【閑話休題 ~設定資料集 タイタン(概要編) その3】
そんな生きるのに過酷な世界が、他の外国人作者及び日本人作者によるゲームブックにも多かったです。やはり危険と隣り合わせじゃないと、冒険とは言えないのです。
でも四十年近くが過ぎて(2023年現在)、アニメにしても、ラノベ・コミックにしても、主人公たち、特に人間さんなんて、滅茶苦茶強くなっちゃいましたね。いわゆる『無双』です。
当たり前に大技を繰り広げたり、ド派手(なんて言葉、正に昭和ですね)な魔法を使っちゃったり。今や両方が可能な魔法戦士ばかりですからね。
むしろ人間たちが幅を利かせて支配する世界になってしまいました。
はっきり言って、お洒落になったなって感じなのです。コスチュームなんて特にそうですし、清潔感が溢れています。
昔の世界がガチのサバイバルならば、現在の世界はアミューズメント施設に近くなっているんじゃないかって。ゲームブック世代の私はそう感じています。
逆に言えば、こうした世界観の剣と魔法の冒険ファンタジーって、今は誰も書いていないんじゃないかなって思います。いるのかも知れませんが、今の主流とは大きく外れていますので、埋もれているのかも。
むしろ昔の世界の仕様を使って書く人は、やりかた次第で新たなチャンスが巡ってくるでしょう。同じものばかりの『異世界冒険ファンタジー』にくさびを打ち込むのなら、無いことをやるべきなのです。
昭和時代の設定ですし、これから作家を目指す若者たちが生まれるずっと前のものですから、その世代は誰も知りません。
もちろんパクリは駄目ですけれど、参考にしてみるとまったく違ったものが書けるのではないでしょうかね。そんな気がします。
最後はだいぶ話がそれてしまいました。概要編でも何でもなく、ただのエッセイですね。
もう一度書きますが、『タイタン』は再発売されています。
温故知新と申しますが、興味のある方は是非、手に取ってみてください。




