表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/49

第二十五話「砂の魔物、光の浸食」

 洞窟を進むとさらにモンスターが現れる。 ティルレは何か思案しているようでゴーレムが形をなしていない。


「もう!」


 苛立ったようにティルレが頭をかいた。


「かまわないよ。 何度でも納得するまで試してみるといい」


「......わかった」


 私とリオネがモンスターを倒していく。



「おかしいです...... ケイどの」


「ああ」


「なにが?」 


 ティルレがきいた。


「......入り口のほうより奥のほうが砂が多い」


「あっ、ほんとだ」


 地面が黄色にみえるくらい砂がおおっている。


「あそこ!!」


 砂に埋もれた場所から大きなトカゲのようなものがでてきた。


(あれはサンショウウオか!)


 サンショウウオは口から砂を吐き出した。


「かわせ!」


 砂は壁を大きく切り裂いた。


「なにあれ!? 壁を切った!」


「多分、圧縮した砂だ! 当たると穴が空くぞ!」 


「それなら、私が! ゴーレム!」


 石鳥のゴーレムがサンショウウオを貫く。


「やった! えっ!」


 穴がすぐ塞がり再び砂をはいた。 私も光球をはなつ、サンショウウオに穴が空くがすぐふさがってしまう。


「これは! 体が砂でできているのか!!」


「どうする!? 攻撃が効かないよ!」


「一旦引きましょう!」


 リオネにいわれ、洞窟を戻ろうとすると、地面から砂があつまりもう一体のサンショウウオが通路を塞ぐ。


「挟まれた!」


「ケイどの、私とティルレが押さえている間に対策を!」


 リオネがさけぶ。


「わかった!」


(とはいえ、砂の体に攻撃は...... 何とか固められれば攻撃が通るのか。 圧力、熱でとかす。 それほどの熱量、できたとしてもこちらにも被害が及ぶ。 水、だがここには水は......)


 ティルレはゴーレムで砂を貫いている。


「よし...... やってみるか光よ!」


 私は左右に光球を放つ、モンスターがはじけ、またあつまろうとしている。


「溶けろ」


 光球は地面に落ちると、砂に染みるように消えていく。 


 砂はサンショウウオの姿になるが、動きがぎこちない。


「どうしたんですか? 動きが......」


「ああ、私の光魔法を液体のように溶かして砂に染みこませたから、体がうまく動かせないんだろう」


「そんなことができるの......」


「魔法は形だけじゃなく、性質や動きも操作できる。 ティルレ、もう壊せるはずだ」


「あ、うん、ゴーレム!」


 石の鳥は二つの砂のモンスターを粉砕する。 すると再び形が戻ることはなかった。


「戻りませんね」


「おそらく魔力が形をなしていたんだろう。 私の魔力と合わさり、うまく再生できなくなったんじゃないかな」


「なるほど、ここにはもうあの黒い袋はないですね」


 天井をみてリオネがいった。


(このモンスターを生んだのか。 そもそも、まだ魔力がそこまでたまってなかったのか......)


「ただ魔力のもとになるモンスターを倒したから、ここからモンスターがあらわれることはないんじゃないか。 一応埋めておいたほうがいいけど」


「ですね」


「それならわたしがやるわ」


 洞窟をでるとティルレがゴーレムで穴をふさいだ。



「すまぬなケイどの。 わざわざ我が国の問題まで解決していただいて......」


 ザルドラ王が礼をいった。 私たちは城へと招かれていた。


「いいえ、ですが王にお願いが......」


「なんだ。 なんでもいってくれ」


「こちらにピクシーがいますが、彼らと外交関係を、もってほしいのです」


「ふむ、確かにゴブリン族が外交をしているとは聞いていたが、我々でよければかまわぬ。 友好国が多いほど戦火も避けられよう」


「そうですか。 それでリザードマンとの関係は」


「......一時、友好的な雰囲気もでてきたのだが、彼らからの連絡がなくなったのだ」

 

 そういった王の表情が曇る。


「それは、リザードマンの国リストアでなにかが起こっているということですか?」


「......わからぬ。 いま、使者を送って確認に行かせてはいる。 ただ帰りが遅い」


「王よ。 使者が帰りました!」


「よし、通せ」


 使者がかなりの傷をおい、部屋にはいってきた。


「どうした!?」


「は、はい。 リストアにはいると、突然襲われ、なんとか逃げ帰ってきました」


「外交の使者を襲ったというのか!」


「......襲ってきたのは、モンスターです」


「なっ!? モンスターが!」


「は、はい。 人々はその場にはいなくてモンスターが無数にうろついておりました。 それに襲われたのでございます......」 


「王よ、まずは彼の手当てを」


「そうだな。 よく伝えてくれた。 休め」


「はっ......」


「どうやら大変なことになっているようだ。 我らは軍を再編してからかの国へまいる」


「では私たちが先行してみてきましょう」


「頼めるか」


「はい」


 私たちは異変がおこっているリザードマンの国、リストアへと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ