決意
テトが、女だったと知りしばらく放心状態になっていた。
(何だ・・・今まで気づいてなかったんだ)
テトの書き込みにより放心状態から脱出した俺は震える手で返事をする。
(うん、 じゃあこれから言うことに対して女としての意見を教えて)
(分かった)
(実はさっきの話続きがあるんだ)
(ボコられた後、しばらく地面に寝転がっていたら、さっきの女子がやってきて「大丈夫ですか?」と声をかけてきた。俺は飛び上がって「はい!すいませんカッコ悪いところ見せてしまいましたね」と言うと、「いえ、助けてくれてありがとうございました。」と言いハンカチで顔についた泥をふいた)
(ふーん、それで?)
(そのハンカチを今もっているんだが、ここで問題です俺はどうやって返せばいいでしょう)
(知るか!!)
(そんなこと言わないでよ、姉さん)
(誰が姉さんだ!普通に渡せばいいと思うけど)
(昨日告白をしたばっかりでしかも、目の前でボコられてるところを見せてしまったのにどんな顔でいけばいいか分かりません)
(確かに・・・でも、これはあくまで私の考えだけど、私は今日助けられて嬉しかった、その人が返り討ちにあっているのを見てカッコ悪いとも思ったけどやっぱり嬉しかっただから気にすることないと思う)
(そういうもんですかね?)
(そういうもんですよ)
テトの話を聞いて勇気が出た俺は明日ハンカチを返しにいくことを決意した。
その夜、いつもより早く寝た。この時俺はまだ知らなかった。
目覚ましをセットするのを忘れていたことを・・・