知らない事が多すぎる
作戦部少将なんてとんでもないが、なんでこう言う事が浮かぶ頭の謎も放って。
今で出来る事をとは思うが、この世界の知識が無い。
どこで生まれたのかも分からない自分、そう言う訳で・・・
総隊長室、総参謀室に対し、戦時体制の布告を総ての地域の住民に通達を出すよう要請。全ギルドに戦時協力を要請、冒険者ギルドの規約には国家間の戦争には不介入とあったが。現在は実質国家としてはどこからも認められていない事実を認めさせて、諜報・防諜・破壊工作等にギルド登録者に従事するよう命令をだした。
各工房主に、自分の所で何が一日どの位生産出来るか申告するように要請。商店主には在庫品の品目がどの位有るか又在庫品として保持できるかを申告するよう要請。農場主に対しては農産物の出荷、保持が何をどの位維持できるかの申告を要請した。後は細かい指示は参謀副長に一任したが・・・・~?。
総隊長室を総司令部へ、下部組織に戦略部-戦術部-実働隊指揮命令伝達部・・・~?。総司令、俺って国がどの位あってその国家間の相関図を全然知らない事に今気が付きました。総司令は国家戦略をどの様に考えているのですか、住民はこれを機会に自主独立をハッキリ意図して居るのでしょうか。それを知らずに戦略・戦術を立案しても無意味な部分が出てきます、無意味なとは不必要な所に部隊を派遣して自らに出血を課する事になりますし、戦力の分散につながりますが。
それで取りあえず二日間で俺に、総ての情報を下さい。覚えられるかどうかは問題では無いのです、それぞれ聞いていれば概略は分かるでしょう。なのでその間に、各地域の住民投票を行ってください。会議では無く十二歳から立ちあがって集会に来られる住民を集め、乱暴ですが自主独立か自治統治かを決めさせて下さい。それで揉めるようなら今現在のこの行動は総て無意味ですから解散させましょう。自主独立と自治統治の意味は分かりますよね、いい加減に腹を括って貰いますよ。だらだらと血を流し続けるなんて意味は有りませんから、それから独立にしろ自治にしろ、住民代表も決めなければなりません。指導部が無い国なんてどこにもないでしょうから。
リューキに昨日から怒涛の指示を受け動いているレットとラビル、今度は国家戦略だの相関図だのと振りまわされてヘトヘトに成っている。
誰が総司令か分からんな、レットは思わずラビルにぼやいた。
「最初からあいつを総司令にして全権委任して置けば良かったぜ、三か月も見れば人となりは分かるのによ、何に俺達はこだわったのか、だな」
「おそらくあいつの若さだろうな、そんなものは脇で支えて要りゃあ良いのによ、考えが足りなかったな」
「所でよ、俺のところに入って公表していない情報が有るんだ、聞くか」
「ラビル、もったい付けるだけの価値が有る情報か、聞くぞ」
「妙な言い回しだなレットよ、まぁ良い、リューキな・・・ミーキ王妃様そっくりなんだとよ」
「その情報どこから入ったんだ」
「リューキの手下にガッチと言うのが居るだろう」
「ああ、あの耳長の坊主な」
「あいつの母親が当時の王妃様付きの下女だったんだ、普通下女なんて王妃様に影も見せるもんじゃないがな。王妃様は特別気さくなお方でな、身分に拘らず良くしていたらしい。そのガッチの母親の元同僚がな、一寸前まで司令部の飯炊きに居たんだよ。この間偶然リューキとかちあったらしくてな、その元同僚がな・・・お前、何したと思う」
「下女身分の礼をとって問い質したとか」
「まぁ、近いな」
「王妃様と言って大胆にも抱きついて号泣したらしい、お帰りをお待ちしていましたと言ってな」
「おい、それ極秘でも秘密でも何でもない事実の話で単に俺が知らなかっただけの事じゃないか。俺に嫌がらせのつもりか、いや単なる嫌がらせだな、それに内容は近くないだろ」
「リューキが困ってな、ガッチを呼んで説明させたんだと」
「でもな、納得なんかするものか、当時の事を思い出してな、第二王子様ではないかとな」
「でっ、今はその元下女さんはどうしているんだ」
「当たり前にな、身の回りのお世話をさせて下さいと食い下がったらしくてな」
「はぁ~、あの女か、なんか周りをウロチョロしているなとは思っていたがよ」
そのころリューキは。
「それでは俺にお話をたっぷりして下さいね、ではお願いします」
話しの持って行き様が・・・・