失脚、帰国?
⑪失脚
ギョーマン、そして軍の筋書通りアリクイは失脚した。
アリクイは、軍事裁判により有罪、終身禁固刑を言い渡された。暫定大統領には、ペトルス中将がついた。
アリクイの積み上げた資産は徹底的に没収された。インフラの復旧には、一年かかった。資金はアリクイの隠し金が充てられた。
インフラ回復と同時に、大統領選が行われて前回出馬した大学教授が選出された。
同時に大赦令がだされて、アリクイは赦免された。その後は年金が支給されて小さな家屋で妻と暮らした。息子は軍籍を剥奪されて、どこかの会社で働いていると云う。
しばらくして、国境の鉄条網は撤去された。
⑫帰国?
サッコたちのゲームは二ヶ月ちょっとでコンプリートした。
もう、オフィスに顔も出していない。
「日本に帰れ」とも「ホテルを出ろ」とも言われないから、何となくいる感じだった。
そろそろ、「帰る」と伝えなければならなかった。
明日、フーリエ大将主催の晩餐会が開かれるから出席するように、とギョーマンから連絡がきた。
「送別会かな」
金澤がワインを飲みながら言った。
「光栄な事だ」
柴田がグラスを持ちながら、答えた。
「おもしぇがったな」
金澤が笑って呟いた。
「俺たちは他国の戦争に協力したんだから、犯罪者なんだよ」
「なんでだ。頼まっただけなのに」
「憲法九条に違反している」
柴田が言うと、
「なんだ、ほれ」
と金澤が答えた。
サッコとミキは笑って聞いていた。




