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第五話 初めての道場破り

連続…投稿

一真は考え込んでいた、あの師匠の最後の一言を…


「…(師匠が言ってた右腕の話…実は雨の日に異常に痛むんだがな…)」


「一真さん、さっきの話…嘘をつきましたね?」


「…美夜には聞こえてたのか?」


「聞くつもりは無かったんですが…」


少し落ち込んだ様になる美夜、それを見て居た一真が…


「まぁ、気にするな、それに…あながち嘘では無い、確かに痛みはするが、それだけだ、別段問題は無い」


「それなら良いんですが…」


などと話して居ると、匡正が…


「お~い、二人とも、早く来いよ、追いてくぞ!!」


「おっと…匡正が呼んでるな、行こうぜ、美夜」


「はい」


そう短く返事をする美夜、こうして夏休み一日目は無事終了した、ちなみに、広秋のバイクは見つからない様にガレージに居れたとか…


それから二日後…一真は学校にいた、その訳は…


「…しんどいな、真夏の学校は」


「仕方無いだろ、公の場に出ない変わりに暗躍と書類整備を手伝うと言ったのはお前だろうか」


「まぁ、そうだがな…」


そう言いながらも楽しそうな一真、それを見た隆司が…


「…一真、なんだかんだで楽しそうだな」


「ふっ、そう見えるか?

隆司よ…」


「ああ…満更でも無いって顔をしてるぜ」


「かもな…五年前では考えられない生活だからな…」


そう言われて頷く隆司、そして…


「そうだな…俺達、戦闘孤児にとって、こんな平和な環境は存在しないしな…運が悪けりゃ一生戦場で過ごすハメになるしな…」


「…でも、俺らは今ここに居る、そう、戦場とは無縁の世界にな…」


そう言いながら納得する二人、するとそこに…


「た、大変です、会長!!」


そう叫びながら生徒会室に駆け込んで来たのは袴姿の青年と少女だった、


「…どうしたんだ?

そんなに慌てて」


「それが…」


「実は道場破りが来たんです」


そう言われて不審に思う一真、そして…


「何で道場破りなんかされたんだ?」


「…貴方は誰ですか?」


「…錬条 一真だ、副会長だ」


「さいですか…っと、そんな事より何とかして下さい」


そう言われて考え込む隆司、それを見て居た一真が…


「俺が行こう、隆司」


「待て、お前は生徒会の影だ、表に出るのは俺だけで良い…」


「確かにそうかも知れない…でもな、目の前で苦しんでる人を救いたいんだ、昔、俺の為に協力してくれて、一緒に来てくれたお前ら見たいにな…」


「…そうか、でも…お前一人に行かす訳にはいかない、匡正を呼んで来るから待ってろ」


そう言いながら生徒会室から出て行く隆司、それから五分後…


「よう、呼んだか?

一真」


「ああ…実は道場破りをぶちのめそうって話しになってな…乗るか?

匡正よ…」


「もちろんだ!!」


そう言い残して道場に向かう一真と匡正、こうして二人の戦いが始まった、それから数分後、二人は屋上に居た、


「…で?

ここらかどうやって行くんだ?

一真」


「剣道部の主将を人質に取られて居てどうしょうも無いから俺達を尋ねた訳だ…」


「なるほど…って、ちょっと待て、剣道部の主将って筋肉モリモリのゴリラみたいな奴じゃあ無いのか?」


「…いや、剣道部の主将は美人で有名だぞ、てか、何より俺達と仲が良いぞ?」


一真の一言で連想出来る人物が一人いた、


「まさか…」


「…そうだ、俺も聞いて驚いた…」


そう、何を隠そう人質になって居るのは、桜樹 佳奈だからだ、一方その頃、佳奈は…


「…(不覚ね…こんな下賤な輩に捕まるなんて…)」


「がはははは…愉快、愉快、いつもお高い風紀委員長様がこんな事になるとはな」


現在の状況は、地面に顔をへばり付いた状況でナイフを突き付けられて、いつもの刀を取り上げれて持って居ない、回りには不良が大量に居るのである、


「…(武器がアレば…何て思ってる場合じゃあ無いか…一真君、来てくれないかな?)」


そんな事を考えて居る佳奈であった、その頃一真は…


「へぇっくしょん!!!!」


「何だ?

一真、風邪でも引いたのか?」


「さぁな、でも…いや、何でも無い…(美夜にバレたら殺されそうだな…)」


「ふぅん?」


ニヤけながらそう言う匡正、それを見た一真が…


「…ニヤけないで良いから、それにあんまり大きい声を出すなよ?」


「おっと、すまん、それに…ミスったら危ないしな…」


そう、彼らは今、屋上から屋根を渡って道場を目指している、それから五分後…彼らは道場の屋根の上にいた、そして、壁をつたって窓際に行き、そして…


「そりゃぁぁぁぁぁ!!!!!」


そう言いながら窓ガラスを割って乱入して来た匡正に驚く不良の集団、それの後に続く一真、そして…


「…匡正よ、もう少し静かに行動出来ないのか?」


「失礼、でもな、こうでもしないと盛り上がらないだろ?」


「…そう言う問題じゃあ無いだろが!!!」


そんな異常な口論をしている間に不良の集団に囲まれて居た、


「テメェら調子に乗ってんじゃあねぇよ!!!!!」


「…ほら言わんこっちゃ無い…」


そう言いながらも背負って居た袋から一振りの刀を取り出した一真、それを峰にしている、ちなみに相手の武器は釘バットや鉄パイプなどの鈍器である、


「殺っちまえ!!!!」


その一言で一斉に一真と匡正に襲いかかる不良集団、しかし…


「ふふふ…この時を待って居たんだよ!!」


そう言いながら彼が手に持って居る獲物は、青龍偃月刀せいりゅうえんげつとうである、(青龍偃月刀と言えば、三国志に出て来る蜀の武将、間雲長も愛用したとされて居る)

青龍偃月刀を振り回す匡正は正に鬼神、一瞬にして相手方を半壊にさせたのである、


「…一つ聞くが…殺して無いよな?」


「…多分な」


「多分ってアバウトな…」


しかし、辺りを見渡す限り怪我人は居ない、それを見てひとまず安心する一真、しかし、次の瞬間、第二陣がやって来た、


「…やれやれ、性懲りも無く…仕方ないな…」


そう言いながら今度は一真が構えを取る、


「…久し振りに羽目を外して見るかな…」


一真は大きく息を吸い込み気合いを入れた、そして…


「来いよ、ゴミ共、遊んで殺るよ」


普段では考えられない性格に変わる一真、そして…


「散れい!!

克心流 月火連劇げっかれんげき


( 説明します、この月火連劇とは、克心流において珍しい、剣と鞘を使う物で、連続して斬撃を繰り返し、最後に鞘による打撃を与える技である、名前の由来は月の様に高く飛び上がり、終わった後に飛び散る血が火の様に見えるかららしい…)


謳歌連劇により吹き飛ぶ不良集団、すでに壊滅寸前に陥って居た、そして、数分後…


「…貴様が最後だ、さて、どうする?」


「くっ…こうなったら俺様自身が出るしか無いな…」


そう言いながら横に置いて有った剣を取る不良の大将、そしてそのまま突っ込んで来た、


「死ねや!!!!」


無形の型のままで突っ込んで来る不良の大将(略してフリオ)が一瞬消えた様に見えた、しかし、次の瞬間…


「太刀舞焔流 龍牙突りゅうがとつ


(説明します、龍牙突とは、神速を超える突きを繰り出す技であるが、余りの早さに見切れないとか…)


龍牙突を軽やかに避ける一真、そして、そのまま壁を突破って外へと飛び出るフリオ、それを見た一真が…


「…あ~あ、やっちゃた、修理代は何処から出ると思ってんだよ…」


「…一真君、壁の修理はどうするの?」


「…そこいらに転がってるのと、フリオから一万くらいずつ巻き上げれば良いだろう…」


ちなみに倒れている不良の数はざっと五十人…約五百万の賠償を払わせる気で居るのだ、しかし、それを聞いて居たフリオが…


「はっ、そんなもん払う気は無いね」


「そうかい…ならば…むしり取ってやるよ」


そう言いながら刀を構える一真、それと同時に剣を構え直すフリオ、そして…


「…さて、そろそろ終わらせようぜ、フリオよ…」


「…良いだろう、来いや!!!!」


走り出した二人、しかし、二人は技の構えを取らずに、己の力を示すかの如く…そして…決着は付いた、


「ぐふっ…何て強さだ…」


「…急所は外しといた、死にはしない、だが…反省をしろ」


そう、一真は最終的に峰打ちから刃の方へ変えて居たのである、しかし、フリオから流れ出ている血の量は半端ない…それを見た佳奈が…


「…!!!

イヤァァァァァァ!!!!」


悲鳴を上げて倒れてしまった、


「おい!!

桜樹、しっかりしろ!!」


「匡正、落ち着け、取り合えず彼女を保健室に連れてくぞ」


こうして保健室に担ぎ困れた彼女、そして過去に何が…真相はいかに…


第5話 完



如何でしたか?


また早めに投稿することになっているので、良ければ読んでみてください。


では

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