FFシリーズ ~ 火吹き山の魔法使い~ その1
これまで自分の過去を振り返るエッセイをつづってきました。
今後の話としまして、自分が触れたゲームブック、TRPG、関連資料、関連雑誌など、現在も豊富に手元にある品々を用いて、紹介していきます。
以前のように頻繁に更新することは出来ませんが、今後ともよろしくお願いいたします。
最初に何を取り上げるか悩みました。FFシリーズが、ソーサリーシリーズかの二択だったのですが、子供の頃の自分がおよそ同時期に手に入れていたからです。
ただソーサリーの方は第三巻の『七匹の大蛇』が最初でした。
一方FFは第一巻の『火吹き山の魔法使い』でした。
その流れもあって、最初に『火吹き山の魔法使い』を取り上げることにしました。
今は再発売もされているので、一部ネタバレになると思いますが、それでもよろしければお付き合いください。
さてこの記念すべきFFシリーズ第1弾。著者はゲームブック界のレジェンド、スティーブ・ジャクソン氏とイアン・リビングストン氏の共作で、当時の日本語版は社会思想社(現在は消滅している)より発売されました。
奥付を確認しますと、『1984年12月30日』の初版第1刷が発行とされていまして、お値段は480円でした。当時はもちろん税抜きで、そもそも消費税が存在していませんでした。
約250ページ程度のページ数ですので、約四十年分の物価上昇を考えると、現在(2022年)であれば税込みで600円から700円くらいになるのではないでしょうか? いや、最近は値上げが続いていますから、もう少し高くなるのかも知れません。
この1984年は昭和59年となります。またその時代は奥付の日付よりもだいぶ前倒しで発売されていたように思いますので、実際は少し前に店頭に並んでいたはずです。
ですがこのエッセイを再構築している中で色々と資料を確認していくうち、長年、謎でだったそのことがついに解けました。
その話は一番最後に載せますので、今はそのまま続けます。
私が手にしたのは1985年の秋。ソーサリーが大ブームになった後に購入しています。
奥付は第3刷で『1985年1月10日』付けになっていますから、初動の売り上げが結構あったのではないでしょうか? 僅か11日後になっていますしね。
けれど、その日付のものをその年の秋に買ったわけですから、第3刷以降は一旦落ち着いていたのかも知れません。
因みに最後にあるあとがき代わりの解説を読みますと、『ゲームブックの本邦初公開』(一応そのまま書き写した)とタイトルがあります。これを信じると、日本における最初の一冊だったのでしょう。
元々、カクヨム上で展開していた際に、この話は用意していたのですが、エッセイそのものが頓挫してしまってお蔵入りしていました。
今回、その時の原稿を元に加筆修正などを行いました。
そうした理由もあって、『火吹き山の魔法使い』を最初に選びました。
その時の原稿が2018年に書いたものですが、その後に多少の変化や発見があったので、そうした点は書き改めています。




