FFシリーズ ~バルサスの要塞~ その2
基本的な冒険のシステムは変わりませんが、前作との違いは魔法が使えること。ゲームブックでの魔法は、同じ作者さんの同じ世界観のソーサリーがお馴染みです。
ですがここでは全く違うシステムで魔法が取り扱われていました。決め方はサイコロ2つ振り、6を足した数(原魔法点)だけ、魔法が使えるようになります。
魔法の種類は僅か12。「妖怪うつし」 、「千里眼」、「火炎」、「愚者の黄金」、「目くらまし」、「浮遊」、「開運」、「防御」、「技術回復」、「体力増強」、「怪力」、「骨抜き」。説明が長くなるので、効果は空想してください。
以上から好きなように選択します。
この魔法のシステムですが、一回使うと消えてしまいます。ここでの魔法は使い捨てなのです。
ただし複数回分、同じ魔法を選択することも可能です。なので良く考えて選ばなければなりません。
けど実際は何度も使う場面があるかと言えば、ちょっと疑問です。恐らくどれも一回くらいは重要な使い方をする場面はあると思いますけれど、その選択肢にたどり着けるかどうかは運次第。
それにしても、一回使ったら使えなくなる魔法っていったい? この発想って、今の異世界ファンタジーでは見かけないと思いますけれど、あえてこうしたレトロなネタを取り込むのも、アイディアとして面白いと思います。
さて本編が始まる前に、物語のプロローグ的な説明文が書かれていました。
・『柳谷』に『バルサスの要塞』はあった。
・『柳谷』の民衆は、バルサスの妖術に恐れおののきながら暮らしてきた。
・そのバルサスが世界制服を目論見、まずは手始めに『柳谷』を制圧しようと考えている。
・サラモン王が太古の森に住んでいる魔法使いに協力を頼み、その一番弟子である『君』が選ばれた。
・バルサスの暗殺を頼まれた。
大雑把に書くと以上です。
『柳谷』って、日本のどこかにありそうですね。この時代のゲームブックって、何故か日本語に直訳することが多かったのです。前回の『火吹き山』も確か『Fire Top Mountain』だったはず。
それにしても、世界征服を目論んでいるのに、まずは手始めに地元の『柳谷』を制圧って、本気で世界征服する気があるのかっ!!(笑)
協力を依頼された魔法使いは、恐らく『ヤズトロモ』のおじいさんで、これは第三巻の『運命の森』で明確にされます(ただしここでは『ダークウッドの森』とされている)。設定資料集『タイタン』でもこの人の記載はされていますし、他のゲームブックでも登場します。
依頼したサラモン王というのが謎で、どの辺を治めるているのでしょうかね。『タイタン』を読み直せば出てくるかもですが、面倒なのでスルーです。
それにしても、ズバッと暗殺を依頼してくるなんて、結構過激な王様なのかも知れません。




