始まりのカタパルト
生きていることは
もうどうでもよくなっていた。
空を飛んでいる事だけで
自らの気持ちは満ちる。
たとえ、そこで散っても
いいと思う。
空は今日も晴れている。
日本海軍 空母 しなの 艦橋
「今回は日本海軍と合同演習ができることを大変感謝しており」
僕の所属する傭兵会社の社長が演説している。
傭兵会社と言っても訳あって数人程の会社なのだが・・・
演説が終わるとすぐに甲板で自機のチェックに入っていた。
なぜこんなちっぽけな会社が海軍と合同演習を行うかには理由があった。
今、中国では内乱が続いている。
そこで国連治安維持部隊として海軍の派遣がきまったのだ。
日本海軍は実戦経験がとても少ない。だから各地の戦場を駆ける傭兵が必要なのだ。
なかでもこのちっぽけな会社は腕利きぞろいだった。
自分もそうであって欲しいが・・・
僕が扱うのはこの機体
F−22Bである。
昔は最新鋭の機体であったが
電子機器が簡素化されてしまったため、結構手荒く扱われていた。
この機体のように世界は変わってるんだなー と思っていた。
二十一世紀の始め。
世界は対テロに力をいれていた。