第2話 俺、本当に強くなったのか?
燃え盛る隕石がクスマに迫るにつれ 、周囲の空気は押し潰され、ついにはほとんど歪んでしまった。
クスマは、世界がスローモーションになったかのように感じた。彼は他のひよこから聞いたことがあった。死ぬ直前には、一生の記憶が蘇るのだと。
彼は目を閉じ、この一瞬の機会を捉えようとした。
人生のすべての美しいものを、覚えておきたかったからだ。
クスマは自らの全身が燃え上がり、まさに命が尽きようとするのを感じた。
その時、
未知なる青い物体が隕石から飛び出した。
そして、その未知の物体は彼の体に溶け込み、
傷を癒していく……クスマも意識を失った……。
─ (•ө•) ─
「ああああああああ!!!」
クスマは叫びながら目を覚ました。
彼が横になっているのは、自宅のベッドの上だった。
「どういうことだ、俺は隕石に潰されて死んだんじゃなかったのか?」
彼は自分の体に触れてみたが、どこにも怪我がないことに気づいた。
「ハハハ!隕石に当たるわけないじゃないか。
そうか!わかったぞ!これはただの悪夢だったんだ」
クスマがそう言い終わった途端、彼の表情が変わった。
彼は慌てて目を閉じ、瞑想に入った。
驚いたことに、彼は脳内で最初の能力が覚醒しているのを発見した。
しかし、なぜか頭の中には奇妙な青い点も現れていた……
(まあ、今はいいか…… )
クスマが興奮しながら最初の能力を試そうとした、まさにその時だった。
彼の母親が慌ててドアを開けて入ってきた。
そして、ありったけの力で彼を抱きしめ、泣き出した。
「うわあああああん!無事で本当に良かったわ。
あなたが隕石で粉々にならなくて良かった! 本当に良かった!うわああああん(இдஇ)」
クスマは呆れた顔で言った
「粉々になったら…… それって、チキンマックナゲットになっちゃうんじゃないか?」
「ちきんまっくなげっと、ですって?」と 母は不思議そうに尋ねた。
「チキンマックナゲット®とは、切り分けられた胸肉と腿肉に、少量の鶏皮と調味料を混ぜ合わせたものだ。そして……」
(えええええ!なんで俺の頭の中に、こんな変な知識が増えてるんだ?)
結局、母は一時間も俺を抱きしめて泣いた後、ようやく部屋を出て行ってくれた。
「母さんがやっと行ったか。でも、布団がびしょ濡れだ……
まあ、いいか。まずは最初の能力を試してみよう!」
「まずは、もやしを一本、作ってみるか!」
クスマは魔力を使い、手の中にもやしを一本具現化させた。
続いて、緊張しながら、その手の中のもやしに能力を発動させた。
『硬化!』
しかし、何も起こらなかった……襲ってきたのは、ただの頭痛だけだ……。
「なるほど、もやしを一本出すだけで、俺の魔力は全部なくなるのか……
仕方ない、まずは寝て、午後に裏庭で能力の練習をしよう」
『硬化!』
『硬化!!』
『硬化!!!』
三回目の後、
俺はついに能力の発動に成功した。
だが、魔力は枯渇した ……。
「能力が覚醒したばかりだからか?というか、硬化したもやしなんて、どうやって敵を倒すのに使えばいいんだ……?」
「もしかして俺って、ただのザコなのか?」
その時、
彼の脳内の青い点が、いくつかの知識を流し込んできた 。
忍者と呼ばれる黒い生き物がいること。
彼らが敵を攻撃するために使う、細い黒い武器をクナイと呼ぶこと。
「そうだ!これだ!」
クスマは閃いた。
彼は素早く、硬化させたもやしを裏庭の木に向かって投げつけた。
しかし、もやしは彼が思ったように木には向かわず、
父親の尻に向かって飛んでいった!
「あああああ!!!このクソガキがあああああ!!!」
結局、クスマは父親に半殺しにされ……何日もベッドで寝込むことになった……。
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