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2.竜との出会い

 朝日が昇るのと共に眼を覚ます。不眠不休というスキルがあるので寝なくてもいいのだが、元人間としては気分的に眠りたいのである。最初のうちは、外敵など怖かったので絶対に眠る事は出来なかった。そして「くあぁ」と大きなあくびをしてとぼとぼと歩き出す。


 と、しばらく歩くと見知った顔が見えてくる。


「おはようございます、魔王様」


 今声を掛けてきたのは霊峰に住む真っ白な鹿の魔物のシシカだ、昔この霊峰で行き倒れていたのを助けてから魔王様といい慕ってくれている。因みにシシカというのは俺が与えた名前だ。え?ネーミングセンスが無い?わかってたさ自分でも、思いつかなかったんだよ!?


 ま、まぁ気を取り直して。

「おはよう、シシカ」

 俺も一応挨拶を返す。

 何故か俺は、狼の舌なのに他の言語も喋れる。


「今日も狩りをするんですか?」

「そうだな、今日は辞めておく霊峰に近づいてくる大きな気配があるからそれを危険でないか見てくる。お前はどうする?付いてくるか?」

「いえ、私は少々行きたいところがございますので」

「そうか、気を付けろよ」


 今日は、日課となった狩りを辞めて大きな気配の元へ向かうことにした。

 ほっといてもいいのだがこれでも一応ここの魔王であるしこの霊峰に危害を加えるかどうか見る必要がある。


 そして俺は、大きな気配に向かって気配遮断を使いバレないように走り出した。



 5分ぐらい霊峰の麓まで走ったら大きな気配のいる場所の付近までついた。



 そこに居たのは大きな真っ赤なドラゴンだった、下位の飛竜などでは無く本物のドラゴンだった。


「おお〜珍しいな、こんなとこにドラゴンだなんて」


 珍しいというのは、ドラゴンの個体数が少ないというのもあるが、この霊峰に近づこうとするドラゴンはいないのだ。何故ならここは、神獣クラスの魔物でないと生き残れないからである。その理由がこの土地にある天気が秒単位で変わったりするからである。それに加え、食料となる物が少ない。するとその食料を取り合って魔物達が喧嘩する、そうすると神獣クラスの魔物が、生き残っていくというわけだ、ドラゴンも最強クラスの魔物だが神獣クラスには流石に勝てない。


「取り敢えず危険かどうか鑑定しとくか。」


 鑑定は魔眼の能力の1つである。

 他にも、暗視や遠視、透視などその他にも魔力を色などで目で見ることができる。目に関係するスキルが大体使える、超すごい目なのである。


ーーーーーー

名前:シーラ

種族:エンシェントドラゴン

年齢:9463

LV680


体力:A

魔力:S

筋力:SS

知力:A

敏速:A

器用:B

防御:S

運:A


魔法スキル

火魔法LV10


通常スキル

飛翔LV10、怪力LV9、気配察知LV8、直感LV10、危機察知LV10、念話LV10、魔力感知LV10


耐性スキル

炎熱無効、毒無効、麻痺無効、暗闇耐性


固有スキル

人化、硬化、狂気化


称号スキル

三代目炎竜王、エルゼート大火山の覇者、エルゼート大火山の魔王、竜の王


ーーーーーー


 シーラって名前なのか。てか、こいつ竜王で魔王なのかよ!しかも人化を持ってるじゃないか!羨ましい!


 閑話休題


 知性はあるっぽいしちょっと話してみようかな。

 でもなんで魔王がこんなところに?


「おい!そこのドラゴン!お前は何者だ?此処へ何しにきた?」


舐められてはいけないと思い少々威圧的な態度で話しかける。決してシシカ以外と話すのが久しぶり過ぎてどんな風に喋り掛けていいか分からなかったわけではない。


 ドラゴンの方は気配もなく唐突に現れた俺に一瞬驚いたようなそぶりを見せたがすぐに口を開く。


「儂はエルゼート大火山の魔王にして、三代目炎竜王のシーラじゃ。ここへは、どんな病でも治ると言う果実を探しにやってきたんじゃ。して、貴様は何者でここでなにをしておるのじゃ?」


 まぁ名前とかはしってるけど。というかどんな病でも治る果実?ああ、あれのことか。ならこいつじゃ無理だから止めた方がいいな。


「俺の名前はまだない、ここでなにをしてるかは、此処へ大きな気配が近づいてきたから探りに来ただけだ。その果実を取りに行くのは辞めた方がいい。」

「何故じゃ?」


 俺の言葉に少々威圧が含まれた言葉で聞き返してくる、それは言外に「返答次第によっては、ただじゃおかない」という意味が込められている。


「お前じゃそこまで辿り着けないからだ」

「儂が弱いとでもいうのか?」

「ああ、お前じゃこの霊峰に入って直ぐに殺される、だから辞めておけ」

「貴様!黙って聞いていればこの名無し風情が!好き勝手言いよって!貴様なんぞ消し炭にかえてやるわ!」


 そう言いながら、ブレスを放ってくる、避けるのは簡単だったが俺は力の差を示すためにわざと当たる。


「この儂を馬鹿にしたこと地獄で悔やむがいいわ!」


 ブレスで舞った砂煙が次第に晴れて行くとそこには大きな影があった。


「なっ!儂のブレスを食らって何故まだ立っている!」


 俺はシーラの前に出て改めて自己紹介をする。


「改めて自己紹介させて貰うよ、俺は神獣の王にしてこの霊峰の魔王、名無しのフェンリルだ!」




前回の話のスキルを修正しました。

鑑定の魔眼→魔眼

転生者の効果に全ての異世界の言語が理解できると異世界の言語が話せるを追加しました。

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