第十話 戦いの幕開け ~その1~ 練条 一真の権力
昨日に引き続き投稿します
ではどうぞ
一真達と空から降って来た竜の少女との戦いは激しさをますばかりで有った。
「チッ…ちょこまかと…この際ここいら一体を消し炭にしてやろうか?」
「止めんか!!
俺達まで巻き込む気か!!」
「君の能力をフルに活用したら簡単に逃げ切れるだろ?
練条君」
「あのなぁ…
さすがの俺でも全員は無理だぜ。
せいぜい二人か三人が限界だ」
「なんだ、使えない能力だな…」
「仕方ないだろ…っと」
二人が話して居る間に近づいて来ていた少女のトンファーによる打撃をなんなく避ける一真と高坂。
しかし、それを想定していたのか、少女はすぐに次の攻撃へと移る。
「チッ…我の攻撃をこうも簡単に避けるとは…なかなかどうして出来るな。
君達」
「お褒めいただき光栄だね…
なら今度は俺から行くぜ!!」
そう言いながら斬撃を繰り出す一真。
しかし、それを華麗に避けながら反撃の機会をうかがう少女。
彼女は一真との攻防のせいで有ることを忘れていた。
そうそれは…
「おやおや…私の存在を忘れて二人で楽しそうにイチャつくとは…お姉~さんも混ぜたまえ」
そう高坂で有る。
彼女は手にしていた小太刀(現在はフランヴェルジュになっている)で少女の腕・首・足・胴体・関節の順番で少女に斬りかかった。
しかし少女はその斬撃を軽々と交わし、避けきれない攻撃はトンファーにより捌ききったので有る。
「ほぅ…この私の斬撃をすべて捌くとは…
私もまだまだ修行が足りんな、はっはっはっ…」
「何、気に病む必要は無いぞ。
我を相手には当然の結果で有るからな」
「ふっ…それはどうかな?」
「何?」
不敵な笑顔を浮かべながら右手を差し出す高坂。
それを見た少女は初音から離れてトンファーを盾にするように構える少女、 そんな彼女の行動を見て小さく笑うと高坂はその右手の指を鳴らした。
それと同時に少女が持っていたトンファーが小さな爆発を起こして壊れていったのである。
「なっ…我の父の牙と鱗を加工して作ったトンファーがっ…!!」
「ふむ…やはりそうだったか」
「やはりって何だよ…」
「あぁ…何、一つの言い伝えだよ、練条君。
昔からな竜族はある程度の年齢になり人間の姿になる際に親竜の鱗や爪、牙や角などを加工して武器にしてその子供に渡すと言う伝承が存在するのだよ」
「へぇ…てことはかなりヤバい事をやってしまったわけだな、俺達」
「そうなるな」
二人が予想した通りに少女は怒りに任せて近くに有る物を手当たり次第に殴ったり蹴ったりしている。
しかしその威力は常人のソレとは全くと言っていいほどの差が出ていたりする。
少女の一撃目の拳は校舎の壁を破壊し、二撃目の蹴りにより近くに有った自動販売機が真っ二つに破壊されたので有る。
「おいおい…さすがにあんなの喰らったら死ぬだろ…」
「確かにな。
運が良くて破裂、最悪細切れになるだろうな…」
「シャレになってないからな…っ!!」
相手の攻撃を交わしながら会話をしていた二人だが、さすがに避けるのに疲れてきたのか攻撃に打って出ることにした。
「しゃあない…ちょっとぐらい怪我しても仕方ないだろ!!
克心流…『裂波』(こくしんりゅう れっぱ)」
(説明しよう。
克心流 裂波とは、自らの体内に存在するオーラの80%を剣に集中させ、それをそのまま強烈な斬撃として放つ荒技である。
ちなみに、全体のオーラの80%とは個人差があり、特に害無く動ける物もいればその後二度と能力自体が使えなくなってしまう場合も有る。)
裂波を放ったと同時に爆発音と共に土煙が二人が戦っていたその場所を支配し、一真と少女は全くと言って良いほど見えない。
「殺った…と言って良いのだろうか?
だが…」
「いや、死んでは居ないはずだ。
まぁ、腕の一本ぐらいは逝ったかもしれんがな…」
「おぉ、練条君。
彼女はどうなった…ん…だ?」
土煙から一真の声がしたのでそちらを振り向きながら話しかけていた高坂だがその言葉は途中で止まった。
「うん?
どうした?
高坂、俺の顔に何か付いてたか?」
「…そうだな、目と鼻と口が付いてるな」
「お決まりのギャグだな…うん?
なぁ、高坂よ」
高坂と話している内に一真は有る疑問を抱いたので聞いてみる事にした。
「変な事を聞くようで悪いが…いつもの俺と比べてどこか違うところは無いか?」
「…全てだ、君は本当に練条 一真君なのかね?」
そう、一真の外見は今、銀色の髪を肩まで伸ばし、失明した左目には眼帯をしている。
そこまでは以前の彼と変わりはない、しかし、ここから先が問題なのである。
一真の元の身長は175cmだったのだが、現在の身長は145cmまで縮んでしまっているのである。
その事に薄々感づいていた一真は小さくため息を吐きながら刀を鞘に収めてその場に座り込んでしまったのである。
「まぁ何だ、驚くなとは言わない。
こちらとしても隠すつもりは無かったが…って聞いてるのか?
高坂よ…」
「…あぁ…そんなことより一真君、今日この時より一真少年と呼んで良いか?
後、今からデートをしよう。
ちなみに拒否権は無いぞ」
その異常なまでの目の輝きようといつの間にか一真の両手首には手錠が嵌められている状態に焦りを感じていた。
「ちょ…まっ…今の話しはおかしくないか?
てか今どっから手錠を出した?
つかむしろなぜ捕縛されてんの俺!?」
「はっはっはっ…乙女には色々と秘密が有るものだよ…さて、行くとしようか」
「ま、待てって。
敵を完全に倒したかどうかを確認しないとだな…」
「そんな事は些細な事でしかない。
大事なのは今をどう生きるかだよ、一真少年」
などと言いながら一真を担いでその場を去ろうとする高坂、その魔の手から逃れようと動き回る一真。
しかし、その力の差は意外にも大きかったらしく、いくら一真が強いと言ってもそれは能力発動時の話であり、それも元の体型と言う条件化に置いての事であるため現在は能力も発動していない上に元ほどの筋力が無くなった為、今の一真の力は小さな子供とさほど変わりなかったりするのである。
その事を思い出した一真はさらに落ち込み気味になり抵抗することを諦めた彼を見て小さく笑う高坂で有った。
そしてこのまま逃げ切るつもりだった高坂だが、彼女が進もうとした道に大量のナイフが飛んできたのである。
(…新手か?)
などと考えながら一真を近くに下ろし、腰に差して小太刀を抜いて臨戦態勢に入る高坂、だがその目の前に現れたのは有る意味最強の敵が出て来たのである。
「…高坂さん、私の一真さんに何してくれてるんですか?
クラスメイト兼仲間だとしても殺しますよ?」
「ふっ…良いだろう。
君とは一度戦ってみたかったのだよ、景品は一真少年で構わんな?」
「一真さんは景品では有りません!?」
お互いの意見の違いにより今、二人の少女の戦いが始まったので有る。
その戦いが始まった頃、戦場から離れた場所にいた一真は小さくため息を吐いた後、先ほどまで戦っていた少女の事を考えていた。
(はぁ…いつもは大人しい美夜がね…
それより問題はあの少女だな。
俺や高坂が本気で戦ってるってのに彼女は手加減をしていた…だとしたならとんでも無い化け物を飼ってるな。
シャドウナイツ共は…)
「あら一真君、こんな所で何やってるの?」
「あぁ、佳葵か…てか、俺の状態を見て何とも思わんのか?」
「あら、何に対して驚けと言うの?
貴方が小さくなった事?
それとも彼女達の争いを見てかな?」
心なしか楽しそうに小さく笑いながら一真に話しかけてきたのは他でもない佳葵だった。
しかしいつもの彼女と違いどこか雰囲気が違う…と感じた一真はその事について聞いてみることにした。
「なぁ佳葵…お前何か何時もと違う感じがするんだが…何か隠してないか?」
「ふふっ…気づいたんだね。
流石は一真君だね…そう、私は相沢 佳葵であってそうではない者だよ」
「…多重人格と言うやつか?」
一真の一言に小さく首を横に振る佳葵、しかし、それ以外に思い当たる節の無い一真は頭を悩ませて居るとふと彼の制服の内側の携帯が鳴り響く。
それを取り出し電話を受ける一真。
「もしもし?」
「一真か?」
「隆司か?
何時もの携帯ではなく学校の回線…しかも、夜明けまであと三十分ぐらいと言うときに…」
「すまんな、非常識極まりないのは分かっている。
だがお前にはすぐに所属しているサークルに出てもらわなけりゃならなくなった」
隆司のサークルに出ろと言う一言に真剣な顔つきに変わる一真。
それと同時に自分の手に持っている正宗を見やった後、意を決したように立ち上がった。
「…了解、大至急軍事サークルに出頭する。
隆司、悪いが俺の携帯を拡張スピーカーに繋げて学園都市全域に放送が伝わるようにしてくれ」
「分かった。
すまんが一旦通話を終了する、準備が整ったら連絡するから待っていろ」
「…了解」
そこで一旦通話を終了したのと同時に自分の服装を確認していく一真。
理由としてはこれから向かう場所ではだらしない恰好では示しが付かないのと、動きづらいと怪我などをし易い為で有る。
そして問題だと判断したズボンの裾を何の躊躇もなく潜ませていたナイフで綺麗に切りそろえた後、学園指定のブレザーを脱いで佳葵に渡してカッターシャツの垂れている腕部分を腕捲りをしながら校門の方へと歩き出す。
ちなみに彼は今、脇の下にホルスターに収まった一丁のリボルバーと腰に差した小太刀、それと手に持った正宗と言う装備で歩き回ろうとしているので有る。
ソレを見ていた佳葵は急いで彼を止めようとした。
「ちょっと待って一真君。
貴方今から戦いに行くんでしょ?
ならもっとこう…装備を整えてから…」
「…佳葵よ、俺達傭兵はな、ゴツい武装は要らないんだ。
自分が最も信頼できる武器が有れば切り抜けられるんだよ」
そう言って一旦話を切り上げて腰に差している小太刀とリボルバーを取り出してその二つの説明を始める一真。
「この二つはな…両親の形見なんだ」
「ご両親の?」
「あぁ…このリボルバーはな、俺の母親…鬼姫とまで歌われた人物が愛用していた四十四口径マグナム、使用弾頭は空間圧縮弾。
名を『シルバーウルフ』と言う。
次にこの小太刀だが、こっちは父の形見でな、ただの小太刀じゃないんだよ。
オーラにより長さ・強度・切れ味が変わる変幻自在の妖刀『不知火』(しらぬい)だ」
そう言いながらどこか懐かしそうに、それでいて失った物の大きさを噛みしめたような表示しながら小太刀とリボルバーを最初に納めていた場所に戻して再び校門に向かって歩き出す一真。
しかし、その途中で一真の携帯が鳴っていることに気づきそれに出た。
「もしもし?」
「一真か?
待たせたな、学園都市全域に広がるようにした。
さぁ全権は任せたぜ、生徒会副会長にして軍事サークル部長の戦友(一真)よ」
「了解だ、生徒会会長の親友(隆司)よ」
「「我らの望みはただ一つ、『永久の平穏』それを犯しし者には死と言う形で償いを…互いに武運を…」」
二人は昔からやって来た勝利への祝詞(一真達が独自に考案した物)を互いに一字一句間違えずに唱え上げお互いの武運を祈った後、一真による演説が開始されたので有る。
「え~テステス…さて諸君お早う。
こんな朝早くから叩き起こすような真似をして本当にすまない。
さて諸君は俺の事を知って居るとは思うが一応自己紹介しておこう。
俺の名前は練条 一真、この学園都市における最高機関『神城学園生徒会』(かみしろがくえんせいとかい)副会長であり、この学園都市における攻防の要で有る軍事サークル部長も兼任してる者だ。
そんな俺が今、放送で話しているのには他でもない、敵襲だ」
一真がその一言を聞いた瞬間、少なからず起きていた生徒がどよめきを起こしている者、あるいはその逆に自らの武器を調整し出す者とがいた。
その反応を察知した一真は彼ら対してさらに演説を続ける。
「…先程も言ったとおり、ここから先は戦争になる。
一般生徒の諸君、本日からしばらくの間学業を休止して避難してもらう、場所は二カ所。
まずは神城学園、そして次に中央体育館。
どちらか近い方で構わないから速やかに避難する事、以上だ、次に軍事並びに諜報、そして神城学園生徒会執行部並びに各委員会の委員長に告ぐ。
まず神城学園生徒会執行部並びに各委員会の委員長は大至急会長の指示を仰ぎ迅速な対応を期待している。
最後に軍事及び諜報の諸君、三十分以内に第一基地に集合だ、一分一秒でも遅れた場合男子はシベリアのガチムチホモ陸軍教官の所に…女子は学園都市全土の公衆トイレのトイレ掃除を一ヶ月程やってもらう。
一人でも遅れたら…連帯責任な?」
そう言い終えると同時に携帯を切る一真、ちなみに一真が放送を終えてから一分後、軍事及び諜報サークルのメンバーは死ぬ気で全員が第一基地に向かったとか…
その様子を監視モニターで確認していた一真は小さく笑みを浮かべながら今度こそ校門の方へと歩き出す、その右腕には軍服の上着が持たれており、歩きながら羽織って居る。
しかしいかんせん身長が縮んだ影響がこんなところまでと思いながら服の腕を捲り上げながら小さく溜め息を吐きながら第一基地へと歩いていったので有った。
それから数分後、学園都市の外れに存在する第一基地、そこは普段軍事及び諜報サークルの人間が切磋琢磨し、時に笑い泣きど突き合う、そう言う場所で有るが…どうやら今はそんな事をやっている暇も無い。
なぜなら我らが部長の伝達もさることながら、今目の前に居る少女とその彼女の乗っている物が少しばかり異常なので有る。
(おい…アレって)
(ええ…アレって旧式のバイクって呼ばれる乗り物よね…)
部員達がざわめきを起こしている間に部長である一真が到着した。
しかし何やら騒々しい事になっており、まずはその騒動を沈静化しなければ今後の士気に関わると考えた一真は近くに居た部員に事情を聞く事にした。
「あ~そこの君、ちょっと良いかね?」
「はっ何でありますか!?
一真部…長…っ!!?」
一真が話しかけた青年は悲鳴に近いを上げようとした瞬間、彼の口を右手で塞ぎ、左手で素早くシルバーウルフを構えて彼を脅迫する。
「大声を上げるな、騒ぐな。
そして的確に状況を説明しろ」
「はっ…先程全部員が集合したのを見計らったかのように少女がバイク見たいなものに乗ってこの第一基地へと侵入してきたので有ります。
はい」
「分かった。
後、バイクの様なものではなくバイクだ」
会話を終了した一真はすぐさま跳躍し、空間を圧縮すると共にそれを階段を作り、登り上げた位置にまた空間を圧縮した足場を作り、そこで止まる。
そしてそこからある作業を開始した。
「さて…久々に武器錬成をやってみるか。
が、その前にこの体のスペックを計っておかなければ…」
そう言いながら体内の情報をかき集めていく、そしてある程度の情報収集を終えた一真は小さく溜め息を吐きながら右手に持っていた正宗を空間の狭間に突っ込んだと思いきやその手には彼がいつも持ち歩いていた小太刀を取り出して腰に差す。
それを終わらせた一真は自分の身体能力に付いて考え始めた、
(能力の極限使用による代償…まずは身体能力。
筋力的には元の二分の一程度、身長及び体重は…まぁ影響は特に無いか…女子が騒ぎ立てそうだが。
意外な副産物は脚力と身軽さが向上したお陰で今まで使えなかった克心燕舞流を使う事が出来そうだな)
自分の置かれている状態を楽しんでいる様にも見えるが実はそうでもなかったりする。
一真達の使う克心流は全部で二十七の異なる武器を使い、それに合わせた技術・技・体捌きなどを極めた人物が集まり一つの流派として消化されたのが克心流と言われている。
ちなみに、初代克心流総集技術伝承者(こくしんりゅうそうしゅうぎじゅつでんしょうしゃ)以来、二十七全ての克心流を使える物はおらず、書や口頭などで受け継がれて来たのであるが、練条家七十六代目当主で有り、二十八代目克心流総集技術伝承者で有る一真は幼い頃より世界、あるいは国内を飛び回って家に年何日間しか居なかった両親の変わりに一真とその妹を育てたのは、一真の家で執事を勤めていた霧島 翔…つまり一真が指示する彼は元は彼の家で働いていたのである。
彼の元で育てられていた一真はある日、暇を持て余したようで彼は翔が秘書室に有る本棚を漁っているときに偶々見つけた古文書に興味を持ち、解読を始めたのが始まりだった。
(あの時はこの克心燕舞流は使えなかったし、何より使うつもりも無かったからな…っと物思いにふけってる場合じゃないな…)
そう言いながらシルバーウルフに空間を圧縮した弾頭を装填していく一真、そんな事をしていると一真の後ろに有る人物が現れた。
「よっと…おう一真、首尾はどうだ?」
「匡正か…まぁまぁだな、まだ敵を目視出来ないからそう近くまで来てないんだろうな」
「なるほど…ってかのんびりこんな所でくつろいでて良いのかねぇ?」
「くつろいでる訳じゃねぇよ。
弾を精製しとかないと…ここから先は戦場だからな」
そう言いながらシルバーウルフのシリンダー六個に弾を装填し終えたらしく立ち上がり銃をホルスターに納めた一真は立ち上がり大きく息を吸った後、地上に居る部員に喝を入れた。
「黙らんか!!
今すぐ黙らない奴は先程の宣言通りシベリアに送りつけるからな!!」
一真の一言で静けさを取り戻す第一基地、と言うよりも凍り付いたと言うのが正しいかも知れない。
それはさておき、一真が部員全員を喝を入れている間に周囲を見ていた匡正は有る異変に気が付いた、それは普段起こるはずが無い砂塵が巻き起きていた、
「来たようだな…
一真」
「匡正、奴らが来たのか?」
「あぁ…」
匡正が声を掛け、目線を合わせただけで状況を判断出来る一真が凄いのか、はたまた、アイコンタクトだけで全てを伝えられる匡正が凄いのか…
ともかく二人の雰囲気が急に険しくなったのを感じ取った部員達にも緊張感が伝わったらしく、それまでの騒ぎが嘘のように真剣な表示で一真の指示を待っている。
それを見た一真は的確な指示を部員達に飛ばす、
「諸君!!
気付いて居ると思うのだが、奴らが来た。
第一から第三部隊は地上で迎え撃て。
続き第四から第六部隊は空中で迎え撃つ、第一から第三者部隊は匡正と諜報サークル副部長が仕切る、きちんと指示に従うように。
次に第四から第六部隊は俺と軍事サークル副部長が指示する。
以上だ異論はないな、諸君!!」
『イエス・マム』
そう返事をした部員達はすぐさま行動を開始する。
その様子を見ながら小さく苦笑しながら腰に差した小太刀…不知火と白銀を一度手にとり、再び鞘に納めた一真の表示は苦笑からいつもの真剣な表情へと戻っていた。
「さて…戦争を始めようか?」
そう小さく呟いた一真は空間圧縮した場所から降り、軍議室の有る方へと歩いて行くので有った。
第10話 完
いかがでしたか?
そろそろストックが…
ではまた