種火
種火、口火。
なんかいい。
てのひらで囲って 護ってやれ
そいつはきっと希望の種火
湿った焚き木を松明にもやす
望まれた炎のひとしずく
燭台は囲炉裏のように組みあげられていて
待ち焦がれたひとびとが輪をつくるんだ
歌い 煽れよ
種火が花を咲かせるためには
あんたらの想いを薪にして くべなきゃならん
歌い 煽れよ
てのひらで幾重にも囲って 護ってやるんだぞ
覚えてろ そいつはきっと希望の種火
踵で踏んで 躙ってやれ
そいつはきっと危険な種火
敷かれた楽園を焼け野原に変える
忌まわしい炎のひとかけら
導火線は 網目のようはりめぐらされていて
仕掛けられた禍いが潜んでるんだ
震え 畏れろ
種火が花を咲かせないためには
あんたらの目を片時も 盗ませちゃならん
震え 畏れろ
踵で何度でも踏んで 躙ってやるんだぞ
忘れるな そいつはきっと危険な種火