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「メリークリスマス!和!」
結局、悩みに悩んだ末。
「綺麗…」
真っ赤な薔薇を渡して、
「うわっ、いいの?コレ。」
「和に似合うと思って。」
キラリと光るネックレス。
「溜くんらしくない、気障なプレゼントありがと。」
ギュッと花を抱きしめる。
出てくる言葉は いつも通りだけど
耳が真っ赤。
愛おしさが滲み出てきて、花束ごと抱きしめた。
「ひゃっ、りゅ、溜くん?」
「和、だーいすき!ずっとずっと好きだからね。
そばにいてね。」
「…うん、私も大好き。そばにいる」
プレゼントは何をあげればいいかわからなくて
凄く悩んだけど、俺の気持ちをプレゼントするのが1番だと思った。
ちょっと、カッコつけだけど
大好きだよ、和。
「あ、これは私から。」
「あ!財布!」
「ボロボロになってきたでしょ?
でね、ちょっとだけど、ここ、私作ったの。」
「え、マジで⁉︎」
手先が器用な和だから、作れたんだろうな。
「ありがと、和。大切にするね。」
「うん。…私も、これ大切にする。」
ふわりと微笑んだ和に
優しい優しいキスをプレゼントした。