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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ADHD

6/14になった深夜。


また仕事のミスに気付く。


水曜日の予定が完全にバッティングしている。

元は火曜に入っていた仕事が、急遽予定変更されて水曜日になったのだ。

その時は予定変更は不可抗力であったし、変更する理由があるのだから仕方がないとだけ考えていた。

しかし、今になって予定を確認すると、水曜日にはそれより以前から空けられない予定が入っていたのだ。


またか、最悪だ、いつもこうなってしまう。

私にはまともな仕事は出来ないようだ。

もう限界だと思う。


さっきから頭の中がこんがらがって、死に方ばかりを探してしまう。


このワンルームにある小さなキッチンスペースから包丁を持ってきて刺してやろうか。

刺すなら心臓か頸動脈か、まさか手首なんて言わない。


心臓を狙うとすれば鳩尾の下から突き上げるように刺すのが良いだろうか。

肋骨の隙間を縫って心臓に包丁を差し込むなんて、未経験者の私には出来ないだろう。


よく考えてみれば、家にある包丁はセラミックで刃先が丸いもの1本だけだ。

これでは突き刺すのは難しいかもしれない。


やはり頸動脈を切る方が簡単か。

右か、左か。

右手に持った包丁で左側の頸動脈を切るには、逆さ包丁で持たなければならない。

上手く力が入らなかったら、一発でいけないかもしれない。


死に損なうのは嫌だ。

それは怖い。

それなら右を切り裂くしかない。


自分の首元に手を当てながらふと、どうでもよいことを考えてしまう。

これだけ太い血管なら焼肉にしたら美味しいだろうな。


先日1人で行った焼肉屋。

美味しくて3人前も食べたタケノコを思い出す。

歯応えが良く、なかなか噛みきれないのが良いのだ。

もしかして、右を狙ってもタケノコのように丈夫で切れないのではないか。


ああ、包丁は諦めよう。


それなら飛び降りしかないか。


ここは3階。

ベランダに出て、頭から地面へ飛び込めば流石に成功するだろう。

管理人さんや近隣住民に少し申し訳なく思う。

まあ、少し位迷惑を掛けることを勘弁願いたい。

先に謝っておこう。


そうだ、職場の先輩にも謝らなければ。

明日の朝にでもダブルブッキングのことを報告して、対応しないといけない。


今悩んでも仕方がないな。

もう寝て、悩むのは明日にしよう。


また忘れてた。

明日には必ず言おう。

仕事を辞めさせてください、と。



拙作をお読み頂き、ありがとうございました。


読んで頂いた上で、よろしければ、評価をして頂けると嬉しいです。


また、感想などを頂けるとモチベーションになりますので、よろしければお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[一言] デフォルメされてますが、ADHDの人ってほんとこんな感じですよね、職場にそういう人がおります。
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