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白王に見送られ、従者を連れて二人は城を出た。川辺を目指し寄り添いながら談笑していると、しばらくして川が見えてきた。霧越しに見ているシアだったが、それでも彼はそれ等の景色を楽しんでいるように見える。セイレンの声に川の流れる音、鳥の囀りにその姿と戯れながら過ごしていた。



「川というものは、美しい。あの畔を眺めていると、夜の空を眺めているようだ」


「ほんとですね。そんなこと、初めて思いました。綺麗ですね」



彼女と寄り添い過ごす穏やかな時の心地良さを感じていたシアは、いつもは眠りについている時間ということもあって、ほんのりとした眠気を感じた。そして彼がその眠気に触れるように瞼を閉じた瞬間、微かな陽が霧を貫きシアの首筋へ届いた。その綻びが広がり陽の光に晒され始めたシアは、微かな痛みとセイレンの悲鳴でそれに気付いた。彼の首筋や露出している肌は赤らみ始め、それを見たセイレンは従者に助けを求めた。シアは自らの身体に迫る危機に気付き、再度魔法を施そうと試みたが先程の眠気は恐ろしく深く彼を引きずり込み、意識を保つ事で精一杯の状況に陥っていた。朦朧としている意識の中で、セイレンの悲鳴混じりに荒げる声や、赤らみから爛れ始める皮膚の痛みに浸されていた。そして二人に身体を支えられながら漸く城まで帰り着くと、シアはそのまま意識を失い倒れてしまった。



「ヒスイ様!ヒスイ様は何処か!」



城から魔法使いが息を切らして法院へヒスイを呼びに来ると、それ等の様子に彼女は何かを察しながら、話を聞く内に目を見開いた。そして応急処置ができる用意を持ち、彼女達は城へ急いだ。




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