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ゲーム制作会社の人たち。

ギャップ萌えとは?

作者: 青柳

7本目、良ければ見てやってください。

※イベントって多いですよねー。今回はホワイトデーの話題です。話題になっているかどうか‥‥。

バレンタインが終わればホワイトデーがやって来る。

ひな祭りはガン無視して、照準をホワイトデーに合わせる。

3月の終わりから4月の中頃にかけてはお花見イベント。

ゴールデンウィークもイベント。

6月、なんか知らんがウェディングイベント。

7月末から8月中頃まで夏休みイベント。こっちは夏休みなんで無いんだけどね!

9月はシルバーウィークなんてものがあるからそこもなんかよくわからないけど、収穫イベント!とかいうやつをやる。

9月末から10月中頃までお月見イベント。

お月見イベントが終わったらハロウィンイベント、11月の初めくらいまでやってる。

12月に入ったらクリスマスイベント、クリスマスが終わったら年末年始イベントが開催される。

1年間のスケジュールを頭の中で整理するとイベントをやらない月が無いことに気づきました。

今更ながらに気付きました。

皆さんこんにちは、高階さんです。たかしーって気軽に呼んでくださいね?


あ、後、猫の日イベントって言う猫に特化したイベントをつい最近までやってたな‥‥単純に猫耳カチューシャとか猫の尻尾とかのアバターが手に入るイベントなだけなんですけどね‥‥

あれ?これ使い回しじゃね?とか言われないように各イベント毎に報酬アバターは毎回変えてる。可愛くてかっこいいの!と、中々評判らしい。


因みに、イベント開催と大型アップデートが重なるとめっちゃ大変。修羅場です。年末なんて特に‥‥。

まぁ、そんなわけで、今年もホワイトデーイベントの開催が迫っている。

迫っている中、イベント担当の木林さんがこう言いました。


「今年はちょっとキャッチコピーを変えて、新規のNPCを増やそうかなって」


「「は?」」

俺とサトミさんが何言ってんだコイツ。といった感じで木林さんを見つめる。


「あ、あのお二人さん、そんなに見つめないで‥‥怖いから」


「失礼な、こんな美人に見つめられて怖いだとー?」


「まぁ、サトミさんの美醜は置いておこう」

確かに美人かそうじゃないかと言われたら美人の部類だと思うよ?なんでこの人こんなに自己肯定感高めに設定されてるのか時々怖いわー。


「たかしーも怖いからね?」


「失礼な強面じゃねーわ」

木林さんが付け足すように言うから、ついうっかり素が出たわ。


「そういう問題?」

サトミさんにつっこまれるけど気にしない。


「で?キャッチコピーは置いといて、どんなNPCを増やすの?」

話しを変えるために刷新されたホワイトデーイベントのファイルを確認しつつ木林さんに聞いておく。


「今回はヘタレなNPCを増やします」


「今回はって言うか、今回も、でしょう?」

サトミさんの言葉に俺も頷く。

そう、ホワイトデーイベントの男性NPCはヘタレだったり、ダメ男だったりと何でそんな男性NPCばっかりなんだろうか?と思う。あ、ダメ男とは気になる女の子がいるのにその子に嫉妬して欲しくて遊び人を装ってたりとかそんなやつ。


「あれ?女子って、ヘタレ男子好きじゃないの?」


「いや、それは決めつけだよ」


「だってー、俺様男子が2人っきりになったらヘタレとか、実は犬系男子だったとか、ギャップ萌え好きでしょ?」


「‥‥‥えっ、今までそんな決めつけでホワイトデーのNPC作ってたの?」

ポンポンと交わされる2人の会話にこれは正解が無い会話だと思っていたら、心底呆れたと言わんばかりのサトミさんの声が聞こえてきたので、まぁまぁと声をかけた。


「確かにギャップ萌えは人気あると思うよ?ユーザーの人気投票でもホワイトデーのNPC人気はそれなりにあるから、一概に否定は出来ないよ」


「それもそうか‥‥年一の出番しかないNPCの人気も侮れないもんね‥‥ん?そう言えば、バレンタインのNPCが気の強い女性とか、ツンデレだったのって、木林さんの趣味?」


「いいえ、俺の好きなタイプはア◯ナさんです」

顔文字のキリッてやつが似合いそうなくらいはっきり言い切った木林さん。


「「やかましいわ」」

と、思わずばっさり言った俺たちは悪くない。


「ところで、このキャッチコピーでホントにいいの?」


「‥‥ねぇ、これ何かに使われてないよね?大丈夫?」

どことなく既視感があるようなないようなそんなキャッチコピーに俺とサトミさんは木林さんに尋ねたけども木林さんはうーん‥と言いながらもあっけらかんと言い放った。


「大丈夫じゃないですかね?」


ファイルの中段にはでかでかと

『気になるあの子の心をガッチリゲッチュー!!』

と書かれていたのであった。


結局問題なさそうとの結論に至り、来週の月曜からホワイトデーイベントを開催することになった。

後、新規の男性NPCは自己肯定感低めの平凡男子らしい。

平凡と言う割には整った容姿のキャラ絵を見せられ、これのどこが平凡?と、デザイナーと木林さんの間で一悶着があったらしい。


ていうか、ギャップ萌えどこいった。


今回の語り部

たかしー(高階):サトミさんとは軽口を言い合う仲。自己肯定感高めないとやってらんねーとヤケクソになる時がなくも無い。


その他の人たち

サトミさん(里見):たかしーと同じく自己肯定感高め設定しておかないとやってらんねー時がある。

ヘタレ属性男子は好きか嫌いかと言われたら、普通と答える人。


木林さん:イベント担当のオタク。好きなタイプは二次元の女性と公言するたびに、たかしーとサトミさんに社外では言わないようにと止められている。

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