9/13
やみ/2
木瀬さんが寝てから、ずっと考えている。
私の見た風景・色・香り・風。
その中には、出て来てはいけないものもあった。
死体。
そう、埋められかけていた死体。
バラバラになっていて、4分の1くらいの量だった死体。
他の部位はどこへ消えていたのだろうか?
あれは、なんで・・・・
なんで、私が死体を見下ろしていたのか。
自分がその視点になぜいたのかは、分からない。
しかし、これは・・・
確実に、今までの日常は崩壊し始めている。
この空間、この世界が終わるのもそう遠くない。
確証はないが、どんな終わり方であれ、終わる気がする。
それが私にとって善か悪か。
記憶が戻るのが、今までの何十倍も怖い。
そして、私の記憶は、黒ひげ危機一髪みたいに、鍵さえ入れればポンっと出て来るものだと思う。
故に。
恐怖は一層増している。
どれもこれも真実ではない。思い込み。
けれども、それは私自身の考えだから。本当な気がする。
どうか、壊さないで。
[××××:50%]