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序盤で謁見の間に行くのはなろうあるある

 この小説では、重装備の鎧を着ている方が騎士で、軽装備の戦士は、兵士と区別しています。

 イメージ通り豪華絢爛の部屋だった。

 天井には煌びやかなシャンデリアが吊り下げられていて、壁には様々な絵画が掛けられていて、大理石の床にはレッドカーペットが敷かれていたのが見える。

 その部屋の最奥である上座には、もちろんのことだがこの国の王が、上等の椅子にふんぞり返って座っている。

 その左右傍に、兵士が仁王立ちしていた。


 この部屋・・・・・・謁見の間の出入り口から兵士に連れられる形で入室する俺とティアさんと髪染めクソ野郎。

 しばらくこの城に住んでたんだけど、王族の居住区のそれも謁見の間なんて初めて来たよ。

 

 「ただ今勇者殿と聖女様とそのお付きを連れて参りました!」

 俺達を引率した兵士が、一旦立ち止まり敬礼をした。


 「ご苦労・・・・・・その場で待機を。

 そこの三人は、近くに寄れ」

 先程から鋭い視線を送る陛下は、冷やかな口調でこちらに呼び込む。


 緊張感が最大限にぶち上がってきやがる・・・・・・こんな経験は、騎士団入隊試験の面接以来だぜ。

 ああ、おっかねぇ。


 竦んでしまった足をなんとか動かして俺は、進む。

 おっと、危ねぇ躓きそうになってしまうとこだった。 この部屋、上り段差が等間隔にあるな。

 そう焦った俺の視界端には、壁側の机の上に置かれている蓮の絵が描かれた壺が映った。

 ・・・・・・この壺いくら位すんだ? まじギリセーフ。 転んだ拍子に壊したら勇者ごっこどころの話じゃねえよ・・・・・・。


 陛下の元まで無事に辿り着く俺達。

 うわぁ、王様とここまで至近距離で見たことなんて今までねぇぞ。


 この国の王の特徴・・・・・・年齢は、見た感じ二十代前半か? イケメンめ。 髪型は、金髪のロングで瞳は切れ目の緑 シルク製の服の上にウール製の赤マントを羽織っている。 もちろん頭の上には、宝石がはめられてる王冠が載っけてあるが、黄金でなく銅製。

 持ち手が黒と緑の縞模様である王笏を掴んでいる。


 彼の口から、野太くないが重低音の音調で挨拶が出る。

 「初めまして、余は、この国の二代目国王を務めている レオバルト ベレン と言う者だ。

 異世界人である貴殿は、なんの脈絡もなくこの世界に無許可で呼び出されたことによって困惑していることだろう。

 元の故郷に帰りたいであろうな?」


 ・・・・・・いや、俺の故郷ここなんですけど・・・・・・。

 

 「そうだ済まない。 まだ貴殿の名前を聞いていなかったな。 教えてくれないかい勇者殿」


 ああ、とうとうこっちも話さないといけなくなってしまった。 変なこと口走ったら処刑か『あれ行き』されちまうかも・・・・・・待てよ?

 今、俺は変装中で確かに髪型とか変えてあるけど、声は全く変装前と同じじゃん!?

 普通に喋ったら即バレちまう!!

 かくなる上は・・・・・・!

 

 俺は、例の魔導書を胸元に抱え、片膝をついて頭を下げる。

 「お初にお目にかかります。俺は、日本の東京という所から参りましたハスじゃなくて ヨウトウ ソウク と申し上げる者です。

 この度は、陛下のご厚意で謁見の間までお招き頂き、誠に光栄でございます(裏声)」


 「プックククククプゥーwww」

 俺の変わった声を聞いて、不意に吹き出してしまったタリウムのおっさん!?


  (ちょっとタリウム様!? 今、王様の御前ですよ!? 笑ってる場合では、ありません!!)


 (も、申し訳ございません・・・・・・が、仕方ないでしょうに。 先程と全然違うハスキー様の声を突拍子なく聞いたら誰だって堪え切れる者ではござ、プププwww)


(まあ、確かにその通りですわね・・・・・・フフフwww

 ごめんなさいごめんなさいフフフwww)


 こいつら・・・・・・!!


 先程から切れ味を含みそうな国王の眼光が今のでますます鋭くなった。

 「貴殿ら何を笑って・・・・・・ハアッまぁ良い。

 早速だか彼のスペックを知りたい。

 タリウムよ、勇者のステータスウィンドウを開いてやってくれないか?」


 ああ、楽しみに待ってた勇者の情報、そりゃあ欲しいわな。

 もしも馬鹿正直に俺の能力教えたら、速攻でバレるだろう・・・・・・。

 例外なく異世界人は、魔力が多めで、俺の方は、その量が空っきしだもんな〜。

 タリウムのクソジジイが言うには、ちゃんと俺のステータスメモリーを前もって偽の情報に書き換えたとあるが、信じていいんだよな?


 「ゴホッゴホッ! 失礼しました・・・・・・仰せのままに・・・・・・」

 そう先程笑い終えたことを咳で誤魔化したタリウムのクソは、俺の肩に手を置く。

 おぃ、気安く触れんじゃねえよ。


 「『ステータスオープン』」

 そう奴が口にした瞬間に、魔力で構成されている淡く光る薄い板状の立体映像が、俺の手前の空間から瞬時に出現した!

 ただ、そこに記載されている内容は、俺の真実の情報でも、まして偽の情報でも無かった・・・・・・そこには、こう書かれてあった。



 『悪質なデータ改竄を検出いたしました。

 利用規約を違反した事により、本ユーザー[IKEOZI]のアカウントを無期限に凍結させて頂きます。

 ステータスウィンドウを再びご利用されたい場合は、担当者に再契約の手続きを行なってください。


            SSW責任者 ミーミル』


 「しまったぁああぁあああっ!!

 そういや勝手にいじっちゃいけなかったんだったああぁああっ!!」

 頭を抱えて絶叫するタリウムのおっさん。

 それに対し、今までしかめっ面を保っていた国王がにっこりと優しく微笑んだ・・・・・・!?


 「タリウム君・・・・・・これは、一体どう言うことなのかい?」

 

 「いえ、それは・・・・・・うぇへへへ・・・・・・」


 彼が愛想笑いで誤魔化そうとした後、しばらくこの場は、沈黙が支配した。

 国王が、冷徹な口調で冷酷な内容を冷淡に呟く。

 「タリウムを『危険区域』で強制労働させる・・・・・・さっさとこの(うつけ)を連行しろ!!」

 出入り口傍で待機していた兵士の一人が、なんの躊躇もなく無慈悲にタリウムさんを部屋外に向かって強引に引っ張っていく。

 

 対して彼もなすがままにやられるものかと、喚き散らすよう弁明しては、暴れた。

 「自分は、はめられた!! まだお役に立てますっ!! これは、陰謀だっ!! どうか国王陛下、お慈悲をお慈悲をっお慈悲をおおおぉっ!!」

 泣きじゃくる彼の抵抗も虚しく、あっけなく廊下の奥に消えていった・・・・・・。


 うん、不謹慎だかスカッとしたな。無許可で俺の髪をおもちゃにするからだ。

 『危険区域』であるあそこは、危険な人喰い魔物がうようよいる場所だからな・・・・・・少し位は、無事を祈ってやるか。 今まであそこから、生きて帰ってきた人いないけど。

 

 そんな溜飲が下がった俺を他所に、ティアが泣いて錯乱していた。

 「そんな・・・・・・タリウム様が、タリウム様が・・・・・・」

 俺とは、別に彼女は、本心から彼の身を案じている。 慕われていたんだな。

 そんな彼女に、俺は 大丈夫ですよきっと帰ってきますよ と根拠のない励ましをかける。

 一応国王の御前だから小声で言ったよ。


 「さて他にステータスウィンドウの魔法を使える者は、いないのか?」

 涙を流しているティアを無視するかのように国王は、面倒そうに尋ねる。

 ティアは、引き攣った声で 契約してません と答え、お付きの兵士は、 現在例の魔法を習得している者は、この城にいません と報告した。


 「ハア・・・・・・まあ、勇者殿のステータスはまた別の機会でも見せてもらうとするか。

 では、そろそろ本題に入ろう。

 勇者殿に頼みたい依頼があるのだ」


 ゴクリッ・・・・・・と、生唾を飲む俺。

 国王が勇者に命じるなんて、やはりありきたりだがあの事・・・・・・?


 「それは、 魔王城のとこまで行って大っぴらに挑発じみた宣戦布告をするということだ。

 何、そんなに気概を背負う必要はない・・・・・・せいぜい適当にそこにいる門番に攻撃するなり外壁でもなんなり壊しておけば充分だ。

 ああ、間違っても魔王は、倒すなよ?

 あやつも利用できる駒だからな」


 「はいっ!! 謹んで拝命致しま・・・・・・はっ?

 魔王討伐じゃない・・・・・・どういうことなんですか?」

 え? この国の悪の組織である魔王を退治するのが、よくある物語のテンプレなんじゃないの??


 「貴殿は、深く考える必要もない。

 余の真意を知りたくば、任務を遂行することだ。

 その後教えてやる。

 ちなみにその件を遂行するにあたって、この服を・・・・・・あれを」

 国王の傍にいた兵士の一人が、抱えていた青の軍服を俺達に見せつける。

 何だそのオンボロな服。うぇ!? 血の跡がベッタリと付いてるね、物騒だな。

  いや・・・・・・見覚えがあるぞ、どこで見たっけな? ・・・・・・思い出した!!

 見習い騎士に配られる冊子に書いてあった。

 この軍服は、ここから隣国に位置するコンゴウ国の服だ!!

 それと魔王軍と何の関係が・・・・・・?


 「魔王城近くに行く時必ず着るように。

 逆にそこ以外の場所では、絶対に着るでないぞ?

 民草や外国人にこの服の存在すら気取られないよう深く注意することだ・・・・・・受け取ってくれないかな?」


 「あ、はい。謹んで頂きます」

 俺は、考えながらこの服を兵士から受け取る。

 確かこの国の魔王城の位置は、ここ王都と比べてもコンゴウ国の領地の方が遥かに近いな。


 ん、もしかしてもしかするとこれ・・・・・・。  

 ①コンゴウの軍服を着た俺が、魔王城で大胆に暴れ回って逃げる。

   

 ②隣国の兵士が攻めてきたと勘違いした魔王軍が、コンゴウ国に宣戦布告。 


 ③お互い激しくぶつかり合いをして、疲弊する。


 ④弱ってきた両者を、この国の騎士達が漁夫の利を得るようにまとめて叩き潰す。


 ⑤邪魔な魔王軍を潰せて、資源が豊かなコンゴウ国の領土を手に入れて濡れ手に粟の一石二鳥。


 ⚪️そしてもし俺が魔王軍に捕まって国王の野望が赤裸々になったとしても、国側は、『この世界の常識を知らない異世界人が勝手にやったことだ。

 我々には、関係無い』と知らぬ存ぜぬで簡単に切り捨てることができるだろう。

 この国の住民を仕向けるよりかは、責任逃れしやすくなるからか。

 ・・・・・・もしかしなくても、これ任務成功したら、俺、口封じされるんじゃね?


 ・・・・・・・・・・・・これは、俺の推理だか、もし本当だとしたら、ぜってえ許さねえ。 俺は、騎士見習いだが戦狂いじゃねえ平和主義者だ!! 人々の平和を踏みにじんなっ!!

 戦争の火種なんてなりたかねぇよ!!


 しかしまぁ・・・・・・目元が軽く腫れているティアを流し見る。

 断ったら彼女にも危険が及ぶかもしれねえ。

 とりあえずこの場は、丸く収めるために表面上は、頷くか・・・・・・。

 俺は、例の服を畏みながら受け取った。


 「他にも下賜(かし)するものが二つある。 

 一つ目は、路銀だ。前報酬と思ってもいい。   異世界から来たのならもちろんここの通貨を持ってるはず無いからな。

 二つ目は、自分の身を守るための武器だ」

 軍服を持っていた方とは別の兵士が、布にぐるぐる巻きにされてる棒状の物をこちらに渡してきた。

 その人は、分厚い手袋をつけている。


 俺は、素手で受け取った。


 「面倒かもしれんが絡んだ布を解いてくれ」

 俺は、国王の指示通りにした。

 

 現れたのは、鞘に収められた一振りの剣。  

 刃渡は、一般騎士が扱うものより少し短い。

 (つか)(ガラ)は、黒と緑の縞模様。

 ・・・・・・正直言うと、剣は、基礎的なのしか習ってねえから、あんまり役に立てるとは、思えねえな。


 国王がこの武器について説明する。

 「これは、十大鈍刀の一振りに数えられる魔剣『カウント』と呼ばれるものだ。

 その刃に秘められた異能は、『指定した相手を戦闘不能にすること』

 条件は、簡単で倒したい相手を意識しながらその剣を虚空に振ること・・・・・・気を付けなければいけないのは、倒せる人数に限りがあることだ。

 現在その剣の能力を発揮できる人数は、二十人・・・・・・誰に使うか、慎重に考えてくれよ。

 格上相手に使うのをお勧めする。

 ち な み に 貴族や王族相手に使おうとしても無駄だよ。 あらかじめ倒せる相手の対象は、こちらで設定しておいた。

 他にもこの剣には、特殊な効果が複数あるが、それはあえて伏せておくよ。 楽しみにとっといてくれ。

 切れ味は、悪いが鈍器としても使えるんじゃないかな。

 まあ、異世界人は、包丁とかは別として刃物の扱いは、慣れてないだろうし研ぐなどの管理が必要無い武器の方が、都合がいいんじゃないかい? 

 試しに抜いてみたらどうだい」


 では、僭越ながら と答えながら俺は、鞘からその剣を引っこ抜く。 

 なんか抜刀する際に発生する金属音が発生しない・・・・・・?


 刀身が周囲の視線に晒される。 通常の剣と違う点は、二つで、一つ目は、刃の根本には、20という数字が印刻されている。 

 能力を発揮できる残りの数でも表しているのだろうか?

 二つ目は、錆も汚れもないのに金属特有の光の反射が無い事だ。

 

 「な、なかなか見事な業物ですね? では、収めます」

 納刀する際にも、この剣は、無音だった。

 これも特徴の一つか?


 「さて、ここの住人ならこのまま冒険に向かえと本来なら命ずるところだが、貴殿は、この世界では、右も左もわからぬ外様。

 案内役(ガイド)もつけよう。

 安心するがいい・・・・・・彼女は、腕が立つから、良い戦友になるだろう。

 エクサキュー!! 聞こえるかっ!!」


 「ハッ!! 陛下、只今馳せ参じましたっ!!」

 国王が呼び出すため叫んだ瞬間、出入り口方面から、ハキハキとした女性の声が轟いた。


 あれ? エクサキュー・・・・・・って確か・・・・・・。


 そこから入室したのは、外見年齢二十代前半の美しい女性だ。

 エクサキューと呼ばれた彼女の特徴は、髪は、鮮やかなオレンジ色の三つ編みポニーテール。

 瞳は、吊り目のオレンジ。

 服装は、首元に青色のスカーフを巻いている。

 紫色の鎧一式とその上にオレンジの胴衣(ジュポン)を着ていて、その胴衣(ジュポン)の胸元には、蝶々の紋章が白色でペイントされている。

 胴衣を留めているベルトには、長尺の剣と鞭が提げてあった。

 彼女から発せれる雰囲気は、厳格そのものであり、その中に凛と艶やかさと清々しい熱気が多分に含んでいる。


 そりゃあ、俺含む野郎だけじゃなく女性の方達もメロメロになるわけだ。

 さて、エクサキューさんの胸元にある紋章は、妖精団の証で、何を隠そう彼女は、妖精団の騎士団長なのだ・・・・・・まさかこんな有能で偉い人が俺の案内役をしてくれるのか!?

 それが本当なら、城の業務が滞るのでは?

 あと、彼女のファンから嫉妬の炎で炙られちまうよ。


 「エクサキューよ、彼が件の勇者殿だ。

 まずこちらに寄って軽く挨拶しろ」


 「ハッ!! 只今参りますっ!!」

 そう元気よく返事をしたエクサキューさんは、鉄靴をガチャリガチャリ鳴らしながらこちらに歩み寄ってくる。


 もしいっしょに冒険するとして、エクサキューさんと無事打ち解けることができるのだろうか・・・・・・いきなり俺の第一印象が悪かったら、後々お互いギクシャクになるだろう。 それは、避けてえ。

 そう俺が長考している途中で。


 「キャッ!?」


 と、可愛らしい声を耳にした。

 その声を発したのは、ティアさんでは無い。


 エクサキューさんが、あろうことか低い段差に躓いてしまったのだ。

 そのまま彼女の『体の方』は、床に伏してしまい、『頭部の方』は、躓いた勢いのせいですっぽ抜けてしまい、高そうな壺の穴にホールインワンみたいにハマってしまったのだ。


 ああ、やはり噂通りだな。と呑気に考える俺と、いきなりのことで仰天するティアさんと退屈そうな顔をしている国王。

 いやあ、見れば見る程猟奇的な光景ですな。

 さて助けるか。


 体から離れてしまった頭部のみのエクサキューさんは、 クッ、我がこんな醜態を・・・・・・ と悔しそうに呻いている。


 咄嗟に俺は、持っていた魔道本を脇に抱え、彼女の頭部を優しく両手で持って、救い出し、次によろけている体の方に、自分の肩を貸して支えた。


 「大丈夫ですか? お怪我は、ありませんか・・・・・・?」

 彼女の頭部を持っている時、俺は、なんか身に覚えのある感覚が起きた ・・・・・・ああ、モーニングスターか。 そいつを連想しちまう。

 あれ・・・・・・? 俺は、何を考えてんだ。


 「あ、ああ大丈夫だ。済まない、ありがとう」


 「それじゃあ頭の方を戻しておきますね」

 俺は、エクサキューさんの首の部分に頭を載せる。


 次に俺は、自己紹介を始めた。

 「確か、エクサキューさんでしたっけ?

 初めまして! 俺は、なんか勇者に選ばれたハスキ、じゃねえやヨウトウ ソウクと申し上げます。

 これから、よろしくお願いしますよ」


 戸惑いながらも相手も答える。

 「あ、ああ初めまして・・・・・・我は、妖精騎士団団長の エクサキュー サンソン。

 種族は、元から頭部と体が離れている首無し騎士(デュラハン)だ・・・・・・!!」


 「勝手に女性の頭を触ってすみませんでした。

 デリカシーの無い行動でしたよね?」


 「いや、先程は、善意でやったことだろう・・・・・・気に病むことは、無いさ。

 そ、それより・・・・・・」


 それより・・・・・・?


 何か、戸惑いの顔から赤面している乙女の顔に、エクサキューさんは、豹変した。

 いやいやいやっ!! さっきので惚れるのは、おかしいってっ!?

 「先程、君に優しく抱かれたのが、とても心地良く感じられたっ!!

 もし君が、ソウク殿さえ良ければ、もう一度我の頭を持ってくれないかっ!?」


 「はあっ!?」


 

 

 安心してください。

 ティアさんの種族は、れっきとした人間です。

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