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天使 至宝  -過去から今へ-(前)

過去から今へ

第2弾!!

至宝と神域の出会いのお話です!


ちなみに、至宝sideで話を進めていきます!!

 俺は人が嫌いだ。 正確に言うと恨んでいる。

俺の唯一の相棒を人の手によって殺された。 1人の人のせいですべての人を嫌いになるのは、おかしいと思う奴もいるかもしれない。

けれど、しょせん人はみんな同じだ。 自分が危機に犯されれば、なんでもする。

たとえ、それが・・・・・











  俺は自分の部屋で、テレビを見ていた。

【緊急速報です。 つい先ほど、一人の男が亡くなっているのが発見されました。名前は谷山 健司45歳です。 谷山は逃走中だった、容疑者だったようです。 今のところ、警察は自殺として考えています。    では、次のニュースです。】

また、人が死んだ。 早く全員いなくなればいいのに。

俺は、そんなあり得ないことを心の中でいつも思っていた。

「至宝~! ごはんよ~!!」

俺の母がそう言う。 俺は返事をせずごはんを食べに行った。



『今日もつまらない1日だった。 なにか、面白いことが起きればいいのに』

そう思いながら、今日も眠りについた。


 そして夜があける。

今日の朝は珍しく、学校へ行く前にニュースを見た。

【 昨日の夜、1人の女性が亡くなりました。 亡くなったのは藤山 美佐32歳です。藤山容疑者は過去3人ほど殺したことのある容疑者であり、脱獄をしていたところのようです。

警察は、昨日の谷山容疑者と藤山容疑者を同一人物が殺したとみています】

『またか・・・』

俺はテレビの電源を消すと、学校に向かった。

登校中俺は、ひと気の少ないところを通る。 人に会いたくないから。 かといっても、学校でたくさんの人に会うのだが・・・

『学校とかマジ燃やしてやりてぇ』

そう思っていると後ろに人の気配を感じた。

後ろを向くと、俺と同い年くらいの女が歩いていた。

その女は俺と逆方向を歩いている。 つまり、すれ違ったということだ。

誰よりも人間が嫌で、人間の気配を感じたら避けていた俺が、すれ違っても気づかなかった・・・?

俺は、気になった。 あいつ、人間じゃないのかもしれない。

「おい、そこの女!!」

その、女は俺がいくら呼んでも振り向くことはなかった。


 


学校の放課後登校時と同じ道で帰る。

『あの女はいったい・・・』

俺は1日中そのことを考えていた。

すると、また現れた。 今度は目の前のきた時点で声をかけた。

「おいっ! ちょっと待て!」

その女は下に向けていた顔をあげた。

「!!!」

俺は、ビックリした。 

その女の顔に・・・


血が付いていたから。


「お前っ!!」

「? 何? なんか顔についてる?」

その女はにこやかに言ってきた。 確かに、顔をずっと見ていたらそう言われるだろう。

しかし、ホントについているんだ。 血が。

「血・・・ついてるぞ」

俺は女の顔を指を指した。

「・・・・へ?」

「・・・血」

「・・・・え??」

「だからっ! 血が付いてるって言ってんだろっ!!」

「えぇぇ!! マジっ!? 教えてくれてありがとっ!」

ダッ。 女は急に走り出した。

俺は、無意識のうちにその女の腕をつかみ引き寄せた。

「少し、話を聞かせてくれないか・・・?」

「え・・・・!!」





 その女は偽世 神域というらしい。

今は、近くの公園のベンチで沈黙が続いている状態だ。

偽世は名前を言ってからずっとうつむいていた。

何か話したほうがいいのは分かっている・・・が何を話したらいいかわからない。

ふと、こんな言葉が頭に浮かんだ。

『人が嫌い』

・・・・・・・・。

「俺は・・・俺は人が嫌いなんだ」

俺は頭に出た言葉を言った。

「・・・そうなんだ」

「お前は人間か? 顔に血ついてたし・・・」

「そりゃ人間だよ。 血がついてたのは・・・・人を殺したから」

偽世はにへっっと照れくさそうに笑う。

普通はこんな話しない。 ましては、人を殺したなんて言わない。 でも、俺は驚きもしなかったし怖くもなかった。 偽世の俺がこんなんだってわかってて言ったんだと思う。

「お前は何者なんだ?」

「んー、簡単にいうと・・・暗殺者かな・・・?」

「暗殺者? 人を殺す仕事か?」

「うん。 まぁ、うちの組織は特殊でね。 囚人だけを・・・この世に害をもたらす人だけを殺してるんだ」

「囚人だけ・・・?」

俺は昨日と今日みたニュースを思い出した・・・・たしかあいつらも囚人だった気がする。

「昨日2人殺したのってお前か・・・?」

「うん。 まぁね。 これで58人目かな」

「58人!? お前なんで暗殺なんて・・・」

「ぇーっと・・・それは言えないかな。 でも、この仕事に誇りを持ってる」

暗殺の仕事が誇りなんてバカバカしいと思った。 しかし、偽世の目はどこまでも澄んでいて少し魅了された。


しばらくの沈黙の続くと

「じゃっ」

と言ってどこかへ行ってしまった。 俺はしばらくその公園のベンチに座っていた。




 次の日、俺はまた偽世を探した。 人間なのに心が許していたから。

すると、後ろから

「やっ!至宝! おはよう!!」

と、元気に声をかけられた。

「名前呼びやめろ」

俺は少し恥ずかしくなって、そう言った。

「いーじゃん! それよりまた少し話そっ。 話があるんだ」

俺はまた同じ公園のベンチで話始めた。

「あのさ、至宝って笑わないよね。なんかおかしい」

偽世は小さくほほ笑んだ。

「別にいいだろ。 面白くないのに笑うほうがおかしいし」

俺も言い返した。 笑わずに。

「じゃぁ、私が至宝を笑わせる。 そしたら、私と一緒に暗殺チームを作ろうっ!!」

そう言った偽世は俺の手を取った。

「ね?」

「俺は人を殺す気なんてさらさらない」

「・・・・そっか。でも、私が至宝を笑わせる人、第1号だからっ!」

「・・・・勝手にしろ」


 その日から、偽世に会うたびに笑わせに来た。 しかし、俺は笑わない。



あの日から3週間ほどたった。 俺と偽世は仲良くなったほうだと思う。 そして今日も・・・

「なかなか、手ごわいなぁ・・・」

「・・・」

「ねぇ、至宝~・・・・コチュジャンクソンっ!」

「・・・」

「え~・・・これも駄目かぁ」

笑わせてきたが笑えなかった。

すると・・・

シュっ!!

上から手紙がササった。

「なんだこれ・・・?」

俺が拾おうとすると

「ダメっ!! さわんないで・・・」

偽世が俺を止めた。

手紙の内容は 暗殺の依頼だった。

「・・・行かなくちゃ・・・じゃぁね!」

俺は、少し知りたかった。 俺の見たことがない偽世を・・・

「待てっ! 俺も連れて行ってくれないか?」

俺は、ツバを飲み込んだ。 


 すると、偽世は・・・

「いいよ。 けど後悔しないでね?」

と、怪しく笑った。


「偽世・・・?」

俺は不思議に思い、偽世の名前を呼んだが既に偽世は走りだしていた。

 長っえぇ~!!


 誤字脱字すいません。

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