表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/29

~ 間奏曲<アントラクト> “貴方様の翼に” ~

――それは、秘められた想い。

――コード16。

とうとう、このキーポイントへと、アクセスしましたのね。


ええ、わたくしは、すべてを知っておりますわ。


アカシャの図書館のレコードを、管理するわたくしには、

ぼんぞくな知識から、崇高すうこうなる真理まで、

手を取るように、把握はあくできますの。


でも、唯音様ゆいねさまだって、おわかりでしょう?

知識とは、破滅はめついたる毒だと。


知恵の実を食べたら最後、

いくらやもうと、なげこうと、やり直しはきかない。


貴方様には、すべてを投げ捨てでも、

夏芽様なつめさまを守りきる覚悟がありますの?


1ミリも後悔しないと、言い切れますの?



――そうですか。

ならば、わたくしは、再び貴方様の<翼>となりましょう。


ただし、片道しか保障ほしょうしません。

わたくしにできるのは、お手伝いのみ。


そこからは、貴方がた人間の領域りょういきですの。

完璧にがれ、願いを叶えんと、羽ばたいてゆく――。


たとえ、太陽に身をがして、

その愚かさゆえ、悪魔の差し出したる手を、取ろうとも……。


い願い、恋願い……こいねがい。


不完全ゆえに、永遠なる旅路たびじを行く、

<エヴェレットの申し子>。


ですが、貴方様は、そのひとりでしかありませんの。

どうか無理をなさらず……ご無事でお帰りくださいませ――。





   

 (わたくしは祈っておりますの、

  あなたが普通のしあわせを手にすることを――)





  (( 運命の女神よ、どうか、少しでいいのです ))


    (( この子に太陽を――。))

  

  ((夏の日差しを、愛の種床を、柔らかな掌を、どうか…… ))



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ