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俺だけ無能な最強旅パーティ、今日も気ままに放浪中   作者: An
第一章 【???】 出発編
2/51

1. 目覚め

町に入ると、思ったより人が多い。

建物は小さいが、商人らしき人たちでごった返していた。


「ふむ……俺に必要なのは金だ」


・すぐに働ける

・誰でもできる

・金になる


三拍子そろった場所といえば――


「ギルド、だよな!」


ノリと勢いで町をうろつき、なんとか見つけた小さな建物。

どう見ても酒場兼ギルドです本当にありがとうございました。


カウンターには、いかにもプロな雰囲気のお姉さん。

思わず背筋が伸びる。


「あの、登録したいんですけど……」


「はい、無料でできますよ。では手をかざしてください」


差し出されたのは両手サイズの水晶。

なるほど、ステータス測定ってやつか。


ここでまさかの俺TUEEE展開……くるか!?


「こ、これは……! ステータス評価《C》です!」


「おおっ、すげぇ……のか?」


「ええ、一般は《F》ですよ! ただ……素早さと耐久だけ異常ですね!」


 ……遠回しにGって言われてる気がするんだが。


「討伐依頼も行けますよ。これとかどうです?」



ーーーーーーーーーー


 討伐対象:ラッシュボア(3~5匹)

 場所:北の森

 農作物被害が深刻。至急討伐を依頼する。


ーーーーーーーーーー


 お姉さんの笑顔がやけに軽い。

 まあ、ここで金を稼がないと始まらない。



そして一時間後、俺は森で叫んでいた。


「あ゛あ゛あ゛ーーーッ!」


疲れた! 眠い! 腹減った! 道もわからん!

こんなんで猪に会ったら死ぬだろうが!


「フゴォォォッ!」


……はい出たーーーッ!!

木々をなぎ倒して突進してくる巨体。牙。完全に殺意。


「やっべ、詰んだ!」


走る。全力で走る。

でも限界はあっさり来た。


転んだ。顔面から。

痛みと絶望で涙目になった俺の耳に、地響きが迫る。


――死んだなこれ。


そう思った瞬間、音が消えた。


「大丈夫か?」


月明かりの下、血塗れの剣を持つ青年が立っていた。

そのまま俺の意識は闇に沈んだ。

???( 一一)「もうちょっと俺に優しい世界でいいと思う」

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