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暗闇のトンネルから異世界へ  作者: 犬のしっぽ
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王剣は

剣は持ってきたがそのまま放って置いた竜貴、剣を見たレット総司令に何とかしろと尻を叩かれて。

リューキの部屋に立て掛けられた剣、汚ない鞘のままあった。部屋に入ってきたレットは「リューキ王子、剣の鞘を取りかえるか汚れを落としてみられるようにしないと駄目です」そう言って部屋を出て行った。



「レット総司令の用事はそれだけ・・?・・、仕方ないなぁ~」



ん~、復元魔法か。竜貴は剣に手をかざし、復元魔法を剣全体にかけた。



「おー、元はこんなに綺麗だったんだ、この石は宝石かな」



竜貴に取って剣は剣でしかない、レット指令に見せようと部屋を出て司令部に向かった。



「レット総司令、これが俺の剣です、宝石の様なのが着いてましたね」



剣を差し出されたレット、見る見る顔面が蒼白に成って行く、そして目からはボロボロと涙が流れて来た。



「これはまさしくツールガルラ王国に伝わる宝剣、ミーキ王妃様のお腹に居ると言う第二王子様へと王が持たせた剣で御座います」



「へぇ~、お腹に居て見えないのに王子様ね、あっ、魔法か」



「これでリューキ様が本当に王子様と認識できる物証が見つかりました、ツールガルラ王国に知らせねば」


「まった、レット総司令、それは駄目です」



「何故ですか、この剣が有れば大きな後ろ盾が出来るのですぞ」



「この剣を腰に下げるのは吝かではありませんが、基本ここは独立を前提に戦って居るのです」



「ですが、後ろ盾が無いのと有るのとでは」



「自分達で勝ちとった物と、誰かに縋って勝ち得た物とではその価値が違います。今は誰かにどうのと言う時期では有りません、何度も言っていますが今はまず死に物狂いで自分達で戦いましょう」



「戦ばかりが戦いでは有りません、勝った後の戦いも有るのです。スイ伯爵が言ったツールガルラ王国の金庫を空にして見せます、その言葉を今は取って置きましょう」



「父上にお会いしたいと言うお気持ち、お有りはありませんか」



「ん~、なんていったらいいのかな。その前に、俺の母親は神様って言う糞馬鹿に攫われたんだろ。でっ、おれは母親の元でそだったんだよな。なのにその記憶が俺に無いって言うのはどうなんだろうね、俺は偽物かも知れないじゃないですか。ここのどこかで育った良くにた偽物、有りえるなぁ~」



「その様な、有りえない事です」



「可能性が無いわではないでしょう、まっ、今の俺にはどうでも良いのですよ」



「神様が、王子様だけを記憶を消してこちらに呼んだと言う事も有りえます」



「俺、父親って言うのに正直興味無いんだよね、父親が欲しい歳は過ぎている・・かな。それに突然目の前に、あんたの息子の一人だなんて出て言ったらなにされるか。王様には沢山女が居るって言うのが定番だ、兄弟がゾロゾロなんて御免だね」




「ツールガルラ王国は、先先代から一夫一妻で御座います。それに現王は、ミーキ王妃様にお会いした時からぞっこんで、他の女性などに目もくれませんでした」



「ふ~ん、所でこの話が本当なら兄が居る筈だけど。今どこに居るのかな、暴れ過ぎて城を追い出されたとか聞いたけど」



「スイ伯爵の御子息と旅をしているとか聞きます、弟のリューキ王子を探せと王より厳命を受けたそうですが。暴れん坊の二人旅ですから、あっちへふらふらこっちへふらふらとでしょうね」



「無理も無いかと思うよ、突然弟を探せなんて言われたら。冗談じゃねぇ、見も知らずの弟なんか知るか、だろうし。それに、影供が付いているだろうから身の安全は確保されているのだからね。こちらの領に入ったら知らせて、面白そうだったら遊んであげても良いし・・ふふふっ」



「分かりました、何分にもお手柔らかに遊んであげて下さい」



「レット総司令、この剣どうしましょうかね、抜き身で壁にでも飾って置きましょうか」



「なりません、是非腰におおき下され」



「あ~、狙って下さいねと言って居る様なもんなんだけど」





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