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伊達政宗の七男に転生?!転移?!         ~伊達宗高伝~  作者: 榊原ヨッチロ
第一部 伊達政宗の七男宗高

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閑話「父政宗の思い」

仙台城・本丸御座の間。

蔵王会・青葉会の正式発足式を終え、人払いがされた静かな座敷に、宗高だけが呼び戻された。


畳に落ちる障子越しの光は夕陽に赤く染まり、政宗はその前に立っていた。

背を向けたまま、静かに口を開く。



「宗高——」


声は低く、だがどこか親しみが含まれている。


「そなたの働きで、江戸は救われた。

 だが…世はただ恩を喜ぶばかりではない。

 僻み、嫉み、思惑——この政宗でさえ、すべてを払いきれぬ」


宗高が静かに膝をつく。

政宗は振り返り、その片目に柔らかな光を宿した。


「覚えておけ。

 ——力を持つ者は、必ず矢面に立つ。

 ましてや、わしが守ろうとする者なら尚のことよ」


政宗は宗高の前に歩み寄り、肩に手を置く。


「ゆえに、そなたの敵は、

 そなた自身ではなく——この政宗であると思え」


宗高は驚きに息を呑む。


政宗は微笑した。

その笑みは豪胆でありながら、どこか温かさを持つ。


「良き働きをする者ほど、わしの名と結びつけられる。

 よいか宗高、そなたは伊達家の誇りだ。

 だが、その誇りを守るのは家中の務め。

 そなたはただ——己が信じる道を進めばよい」


宗高が深々と頭を下げると、政宗は静かに付け加えた。


「…宗高。

 蔵王の加護を持つ男が、世の小賢しい策に怯えるでない。

 わしがいる。忠宗も、成実も、重長も、皆がおる」


そして政宗は、ふっと小声で囁く—


「——だから、遠慮せずに暴れてこい。

 そなたが動けば、伊達は動く。

 その時、天下はきっと面白いことになるわ」


宗高は胸に熱を抱き、深く頷いた。


夕陽が傾き、障子に映る政宗の影が長く伸びる。

その影は、宗高にとって確かな支えの象徴となっていた。


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