TRPGグループ活動の時代 #18 【シナリオの内容はゴブリン退治】
さて、そんな感じに始まった新しいプレイ。ゲーム内容はありきたりなゴブリン退治ネタでした。
酒場の主人を経由して、ある村に住んでいる司祭からの依頼としての仕事でした。近隣の森に棲みついて、作物や家畜を盗んでいって迷惑しているから、退治してくれと。森の中にある洞窟まで行って、退治する話でした。
この時はラスボスとして、ゴブリンが飼いならしている頭が4つある巨大な蛇と戦いました。
シナリオを自作するならば、こうしたモンスター退治ネタが手ごろだったのだろうと思います。要は楽しめればいいだけなのです。
内容は依頼を受けて、洞窟なりダンジョンなりに向かって、ちょっと探検や冒険をして、戦って退治する。ついでに何かお宝でも手に入れる。その程度で十分なのです。
これが小説だったら全然つまらないと思いますけれど、TRPGであればその場でアドリブの会話も展開も出来ますし、その場のノリで何とでもなるわけです。
実際、このエッセイを書くにあたって当時のリプレイを読み返してみましたが、かなり無駄な会話が多いですね。特に内輪ネタが多いなと。前のゲームの際にあった出来事の話などもありました。
これはグループの中だけの狭い範囲で収まるものですから、これでもいいわけです。
あと、戦闘が長い。これはリプレイを制作する際にいつも頭を悩ませたんですけど、結構テープの時間を使っちゃうんですよ。
現在であればICレコーダーなどで長時間の録音が可能ですし、PCに取り込んでしまえば、適当に文章だけで終りにして、飛ばすことも可能です。30年ほどの間(2022年時点)に、デジタル技術が随分進歩したものです。
戦闘が長いと、段々だらけてきてしまいます。飽きてしまうんです。だからGMはほど良い時間で終わるように戦闘を組まなくてはいけません。これが結構難しいところでした。
ただこの時のプレイは、物語としては破綻していませんでした。GM2号の性格がそのまんま出ていたのだろうと、今更ながら感じてしまいます。
この時代はまだ平成初期になりますけれど、冒険ファンタジーの黎明期で、そもそもまだ明確なヴィジョンが殆どありませんでしたから、コミックにしても小説にしても、どうしても展開も同じ系統のもの(盗作とは違う)が多かったように思います。
その中で、モンスター退治は定番でした。物語の目的としては、最も単純明快なのです。
けど、そうやって産声をあげて、少しずつ進歩を遂げ、今のラノベやコミック、アニメがあるのだろうと思います。
前例があってこその現在です。
この頃は人間種VSモンスター(現在の魔族・魔獣などと呼ばれる類)で敵対設定が当たり前でした。
現在では仲良し設定が多くなりましたね。
私もそっちの方が好きです。
ファンタジーの世界でも、現実世界でも、争いごとは良くありません。




