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わかりにくい詩たち

空の水色

空の水色にはほんとうは色がないんだよ


あそこには何もない


それがいいんだ


ここには物がありすぎる


血と肉でつくられた自分の体と


君の唇を見つめながら僕は言った。





何もないなんて


それはなんて絶望的で


そしてなんて魅力的なことだろう


僕は実体のない愛になって


君も実体のない何かになって


二人で空をゆらゆら漂うんだ


何も考えずに


何も不安に思わずに


それはなんて水色なことだろう





何もないから


すべてを映すんだ


綺麗な君の心のようにね


すべてを映すだけで


自分には何もない


それはなんて純粋なことだろう





でもそれは許されることじゃなかった


水色は絵の具の色でなければならないんだ


いつかここを離れて行きたいね


空の向こうへ行きたいね


君が一緒に行ってくれるのなら


僕は何も怖くはない




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― 新着の感想 ―
[良い点] 『自分は何物でもないが、他者を映す鏡である』って、かっこいいですね。何もないのは怖いけれど、同時に惹かれるところもある、の部分に共感しました。
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