便座
ショートなお話
今回は感度5友人(これから名前をカンゴくんとしましょう)共通の友人のお引越しのお手伝いのお話
今まで住んでいた家の不用品の中から欲しいものをもらっていこうと軽トラで向かう
こんばんわー
そう夜に行ったのだった
本棚とか食器棚とか冷蔵庫とか結構な量を軽トラに乗せていく
カンゴが
「ねーねー、隣の家の二階から小さいおじさんがこっち見ていたでしょ?」
いやいや見てない
「なんだまだ見えないのか、つまらないな」
テレビなどで霊感タレントもよく話に出す
小さなおじさん
自分は見たことがないが、この小さなおじさんが見えるか見えないかであっちかこっちかの
判断ができるような気がする。 きっと感度3あたりから小さなおじさんが見え始めるのかもしれない
おれはこっち側だぜと一安心
そんなこんなで大体作業が終わって
トイレに行く
ドアを開けると洋式トイレ
そして
見知らぬおじさんが便座に座っている
ん?
あっ消えた
消えたというか見えなくなった
そんな感覚
暗闇でストロボつかうと一瞬周りの景色が見えてそして残像になって消えていく
そんな感じで
一瞬おじさんがいて消えて残像が残ってそして最後に便座だけになる
居たよね
小さくない普通のおじさん
座ってたよね
きっとズボン下していたよね。。。
その後 おしっこしにくいだろ
とはいえ したけどね
おじさんにひっかけているのだろうか
トイレから出ると、カンゴがにやにやしながらこっちを見てる
「ねー居たでしょ?」
誰か座っていたように一瞬だけ見えたような?
なにあれ?
「ただのおじさん」
それだけかよ
トイレで用を足しいてる時に脳溢血とかで逝っちゃったのかな
彼はあのままずっとずっと用を足しているんだろうか
まぁその人の霊というよりは 用を足して踏ん張っていた時の
残留思念のようなエネルギーなのかもな
そういうのって
地縛霊?
などと考えながら
過積載でシャコタンになった軽トラを走らせる。
まぁもうこの家から引っ越すのだから、住んでいた友達には言う必要も無いだろうと
何も言わずに帰ったよ