第3章 三者
「……いつ……起き……んだ…………」
「……らん…………ろう……」
「まあ……時間……。……心配する……でもない……」
何だ、この途切れ途切れの会話は。私は何を聞かされているんだ……?
声の主はわからない。
視界は真っ暗だし。
ああ、私は目を瞑っているのか。そう思って瞼を開こうとするが、その上に何かを乗せてるみたいに重い。
痛っ……!
何処かが痛い。私の身体の何処かが悲鳴をあげている。
何処なのかはわからない。何処か一箇所に、鈍痛が走っている。
身体に力が入らない。だいたいなんでこんなことになってるんだっけ……?……思い……出せない……!
「……うっ……うう……」
よかった、声は出せる。これで気付いてもらえれば…!
「……!……じょう……か……!?」
さっき話していた声の低い方が、私に声をかけている。
「おい……!お……!」
声をかけ続けてくれているが、反応を示せない。
目もまだ開けないし、起き上がることも不可能だ。
男はいよいよ私の身体を揺さぶり始めた。お陰で例の鈍痛が徐々に激しさを増して鋭くなっていく。
「やめろ…………に悪い……」
すると、もう1人の男の声が少し遠くから聞こえた。その男の制止によって、身体の揺さぶりが止んだ。
すると何故か、瞼が若干軽くなった。
鈍痛は増していくばかりだと言うのに、そんな部分は回復を遂げているのだろうか。
目を開けるとそこにあったのは、真っ黒に微量な白を混ぜたような、何とも言い表し難い色味の天井だった。仰向けに寝かされていて、痛みのお陰で身体を上手く動かせないから、真上しか見えない。
「目が覚めたか!」
と、その視界を覆うように、ボサボサの茶髪に無精ひげが目立つ、言ってしまえば“小汚い”男が現れた。
視界が整ったと同時に聴覚も無事復活したことを、この男の声を聞いて了解した。この声は、さっき私の身体をブンブン揺さぶってくれたヤツのそれだ。
そう言えばコイツ……何処かで見た……?
「怪我はどうだ?……痛むか?」
嬉々(きき)とした表情から一変、神妙そうな顔でそう尋ねてくる男。私は答えた──
「ああ……いあ……い……」
──つもりだった。
だが、口が思うように動かない。
顎は動くし声も出る。ただ、舌が思うように機能しない。
まだ痛い、そう伝えようと幾度か試みたが、口から出る音は母音の羅列。
初めてだ、自分の声を聞けば聞くほど惨めな感情が増していく、というのは。
涙が出てくるのを必死に堪えて、如何にして伝えてやろうと考えていると、別の声が聞こえた。
「やはり弊害が出てきたか……」
「……やはり……?」
男が私から目を離し、その声の主に睨みを利かす。
「……何か余計なことしたのか……!」
その尋ね方だけ抜き取れば、ただの不良だ。
「お前がそうしろと言ったんだろ」
尋ねられた男は冷静に返す。
ようやく気づいたが、彼は私の身を案じ、揺さぶりを制止してくれたその人だ。
「彼女の電脳の中に組み込まれている、情報提供機入りのチップを取り除けと言ったのはあんただろ」
「そうだが……それを取り除けばこうなると、何故言わなかった……!」
「言ったところであんたは聞く耳を持たないだろうからな。今だってこうして、ボクの言うことを素直に受け入れてくれない。……最新型とは言え、このシステムは搭載し続けているのか」
何のことやら、とポカンとしていると、すぐにそれに気づいた冷静男が私の顔を覗き込み尋ねた。
「すまないな。君、手は動くか?」
言われて、私は手を動かす。利き手側の右手が何とか動くので、私は無言で頷いた。
「なら起きてもらえるか?そのベッドにはリクライニング機能が無くてね。痛みはあるかと思うが」
私はそれに従って、ゆっくり、ゆっくりと起き上がった。
幸いなことに鈍痛はピークを過ぎたらしく、それ以上の傷みは訪れなかった。
「筆談でもいいかな。君には少し訊きたいことがあるし、その前に君からも聞きたいことが山ほどあるはずだからな」
確かにその通りだ。山程なんてもんじゃない、尽きることはないのではなかろうか。
彼は、そばにあったペンとスケッチブックを私に手渡した。最近ではなかなかお目にかかれない、2014年式のスケッチブックだ。
「そういえば」
と、彼は付け足し始める。
「ボクの紹介が遅れていた。ボクは白鷺 京助。……自慢出来るような職業には就いていないが、気にしないでくれ」
……またこんなヤツだ。
聞いてもないのにそんな『怪しい仕事してます』って言われて安心するヤツがいたら、きっとそいつの頭はおめでたいんだろう。
「君のことは之親から聞いたよ。……久々に見たよ、“人造人間”は。しかし流石だね、こんな男の派手な運転で怪我しても、その復活の早さ。普通の人間なら、あと2日は眠っているところだろうよ」
……思い出せない。
私は何故ここにいるのか。
だから、
『なんのことですか?』
私はスケッチブックにそう書いて、彼に見せた。
自分で見るのも嫌になるくらい汚い字しか書けなかったが、日頃が綺麗だったので、多少汚くなっても白鷺さんには読んでもらえた。
「……なるほど。あのチップは、短期的記憶も司っているのか。あるいは、衝撃による単なる短期的記憶喪失の可能性もあるが」
白鷺さんは言いながらテレビのリモコンを手に取り、テレビを起動した。
これもまた少しばかり旧式の物のようで、起動に時間がかかり、かかってからも画面は乱れ、聞くのが嫌になるような音質だった。
「先程からたびたびニュースで流れているよ。ちょうど今も夕方のニュースの時間だろうから、映るはずだが……やはり。コレだよ」
彼が指差した画面には、壁に激突し、白い煙をあげている一台の車と、その周囲で騒然としている人々が映っていた。
画面右上に表示されているテロップには、
『繁華街で乗用車暴走
ケガ人なし 30代の男 逮捕』とあった。
『今日午前10時頃、T県S市の繁華街、通称“スーパーストリート”にて、二台の乗用車が暴走する事件がありました。
車は、スーパーストリートの中心街、“ストレートストリート”の中にある建物に激突し、停止しましたが、もう一台は行方がわからず、逃走中とのことです。ケガ人はありませんでした。
道路交通法違反などで現行犯逮捕されたのは、自称会社員の相ノ木 慎さん、32歳。意識はあるもののケガが深いため、回復を待ってから、聴取に移るとのことです──』
女性レポーターの単調ながら聞き取りやすい不思議な声で、情報が伝えられた。
事故現場の映像と、逮捕された男の顔を見て、大方のことを思い出した。
それと同時にやって来たのは、凄まじいまでの恐怖感。
誘拐されるのではないか、という恐怖。
暴走して、そのまま臨終を迎えるのではないか、という恐怖。
あの時抱いていた恐怖が、通勤ラッシュの際に電車の中から流れ出てくる人々のように、一斉に、私に襲いかかって来た。
「思い出したか……?」
白鷺さんの問いに私が頷きで答えると、彼は続けた。
「依然逃走している車の運転手は、言わずもがな、そこで君のことを穴が開くくらいにじっと見ている、之親だ。ナンバープレートを付けてなかったから、きっと特定はされていないだろうが、いつ見つかるかはわからん。
もし見つかってしまったら、君も諦めるしかないな」
そんなことを簡単に言うが、その一文は、私もこの之親という男の共犯者だ、という意味にも受け取れる。私は一体、何の罪で捕まるというのだろう……。
「で今、君が自由に会話できなかったり、文字を書くのにも少々苦しむ、と言ったことが起きているのは、」
言いながら白鷺さんは、後ろにあった、見るからに怪しい机に載った小さなカードチップを手に取った。
「コイツのせいだ」
そのチップをよく見ると、血が微かに付いている。
頭の辺りを触ってみると、ガーゼを当てられていたことに気づいた。
なるほど、確かに私のナカにあったようだ。
「これは、国の管理局と繋がる、情報提供機という機械が組み込まれたチップだ。実は、裏社会ではこれも高値で取引されている。“堅構骨”と同じように。理由は簡単、国の情報を逐一抜き取れるからだ」
だろうな、とは思っていた。
しかしそんなことはお構いなしに彼は続ける。
「それに対し国が講じたのはこのシステムの導入だ。会話能力及び十分な運動能力の消失。目に見えてわかる2つの能力を司ることで、そのチップが失われたか否かの目視確認が可能になる。もっとも、チップ周辺の接続が悪くなれば、どちらか片方の能力を失うこともあるが」
ムツカシイ言葉がいっぱい流れてきて、正直半分くらい聞いていなかった。
とにかく今、私が『ア・イ・ウ・エ・オ』の音しか出せない理由と、この手が動きにくい理由がそのチップにあることだけは確かに判った。
「もちろんこのままキミを放置しておくわけではない。そんなことは、之親の前では絶対に出来ない」
白鷺さんの言葉に、
「ああ、させねぇ」
と呟く之親がいた。
そんなことを言いつつ、私からは目を離さないから、もうこういう機械かハリボテなのかと思った。
「今、情報提供機のプログラムを取り除く作業に取り掛かる。あと数日はかかるがその後は、国の眼は一旦、キミを見失う」
チップを持って、彼は部屋の奥にあった立体映像計算盤のもとへ向かった。
「そうそう、紹介が遅れていたよ」
彼は振り返って言う。
「ココは僕の家だ。キミを匿うよう、之親に命ぜられた。之親はただの居候。そして、この家のもう1人の住人がいる」
私はそれを聞いて、
『いまおかいものかなにかですか』
とスケッチブックに書いて見せた。
「まあ待ちたまえ」
と彼は微笑む。
そして次の瞬間、彼が紹介した“もう1人の住人”に、私は唖然とした。
「“エミリー”だ!」
今までの中で最もイキイキとした表情で、彼が紹介したのは、
コンピューターだった。
だが少し待て、と私は冷静になった。
こんな人が名前を付けてまで愛するコンピューターだから、もしかしたら、コンピューター自身が人間と同じくらいのレベルで話すのかも知れない、と私は前向きに捉えた。
しかしその努力を、気持ち良いくらいにコンピューターは裏切ってくれた。
言葉を話すどころか、ただ訳のわからない計算式を大量に表示したかと思えば、『こんにちは』と明朝体の日本語で画面に表示し、待ち受け画面に変わるだけ。
「彼女には、“意思”がある」
開いた口の塞がらない私を前に、白鷺さんは嬉しそうに話す。
「僕が何も指示しなくても、こちらの意思を、まるで人間のように判断してくれる。素晴らしいコンピューターだよ」
それは確かにすごいことなのだろうが、にしてももう少しコンピューターらしい名前ってあるだろう。
『C-3000』みたいな。
「さて、始めようか、“エミリー”」
彼はただの画面に向かってそう言って、傍にあった、恐らく“エミリー”の脳であろうタワー型のメインコンピューターの上に、私のチップを置いた。
彼の言葉通り、白鷺さんが入力1つしなくても、情報提供機のプログラムの消去に取り掛かり始めた(らしい)。
「あいつはああいう、ちょっとヤバいヤツなんだよ」
バトンを受け取ったように、白鷺さんとの会話が止んだ途端、私に話しかけてきた之親。
「機械に名前を付けていると知ったときは、オレもびびったよ。しかもほら、見てみろ」
“エミリー”の前で、偉そうに椅子に座る白鷺さんの背中を指差す之親。
「あいつは何もせず、あの機械がああやって作業するのを、親が子供の成長を見守るような目で見てるんだ。
それにその間は、こっちが声をかけても耳を貸さねぇし、挙句、眼の前に立ってやった時は思いっ切り払い除けられた。あの世界に完全に入り込んでるんだよ」
確かにそのようだ。
白鷺さんが見つめる画面には、ただただプログラミング数式が目にも留まらぬ速さで次々と出てきているだけなのに、どこか微笑んでいるようにも見える。ほくそ笑みに近いそれではなく、優しいのだ。
彼はヤバい人なのだろうが、それは之親も大概であろう。
「さて、ここでお前に質問していく」
唐突な話題転換である。
之親はそう宣言すると、こちらの返事を待たずに早速、答えに悩むような問いを投げかけてきた。
「お前は今、家に帰りたいか?」
これをどう言った意図で尋ねているのかを知りたかった。
ただ単純に私の意思を知りたいだけなのか、それとも、悪意があるのか。
確かに家には帰りたいが、そうなるとまた、あの悩みの渦に包まれるに違いない。
第一、私はあの禍渦から抜け出す正答が判らなかったから、家を出て、こうして訳のわからない場所にいるのに、永遠に見つからないような答えを探しに行くなんて馬鹿らしい。
だがしかし、之親はそういう答えを求めているのだろうか。 別に私の答えなんてどうでもよくて、魂胆じゃ、やっぱりどこかに売り捌こうとか考えているのではなかろうか。
そんなことを思い巡らせている私の思考を見透かすように、彼は補足した。
「オレはお前の本心を知りたいだけだ。さっきは強引に、あの誘拐犯から逃がすために連れ去ったが、あいつらみたいにお前をどこかに売り捌く、なんてことはこれっぽっちも考えちゃいない。
お前が帰りたいと言うなら、丁重に車で送ってやるし、いたいというなら匿ってやる。ま、あのチップをお前の電脳に戻してからになるがな」
言葉だけじゃ信用出来る理由にはならないが、その目が、私にそうさせた。
こんな薄汚いオジサンが、ここまで透き通った、純粋な目を出来ることを、私は知らなかった。
彼はついさっき、私の心を見通したかのように、私の抱えていた疑問に対する答えを出してきたが、今度は、私が彼の心を見通せそうだ。
「どうする?……お前の自由だ」
彼は問い詰めてくる。
その風貌と口調は完全に“その道”の人が脅しに使ってくるような感じだが、私は全くと言っていいほど恐怖を感じなかった。
派手なんて言葉じゃ片付かないあの事故のことだって、少し忘れかけていた。
ここまで真摯に私と向き合ってくれている彼に、本心を打ち明けないのは至極失礼だ。
私はそう思い、スケッチブックに、答えを、震える手で書き上げた。
『いえにはかえりたくない。どこでもいいから、けいさつにみつからないばしょがいい』
私も彼の目を真っ直ぐに見て、スケッチブックを見せた。
彼は、判ったと答えてくれた。そのまま彼は続けた。
「なら、オレたちと一緒に暮らさないか」
彼の提案に、私は一瞬心惹かれた。だがその後、一つの不安が私の中で湧き出た。
私がこのまま家出を続けて、この人と共に過ごしていたとしても、いつか存在がバレてしまう。そうなったら結局意味が無い。警察に見つからない保証はあるのだろうか。
「警察には見つからない。というか、見つかっても、“今のオレたち”だとはわからない」
言っている意味が判らなかった。
また見透かされたみたいに、ちょうどのタイミングで私にこう言ってきたが、今度はイマイチこの人の答えの内容を把握できなかった。
だがそれも承知の上で彼は続けた。
「実はオレは、松月 之親なんて名前じゃない。コレは偽名ってヤツだ」
いきなり何の話をしているのだ、というのがこの時の率直な感想だ。
「“国民名簿”って、知ってるか?」
私は首を横に振った。
「日本政府だとか、その上の国連が握ってる、今この世界にいる全人類の個人情報を網羅したデジタルリストだよ。強固な“紅炎壁”で守られているらしいが、それだっていつ破られるかわからない。現に」
彼はまた、姿勢も変えずただ座って画面ばかり見ている白鷺さんを見つつ言った。
「あの“エミリー”とやらは、その壁を破って、そのリストの全てを掌握している」
愕然とした。
もとから顎はガクガクしていたが、その顎が開いた状態でキープ出来そうだった。
「しかもそれだけじゃない。大抵の場合、“盗視”されていることに気付いたら、早急にその源を見つけ出して根絶するが、“エミリー”はまだそれをされたことが一度もないらしい。
つまり“エミリー”と白鷺は、初めて壁を越えた日以来、政府や国連の奴らと見えない肩を並べて、リストを見ているってわけだ」
それは果たしてどちらの手柄なのだろうかと思った。
“紅炎壁”を破った“エミリー”か、その“エミリー”を創り出した白鷺さんか。
だがこの際どうでもいい。
この人たちは一体全体何なんだ。
「んで、リストを握っているアイツは、その情報を自由に添削出来る。偽名であるはずの名前が、全世界に本名だと認められるようになることだって可能だ。
話は戻るが、オレはこの名前で10年近くは生きている。血筋の近い身内はほとんど死んだし、学生時代の友人とも久しく会っていないから覚えてないだろう。だからオレの本名が文字で残っているのはアナログのものだけ。学校のくだらない卒業アルバムとか、汚ったない字で書いたテストの答案とか」
笑い混じりで話しているが、そのスケールは尋常じゃない。
そこら辺の顔見知りの人じゃなく、日本の、引いては世界の一般人のみならず、役所の人間、政府の人間をも騙していると言うことを、こんなに気軽に話して良いものなのだろうか。
「あとは、悪名の高かったオレの若かりし時代を知る者くらいは、オレの本名を知ってるだろう」
あ、悪名高い……!?
何故この人は、こちらが徐々に信用して来ているのに、それを裏切るようなことを言うのだろう。
「そういやまだ、“本当の名前”と、オレの前職を伝えていなかったな」
と彼は言うと、どこにやったっけかと、何かを探し始めた。薄暗い中だったが、彼は目的のものを割と早めに見つけ出して、私に見せて来た。
「覚えてるか?事故を起こす前に言ったろ。警察官に支給される折り畳み手帳型携帯端末、その名も“電子端末式警察証明書”だ」
彼の掌にピッタリ収まる、金属製の黒くて四角い端末を見て、私は一瞬、はて、と何も思い出せなかった。
だが彼がその画面を見せてきたとき、記憶は蘇った。
画面には、無精ヒゲやボサボサの髪は無いキリッとした之親の写真と、警察の旭日章が。これの意味することは、私にも容易に理解出来た。
「オレは10年前まで、警官だった。これで、こんなやつなのに、あそこまでアレコレと警察の仕組みを解説できた理由が解ったろ?」
私は何度も首を縦に振った。
だがその次に、とある疑問が浮かんだ。
「なんで警察を辞めたのか、そう訊きたいんだろ?」
私がペンを握ったとき、彼はまた、私の心を読んできた。恐らく誰しも浮かべるのではないか。
警察官という職業はいつの世も、日本の数ある職業の中でも、花形的な存在のはず。
勿論、家庭の事情だとか、身体的・精神的事情だってあるが、彼にはどうもそんなものは無いように見える。或いは、それをも凌駕する何かなのか。
「さっきも言ったが、オレはその悪名で、警察の間で名を馳せていた。言っておくが、強盗とか殺人とか、そういう悪事を働かせたわけじゃない。警察史上、類を見ない、ヤンチャだった、ってだけだよ──」