不幸
しばらく自分のネーミングセンスについて考えてた俺は、すっかりテトのことを忘れていた。
しばらく無言の状態が続きそろそろ止めよかと思ったときだった、
(実は今日告白されちゃった)という話を、急にテトがし出した。
(えっ、おまえが!?)
(うん)
動揺を隠さずにはいられなかった。
(あれだぞ、脳内とか、そういうオチはなしだぞ。それなら、俺、石田純一並にモテてるから)
(ちげーよバカ、おまえの妄想話なんか興味ねぇよ)
(じゃあ、なぜだ、そんなバカな・・・)
(失礼だな)
(それでなんて答えたんだよ)
(ごめんなさいって)
(なんで?!)
(だって、相手のことなにも知らなかったし)
(いや、いいじゃん、そんなのこれから知っていけば、一目惚れなんてよくあるじゃん!)
(君、一目惚れだったんだ・・・)
(うん・・・)
そのことを思い出すと、また悲しくなった。どうやら、5回もフラれたのにまだ慣れていないらしい。
(なんか、ゴメンね、フラれたのにこんな話して)
テトが心配したように言った
(いや、大丈夫だけど、ちょとオチるよ)
チャットを終えた俺は、夕食をとり、いつもより早く就寝した。
次の日、いつも通り朝を迎えたはずだった。
朝食をとり、テレビをつけると7時45分という文字が目に飛び込んだ。ちなみに、学校の登校時間は8時、学校のまでいくのにかかる時間20分、・・・惜しい後5分足りない。が、急ぐしかない。
とりあえず着替えをすまし家を出る。
走りながらなぜ、このような事態に陥ったのか考えた、昨日は早く寝た、ならなぜ寝坊したのか、・・・目覚ましセットするの忘れたぁぁぁ。
昨日、フラれて今日遅刻しそうになる、神様は、もしかしたら魔王だったりするんじゃないだろうか。
そんなことを考えながら走っていると、チャイムの音が聞こえた。遅刻が決定した瞬間だった。
結局ついたのは、8時5分、もちろん怒られたのは、言うまでもない。