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第2話 さらばマイケル

「知ってるぞ。異世界転移ってやつだな」


 日本のカルチャーに詳しかった俺は、いち早く状況を理解した。

 そして近くの部屋に飛び込むと、同じ部隊の連中を引っ張り込んだ。

 室内のベッドやタンスで扉を塞いでバリケードにする。


 すぐに部屋の外からギャング達の銃声と雄叫びが聞こえてきた。


「おい、待て! 開けてくれよ!」


 同僚のマイケルらしき声がするが、たぶん気のせいだろう。

 部屋の中に彼の姿はないが……まあきっと上手く隠れているに違いない。

 あいつはニンジャが好きだったので間違いないと思う。


 ちなみにマイケルは窃盗癖で有名で、俺も何度か被害に遭っていた。

 とは言え、今の状況とは関係のない情報である。

 報復として奴を締め出すなんて真似をするわけがない。


 俺は友達想いとして有名になりたかった男だ。

 仲間は決して裏切らないと心に誓ったことはないが、それでも一般レベルの良心は持ち合わせている。

 扉を必死で叩く音も、どうせギャングの仕業だろう。


「本当にヤバいんだ! よく分からんバケモノが――」


 銃声が連続して扉に穴が開く。

 懇願する声が途切れて、誰かが倒れる音がした。


「隊長……」


 室内の隊員達が気まずそうな顔をしている。

 ガスマスクを外した俺は、ハンサムな笑顔でサムズアップを返した。

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