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浪速 北斗 -過去から今へ- (後)

 続きです。

 ちなみに・・・

一マス空いているセリフ以外の文章の部分は北斗

一マス空いていないのはフリーです。

≪≫は無線です。

目が覚めた時、俺は自分の部屋のベットにいた。


 「あ、お目ざめになりましたか?」


 声の方を見ると、メイドが立っていた。


 「あぁ・・・・・昨日何があったかあまり覚えていないんだ。 話してくれないか?」

 「はい、かしこまりました。 私が北斗様が倒れているのを見つけたのは、昨日のある事件後です」

 倒れていたのか・・・あの声が途切れた直後におそらく倒れたのだろう。

そういえば一昨日も泥棒が入ったと聞いた。おそらくその正体は昨日の声の主だろうが・・・。それに『君のお父さん、この世に生きてていい影響をもたらすとは思えない。誰かにお金を払って嫌いな人を1人1人消させてるって知らないの?』・・・この言葉が妙にひっかかる・・・。


 「北斗様? 大丈夫ですか? 顔色があまりよろしくないようですが・・・」

 「あぁ! ごめん。 大丈夫!それで、ある事件って? 何が起こったの?」

 「はい、それは旦那さまが経営しているカジノで起こったことなのですが・・・・







  ~昨夜 -23時 35分頃- カジノルーム モニタールームにて~


 「今日の儲かりはどうだ?」

 「はい、旦那さま。今日は平均です。 今のところは黒です」

 「フン。 そうか。引き続き赤にはしないようにしろ」

 「かしこまりました」


 「? 旦那さま。 見たことのないお客様が来ました」

 「どれだ? ほぅ。 確かに見たことはないな。 なかなかの高級なドレスだ。 おそらくは金持ちだろう。 まずはお手並み拝見といこうか」

 「はい」  ≪ディーラーよろしく頼む。相手は今入ってきた青いドレスの女だ≫




 ~カジノルーム リビングにて~

 ≪わかりました≫   「そちらのお嬢様。 是非一賭けいかがですか?」

 「楽しそうだな。 是非♪」

 






ー15分後ー



 「しょ・・・少々お待ちを・・・」

ディーラーはあせった顔をして女に背を向けた。

 「・・・結構♪」



 


 ≪結構なやりてです。 このままでは赤になるのも時間の問題かと・・・≫

~モニタールーム~


 ≪!? 今すぐ引き取り願え。 明日も来るように伝えろ≫

 ≪かしこまりました≫

 「すいません。 もう今日は終わりにさせていただきます。 是非明日もおこしになって くださいませ」

 「そう? 残念! つぶすつもりで来たのに♪ じゃ、明日も来ますわ♪」

 







 ~現在~

 「ということがあり、それからの事旦那様のご機嫌がよろしくなく・・・」

 「そうか・・・。 今日も・・・その青いドレスの人は来るんだな?」

 「言っていたことには、今日も来るのではないのかと思います」

 「ありがとう。 もう、下がっていいよ。 それと、しばらく1人になりたいから誰もこの部屋に近づけさせるな」

 「・・・かしこまりました」

 青いドレスの女も昨日の声の正体だろうか・・・



 「もし、ここにいるなら返事をしてくれないか? 昨日の答えを言いたい」

 


 まぁ、ダメ元だけど口に出してみた。・・・・・返答なし。なんか恥ずかしいな。変な人みたいじゃないか。


 「wwwごめん。実はいます」

 「ウオッ! ・・・・いたんだ」

 「うん」

 「いつから?」

 「割と最初から! いや、返事しなかったら恥ずかしくて泣くかな~って期待した」

 「なんでっ!? 泣かないよ!」

 「いやぁ北斗はさ・・・無理して強がってる感じがするからww」

 「ムッ! 失敬な!・・・まぁそうだけど。 てか、俺の名前知ってるんだ・・・」

 「まぁね~」

 

 そんな軽い話を繰り広げているが、実際俺の目の前には姿を現していない。

 「あのさ・・・姿、現してくれないかな・・・?」

 「ごめん。 その前に北斗の【答え】を聞きたい」

 「・・・・」

 なるほど、父のことを殺すと言わなければ俺の前に姿を現すことはないだろう。

さて、答えを言いたいなんていったはいいものの実はまだ決まっていなかったりする・・・。

どうしよう・・・ここで父は殺さないなんて言えば俺も殺されるだろうか?

それは勘弁。まだ生きていたいわ・・・。

そして実際、父の事は結構どうでもよかったりする。・・・うざいし。



 「お~いっ! 答えはぁ?」

 「・・・ゴメン。 実はまだ決まってないんだ・・・」

 「正直だね。 いいよ! 待ってあげる」

 「ありがとう。じゃぁ・・・質問するけどいい?」

 「答えられる範囲なら」

 「うん。  まず1つ昨日の青いドレスの人。 あれは君?」

 「違う。 でも、私の大事な仲間! もちろん勝つのにセコイ手は使ってないよ?すべて彼女の実力」

 「すごいね・・・。 2つめ。 殺すのは誰がやるの? 君? 君の仲間? それとも俺?」

 「そうだなぁ・・。 予定では君かな。 心配はいらないよ。警察にお世話になることはないと私たちが保証する」

 「俺か・・・」

 「で、どうする? る?」

 そのとき、俺の心の中は不思議とモヤモヤとはしていなかった。 この年で身内を殺すっていうのはさすがに嫌だが、俺は父を乗り越えなければ外に出ることはない。 外はいろんなことが待っているだろう。本を透してでしか見たことのない生き物や場所を自分の目で確かめることができる。

 「最後に聞くけど・・・本当に父はこの世に悪影響を及ぼしているんだね?」

 「うん。 嘘は言わない。 なら、証拠を見せてもいい。 今日の夜また私の仲間がここのカジノに行く。そして・・・殺される」

 「!? 仲間を見捨てるの!?」

 「いーや。 彼女はそんな簡単に死なないさ。 それに、殺されそうになる前に君が殺せばいい話」

 「・・・そっか・・・」

 これ以上の罪を重ねて欲しくはない。 そう、俺は思った。

 「わかった。 やるよ」

 「そう。じゃ、作戦会議!」

 そう、言うと俺の目の前に出てきたのは、俺と同い年くらいの少女だった。







 -約束の時間 カジノルームリビングにて-


 「ようこそお越しになりました。 いきなりで申し訳ございませんが、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

 「かまわないけど・・・私の名前は、手塚 キキョウ」

 「キキョウ様では、あちらの席で」

 「・・・今日はお客さんいないんだ」

 「はい。 今日は特別にキキョウ様のみと旦那さまから」

 「・・・そう」

そういうと、さっきの執事は下がった。

 「よくぞ来てくれました」

 「いえ。 あなたが旦那さまって人?ま、いーや。じゃ、さっそく・・・」

 







 カジノルーム 隣の休憩室


 「よし、こっからキキョウの様子をみる」

 「あのさ・・・ここ監視カメラあるはずだけど・・・」

 「大丈夫! モニタールームの人たちは睡眠ガスでぐっすり!」

 いつのまにそんなことをしたのか・・・あっけにとられていると


 「! イライラし始めてる! もう、危ないだろうね北斗のお父さんの手よく見といてね」

 「・・・うん。 わかった」



 

 カジノルーム リビング


 「っく。 なかなかやりますね」

 「それほどでも」


 「賭けは強くても・・・・こういう状況には弱いでしょう?」

そういうと、北斗の父は銃を取り出した。 そして拳銃をキキョウに向ける。

しかし、キキョウは驚くことはなくそれどころか薄くほほ笑んでいた。

 「なにを笑って?」


 ボフンっ!


急にカジノルームは煙に包まれた。


 「なんだっ!?」

北斗の父や執事達は動揺をしている。


 「見たでしょ? 拳銃。 殺すなら今! 早く」

 「・・・わかった!」

 俺はナイフを持ちかけて行った。 父の居場所はセンサーでわかるようになっていると、言っていた。

そして俺は父のところへ向かうと目を伏せ、背後から心臓に向け・・・・





 ぐしゃり。









 -屋敷から離れた外-



 「・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 屋敷から走ってきたから、息が切れている。

 「北斗はずっと屋敷にいたのに足も速いし体力あるね」

 「そう?・・・よくわからないけど・・・ありがとう」

 息を切らしながら返事をする。俺の手には父の血がベトリとついている。俺は殺したのだ。 父をこの手で。

 「おまえ、なかなか見込みあるな。 これなら仲間になっても大丈夫そうだ。神域の言った通りだな」

 「でしょ? 至宝もナイス演技!・・・・と、北斗大丈夫? どっか調子悪くない? へこんでない?」

 「なんとか・・・大丈夫・・。 あれ? そっちの方はキキョウさんじゃ?」

 「あぁ。 俺は天使 至宝。手塚キキョウじゃねーよ。本名なんて名乗るかよ普通」

 「そ・・いう・・こと・・・」

 なんだか、いっきに力が抜けた。 俺はこれからどうなるのだろうか・・・?


 「んで、もちろん北斗は私たちの仲間になるんだよね?」 

 「へ? いいの?」

 「もちっ! はい。濡れタオル。 血、拭いて」

 「うん。 ありがと・・・・でも・・・俺なんかがいいの?」

 「いいつってんだろ。 女々しいやつだな」

 女子に女々しいっていわれた。 ちょっとショックだけど。 俺もどうやら仲間にしてくれるみたいだ。

これからどんなことが起こるかわからないけど・・・まぁ退屈はしなさそうだ。

 「じゃぁ、 よろしく!」

 「「うんっ/おう」」

 




    Fin

  




 「でね? 次はペットをゲットしようと思うんだけど・・・!」

 「いいな! なんにするんだ?」

 「まだ決まってないんだけど・・・何にしよう?」

 「ペットショップ行く?」

 「お前はアホか」




長いですね・・・。

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