あの世界に転生した結果お父様に捨てられました。
「ごめんな……マリアンヌ……ごめんな……守れなくて……」
大丈夫ですよ。お父様!
マリアンヌはハイハイが出来ますから。あとは、つかまり立ち出来るようになったんですよ!いざとなれば、自力で動けるんですよ。
「だー!だー!だー!」
「ごめんな……次にもし、会うとしたら……マリアンヌは別の家の子だな……」
お父様……泣かないで下さい。
大丈夫ですよ。マリアンヌは七つまで生きるんですよ。
「だーぶ!だーぶ!まーだーぶ」
だから、泣かないで下さいませ……
お父様が泣いてたらマリアンヌまで泣きたくなります。
「ふふ。励ましてくれてるのか?
お前が泣いてないのに泣くのは可笑しいな。よし!お父様はもう泣かないぞ!」
「あぃ!だーぶ!だーぶ!」
あぁ……こんなに片言なのがもどかしいです。
お父様……今まで育ててくれて、ありがとうございます。
マリアンヌは大往生したいです。
「とー!あーと!」
「お前は……うん。どういたしまして。じゃあな。
頼むぞ『クロッカーズドールズ』娘を泣かせたら承知せんぞ。末代まで、恨み祟ってやる。」
「あぁ。魔獣族の宰相様も大変だな。君の娘は大切に育てるよ。」
ふーん……今日からマリアンヌは『クロッカーズドールズ』の家の子なのか。
何処のお家か知らないけど、魔獣族の名に恥じぬ名誉を残したいと思う。
だって、折角貰った2度目のチャンス幸せ
ならないと死神に顔向け出来ないや。
「今日から君は『マリアンヌ・クロッカーズドールズ』だ。我が家のヤンチャを紹介しよう。」
「長男のハヤテです。今は、中等部2年だから、一緒に勉強したりは、出来ないけど、仲良くしようね?」
「中等部一年次男のアサトです。勉強の邪魔だけはしないで下さい。」
「三男のハルトだよ〜今は、小等部の5年よ〜よろしくねー」
「小等部1年アキト。」
「で、このちっこいのが、君の1個上のキズナだよ。長男が名前を考えたんだ。」
「あぃ!まー!」
キズナが攻略対象か……年が近いって理由でよく遊んでたから死んでる系妹が死んだ時は凄く悲しんでたかな。
長男、次男の比較的大人組は、「あぁーあ。死んじゃったね。仕方ないよ。」ってドライだったかな?
三男、四男の大人組に入りかけな子たちは「死んだの?もう、動かない?なんで?」と、死が疑問の状態だった。
本気で悲しんでくれたのはキズナただ一人だったのだ。
それから、彼は死がトラウマになり、魔術症の治療方法を最年少弱冠12歳にして、見つけた天才少年になったのだ。
「マリアンヌは、長いから……マリアって呼ぼっか?」
「別に何でもいいんじゃない?」
「マリアって可愛いねぇ〜」
「マリー……」
「あぅ〜!まー!まー!」
なんだか、カオスだなぁ……
早く話せる様になりたい。




