FFシリーズ ~バルサスの要塞~ その4
要塞の中に侵入すると、そこからはダンジョン形式に変わります。この辺りは前作『火吹き山の魔法使い』と同じです。
要塞の中にも色んな住人がいるようで、中々異世界ファンタジーでは見られない光景なども見られました。
子ども部屋みたいなところに迷い込んだら、ゴブリンっぽい(明記はされてないが)小さな生き物が遊んでいたり。まさかの託児所か!? この要塞は働く女性従業員に優しいのかっ!?(笑)
あと円盤人ってなにっ!?(笑) ホントに円盤に手足がはいた滑稽な生き物が三体現れるのですが、こいつら、転がって追い詰めて来るんですよね。いやいや、転がったらあなたたち、目を回すでしょっ!!
また上半身裸の痩せこけた四人の小人がいる部屋など、焚火しているんですよっ! 火気厳禁だろっ!! そもそも一酸化炭素中毒で死ぬだろっ!! 一応、天井の一角に換気するための孔が開いている描写がありますけど、いや、火事になったらどうするんだっ!!
途中で謎の美女の寝室に迷い込むことがあるのですが、この美女も謎です。バルサスの愛人だったのかな? それとも実は奥様?
他にも地下の川で洗濯している女性もいました。奴隷っぽくないので、まさかここで働いているのか?
他にもツッコミどころのあるモンスターが、あっちもこっちも登場するのですが・・・、戦力、弱すぎじゃないかっ!? バルサス、本気で世界征服する気があるのかっ!? これじゃ『柳谷』の制圧も無理じゃないかっ!?
令和の時代になり、今回ざっと読み直してみると、ツッコミどころが色々と見つかりました。
一応、ボスキャラであるバルサス・ダイアはやはり強いのですが、妖術使いと自称しながらこちらの力業、武器勝負にのってくれます。色んな選択肢があるのですが、結局、サイコロ勝負を挑んだ方が手っ取り早いことがわかりました。
それにしてもザゴールにしても、バルサスにしても、もっと自分の魔力を使えよ・・・。魔法使いとか、妖術使いとか、自称で終わっちゃうじゃん。
あとがきの代わりに解説文が掲載されていまして、グループSNEの安田均さんでした。当時はまだグループSNEを名乗っていませんが、この頃からご活躍されていたわけです。
そこでは『ロールプレイの魅力』と題し、様々な角度、様々な事例を取り上げて解説していました。
他に気になったところと言えば・・・。訳者さんの自宅住所が何故か掲載されていること(笑)。何丁目、何番地までしっかりと書かれています。
でもこの頃って、意外と住所を載せちゃうのも珍しくありませんでしたね。今だったら大問題で、ツイッターで拡散しまくりです。
もしかしたら仕事の依頼先ということで、載せてOKだったのかも。
因みに全く違うジャンルですが、昔のプロ野球選手名鑑(1980年頃)には、そこに載っているかたがたの現住所がしっかりと掲載されていました。これ、マジな話です。だからこの選手はここに住んでいると、誰でもわかる時代でした(今ならアウトです)。
昔のプロ野球選手とかで、自宅にサインを貰いに来た子の話が出たりすると、多分こうやって住所を知ってサインを貰いに来ていたのでしょうね。
さて駆け足で『バルサスの要塞』を語りました。足りない部分が多々あるのはご了承ください。
ネタバレ防止というよりも、最初から通して冒険を楽しむ時間が今はないからです。
なのでパラパラとめくって、要点となりそうなところだけを抜き出して書きました。
それでも楽しんでいただけたらありがたいです。
(追記)
書き忘れたものがありましたので、追記します。
タイトルの『バルサスの要塞』。原題を確認しますと、『The Citadel of Chaos』で、直訳すると『混沌の要塞』です。大きな違いはありませんが、日本語版を発売するにあたって、ボスキャラであるバルサスの名前を前面に押し出したわけですね。
『バルサスってどんな悪いやつだっ!?』
昭和時代の子どもたちは、こうした悪者にも逆に意味で惹かれたわけです。いっちょ、ぶっ倒してやろうと。
現在は海外作品のタイトルが、大きく変わることってあるのでしょうかね? 昭和時代って変更されることが珍しくなかった覚えがあります。原題を知ると、実はしょぼくてがっかりしたり(笑)。
懐かしいものですね。




