時には生地からピッツァ作りを
初エッセイ。
夏休みで小説を書く暇が脳みそにないので、徒然なるままにテキトウレシピを添えて専業主婦の日常をお送りします。
不定期更新。
小説書くヒマが物理的にも精神的にもないので、短いエッセイなど書いてみようと思います。エッセイっていうかレシピですね。
今年の春から久しぶりに専業主婦になり、かといって家事をがんばるでもなく、日々手抜き料理を家族に振る舞うワタシ。
夫が休みの日はそれなりにそれなりのものを出すのですが、アルコールは毎日かかさないのんべえな人なのでツマミを作ったあと、また同居の実母や子どもらのための料理を作るという何時間料理してんだ状態のワタシ。
今日は新政のビリジアンを購入してきたにも関わらず、格安な店で適当に買った五百円の青いスパークリングワインを合わせて、手作りピッツァです。
まずは昨日スーパーで投げ売りされていた一箱二百円のトマトを二時間かけて煮詰め、トマトソース作り。トマトソースにするためのトマトではないので、長い時間をかけて水分を飛ばします。
☆トマトソース☆
トマト(大)八個
塩 小さじ1
料理酒 適当に回し入れる
オリーブオイル 適当に回し入れる 鍋底隠れるくらい
トマトを適当に切って、オリーブオイルと塩と共に鍋にぶち込んで、少し炒めて水分が出たら煮詰めて終わり。白ワインがなかったので料理酒を入れています。トマトは完熟で持ったときに「え、コレ生でいったら食感悪そうだな」と思うモノを使うといいでしょう。煮詰めれば煮詰めるほど天然の野菜の甘みが味わえます。
煮詰め具合はそれぞれお好みですが、今日はヘラで線を描いて筋が出来るくらいにしました。このあとに作るピザのソースにするためです。ちなみに今日はただのオリーブオイルですが、オリーブオイルはにんにくオイルにしたものを使用してもいいですし、お好みの量のにんにくをスライスしてまず熱したオイルでサッと火を通し、そのあとは同じように作ってください。にんにくみが強い方がお好みの方はみじん切りにしてください。
六人家族の料理を作る身としてはいろんなことを同時進行にするので、ちょうどいい焦げ目は気にしません。油の中でにんにくが泳ぎ出したら具材をぶち込みます。
調理器具はなるべく底の広いものを使用しましょう。なんでって?その方が早く煮詰まるからです。
昔友人に料理を教えたとき、煮詰めろと言ったら鍋に蓋をしたツワモノがおりました。読者さまにはそのようなことがないと思いたいものです。
このソースをスパゲティと和えるだけでスパゲティポモドーロが出来ます。アレンジは無限大。ナスとベーコンも良し、モッツァレラも良し、大量のにんにくと鷹の爪を投入してアラビアータにするも良し。面倒な朝食もコレを食パンに塗ってチーズ乗っけて焼くだけでもうまし。
なので、大量に作って保存することをオススメします。トマト缶で作るときは缶二つに小さじ1でいいと思います。カットトマト缶ではなくホールトマト缶を使いましょう。ちなみに我が家は一日でこの分量を使い切れます。もっと大量に作りたいのですが、時間とガス代がかかるのです。まあ、今日は母に「スパゲティのトマトソース足りない」と言われるくらいだったので半分残りましたが。それ和えるのやったの不登校中学生長男だよ。孫が作ったんだから文句言うな。
☆ピザ生地☆
強力粉 250g
薄力粉 200g
ドライイースト 4g
水 300ml
さあ、ピザ生地を作ります。イーストと水は季節によりますね。冬はイーストと水を少し増やします。乾燥してるので、そうしないと発酵がいまいちなんです。夏はもう少し少なめでもいいかもしれません。
クイジナートのどデカいフードプロセッサに水以外のものをぶち込み、数回回して粉ふるいの代わりにします。フープロをお持ちでなければボウルの中で泡立て器で混ぜるだけでいいです。だって、わざわざザルとかめんどくさいでしょ?
ガーガーと騒音を立てて羽根を回しながら、上の投入口から水を入れます。容器の側面に粉がたまっていくので、一度くらいは止めて縁に沿って水を入れるようにすると尚ヨシ。
ひとつの巨大な団子になったら取り出して、ボウルの中で少し捏ねます。丸めたときに表面がツルツルした状態ならOK。波打ってるときはもう少し捏ねましょう。
フードプロセッサの熱で生地があったまるのでぬるま湯ではなく水を使用してます。手ごねのときはぬるま湯(40℃以下)を使う方がいいでしょう。
この分量で家庭用のオーブンに丁度いい直径20cmの生地が六つ出来ます。適当に発酵させて(今日はベランダの日陰で30分くらい?)二倍くらいになったらガス抜きして切って丸めて二次発酵。今日は二次発酵もしてみました。悪くなかったです。ピザ生地は一次発酵だけでもイケるので、時間がかからずありがたいのです。
話は逸れますが、ワタシはクッキーを作るときもフードプロセッサを使用します。まず粉ふるいをして一度ボウルに粉を取り出し、
①バターをガー
②砂糖入れてガー
③卵黄とバニラオイル(バニラエッセンスは焼くと香りが飛ぶのでオイル推奨、なければエッセンスで)入れてガー
④粉半分よりちょい少なめ入れてガー
⑤残りの粉入れてガー
でクッキー生地を作ります。カンタンでしょ?普通お菓子作りはグルテンが強くなるのを避けようとしますが、ワタシは硬めのクッキーが好きなので気にせずガーガー回してます。
量が多いときは粉は三回か四回に分けて入れます。いくつかあるお気に入りの焙煎所のコーヒーとともに食べるのであります。豆挽くの面倒で最近夫がいないときはやっすい粉で淹れちゃいますけど。コーヒー豆はゲイシャは定期的に購入、ここのところクレオパトラというお豆がお気に入りです。ゲイシャ、都内で買うとバカ高いんですけど、ワタシの通う焙煎所はそこまで高くないので助かってます。
話を戻します。
☆ピザ☆
・ピッツァマルゲリータ(トマトソース、モッツァレラ、生バジルのと、生バジルじゃなくてペスト・アッラ・ジェノベーゼをかけたものの二種類)
・ペスト・アッラ・ジェノベーゼとパルミジャーノ・レッジャーノ
・クワトロフフォルマッジ(パルミジャーノ・レッジャーノ、モッツァレラ、カマンベール、あとなんかオレンジ色のニュージーランドかなんかのチーズ)
・トマトソースとペスト・アッラ・ジェノベーゼのみ
ペスト・アッラ・ジェノベーゼってなんぞ?と思われた方、ただのバジルペーストです。生バジル、松の実、パルメザンチーズ、塩、オリーブオイルをフードプロセッサでガーしたものです。松の実は高いので、他のナッツでも代用出来ますが、オススメはカシューナッツですね。他のナッツだと主張が強すぎていけません。
パルミジャーノ・レッジャーノと繰り返し出てるのになんでここだけパルメザンチーズなの?と思われた方。いいところに目をつけました。
※パルミジャーノ・レッジャーノとは※
名称は地名に由来する。パルマ県、レッジョ・エミリア県、モデナ県などのエミリア・ロマーニャ州およびロンバルディア州の一部で作られ[2]、DOPの認定を受けたものだけが刻印を押されて「パルミジャーノ・レッジャーノ」を名乗ることができ、認定を受けられなかったものは側面に×印をうたれてしまう。(Wikipediaより抜粋)
というわけなので、パルミジャーノ・レッジャーノ風チーズがパルメザンチーズだと認識しております。まあ、家で食べるのでお堅いことは言わずに好きな材料で作ってるってことです。
クワトロフォルマッジ、ワタシの大好物なのですが、いつも乗っけるチーズはそのときあるものです。適当。よくあるパターンはその辺のスーパーで売ってるシュレッドチーズミックスにブルーチーズやクリームチーズを足すだけのなんちゃってクワトロ(四)ですので、実際何種類入っているかは分かりません。
お召し上がりの際はハチミツかメープルシロップを少量かけ、粗挽き黒胡椒をかけましょう。ワインが進みます。
そういえばワタシが小学生の頃通っていた塾の先生が算数を教えるとき必ず物の数え方で色んな国の十までの数え方を教えていました。コワモテで実際怖いのにザッツ雑学な先生で、小泉純一郎元首相の幼なじみという方でした。曰く「アイツが使ってる楽器の方がいいヤツだけどオレの方が上手いから交換して使ってた」とのこと。強引でゴーイングマイウェイな方ですが、アルゼンチンタンゴを愛好し、アルゼンチンの経済破綻の折にオスバルド・プグリエーセというアルゼンチンタンゴの巨匠を支援したという不思議な経歴の方です。タンゴのために塾を経営していると言っても過言ではない(実際そう言ってたような……)豪気な先生でした。
不出来な生徒ではありましたが、ワタシの思考はこの方の影響を多分に受けているのだと今でも思います。今でも印象に残ってる話は、「心が十だとすると十全部で好きでいてくれる人と結婚したらダメだ、愛が重すぎる」という話。昔好きだった人にあとから言われたんだそうです。「あなたは私のことを十のうち二くらいで好きだったから付き合わなかったけど、十の人と結婚したら束縛がすごくて大変」となんともまあ贅沢な話でして。だけど、分かる気がします。この「十のうちの残り八」は他の女性に向いているのではなく、趣味や仕事が占める割合です。
なろう系恋愛物ヒーローは十の心をヒロインに向け、尚且つ片手間で他のことを誰よりもよくこなしてしまうというスパダリが多いですが、現実だとそうはいきませんよねぇ。特に異世界モノにこの傾向が多いように思います。乙女ゲームの世界に転生とかの。まあ、ワタシもそんなような話を書いているわけですが。
閑話休題。
本日の夕食はあとレタスサラダを出したくらいでした。ピッツァのトッピングは材料並べて子どもたちにおまかせ。ピザ生地を伸ばすのもやってもらいました。
宿題終わってない次男、「ピザ作るけど手伝って」と言ったら嬉々として部屋から出てきました。
引きこもり長男、ため息つきながら出て来た割には張り切ってやってくれました。
未就学児長女、工作大好き、料理のお手伝い大好きなピザとパスタをこよなく愛す女(今週は本人の希望で外食でもガチめのお高いイタリアンレストランに行っている)。なのにモッツァレラチーズが食べられなくて、トマトソースとペスト・アッラ・ジェノベーゼのみ。なんでバジルは平気なのよ……?
夫、手ずから育てているバジルを切ってきてくれました。とりあえず、お酒でも飲んで。
最後は新政と一緒に買ってきた飛鸞の〝?〟という日本酒を呑み、明日の弁当の米をといだりや保存食を作りながらお別れです。保存食の話は、上手く仕上がったらまたご報告します。
うーん。気合いの入った料理と言いつつ、やっぱり手抜きでしたね。時間はかかるけど手間はかかってませんもの。
でも、それでいいんです。だって、家庭料理ですもの。