表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/115

第7話 ゴブゴブ

 廊下に出た俺は、一歩目から血で滑りそうになった。

 足元を見下ろすと、扉の前に倒れる死体がある。


 黒のアーマーに揃いのヘルメットとガスマスクを着けている。

 どうやら首と腹に弾丸を受けて死んでいるようだった。


 それはマイケルの死体だった。

 なんとギャングどもに撃ち殺されてしまったらしい。

 不運な男だ。

 まさか部屋の外にいるとは思わなかった。


「お前は泥棒だったが気の良い奴だったよ」


 俺はそう語りかけながら、マイケルの装備品を貰う。

 持ち切れない分は他の隊員に投げ渡した。


 本人はもう使えない。

 有効活用してやるのが一番だろう。

 俺はマイケルの死体を引っ張って扉の脇に蹴り転がすと、形ばかりに十字を切っておく。


「さあ、野郎ども。不審な奴がいたらぶっ放せ」


 俺は命令しながら、改めて廊下の状態を観察する。

 数人のギャングの死体が転がっていた。

 射殺されてあるのは俺達がやった分である。


 不思議なのが、一部の死体が刃物で切られたり、鈍器で頭部を砕けれたような痕跡が見られた。

 部屋に退避した際、何かが彼らに襲いかかっていた。

 おそらくはその何者かの犠牲になったのだろう。


「正体がこいつってわけか」


 俺はギャングに紛れておかしな死体を発見する。

 弾丸で蜂の巣になったそれは、緑色の肌の小鬼だった。

 引っ張ることでもないので言ってしまうが、ようするにゴブリンである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ