残った傷跡1
数多くの専門用語が有りますが考えずさらっとどうぞ！
飛ぶ理由はいらない。
自分が握るレバーにすべてを任す。
傭兵に守る物はない。
国家も人も
クライアントの商品として働くだけ。
日本海上空、演習空域ＡＣ４
しなのから出て３０分
演習空域での演習が始まった。
「あのさ・・・まだ名前、聞いてなかったんだけど」
「長瀬 雪乃です」（名前もいいなぁ）
「あなたは」
「傭兵に名乗る資格なんかない、潤と同じようにボクでもいい・・・」
「じゃあ彼ってよんでいい？」
「守れないぞ、傭兵はなにかを背負えば、必ず死ぬ」
演習とはいうものの
機銃は模擬弾では無かった。演習地域は中国に近い。
つまり何時、ＳＡＭ（地対空ミサイル）やＭｉｇとやり合うかわからないのだ。
心もとないが護身用としてもっていた。
その時だった。
「たった今、中華民族は・・・」
官制官は生唾を飲んだ後、続きを話し始めた。
「日本に宣戦布告した」
中華民族。中華人民共和国の反乱分子。
北京五輪の後のバブル崩壊で貧しくなった人々が軍事発起し作られた国。 いまでは、中華人民共和国の殆どを占領している。
「全機、ただちに当該空域を離脱し帰還せよ。」
「ＢＯＧＥＹ（国籍不明機）４！」
「機種は・・・Ｍｉｇ３１」中華民族の物だ！
（Ｍｉｇ３１・・・大型エンジンを二機付けた怪物だ・・
マッハ３が出るＭｉｇ２５の兄弟機だけあり。
スピードではこっちに勝ち目はない）
「管制！交戦許可を！機動で食えます！」
「了解した！アルファ１エンゲージ！」
「へぇー、隊長さんなんだ。」
「ひっくり返るぞ！」
アフターバーナーで機体をおもいっきり宙返りさせる。 「ケツは取ったぁぁ！」
運がいいことに四機で編隊を組んでいる。すかさず機銃を撃つ。
「撃墜確認。生存者なし、今、帰還する。Mission Complete RTB・・」
帰還中・・・
雪乃「帰ったら何処で食事する？」
僕「あ、うん食堂で・・」
雪乃「大丈夫？」
僕「あのＭｉｇが空でバラバラになったとき・・・
いままで晴れてた天気が曇ってて・・ハァハァ。灰色と鈍い赤いものが見えたんだ。
僕がいつも見てきた空とは違う・・」
