TRPGグループ活動の時代 #17 【新ゲームのスタート】
ともかく、心機一転で行われることになりましたが、この時はGMを別のメンバーに替え、前回GMだったメンバーがプレイヤーに回りました。私は相変わらずプレイヤーでした。
ゲームはもちろん『ソードワールドRPG』です。既に一本化されていました。
そう言えばこの時期、『上級ルール』の上下巻が発売されました。奥付を見ますと、1990年(平成2年)7月30日付けになっていましたから、6月下旬頃から7月半ばくらいには、書店に並んでいたのではと思われます。
分冊されていましたが、今であれば一冊にまとめられたのではないでしょうかね・・・。
私の他にも何人か購入したはずですが、結局一度も使うことはありませんでした。
言い換えれば、それだけオリジナルのルールブックの完成度が高く、それだけで十分に楽しめたからだろうと思います。
この新たなリプレイ作成時、久しぶりに六人全員が集まりました。みんなが集まれたということは、やはり夏休みに入っていたのだろうと思います。
世界観は『フォーセリア』の設定を流用していました。シナリオそのものはこの時のGMによるオリジナルでした。
私はそうした世界観を覚えるのが面倒くさいと思っていました。当時発売された設定集があったのですが、これも購入しただけで、多分殆ど目を通すことはなかったはず。
現在も本棚に並んでいますが、このエッセイが次の段階に入った時に、初めて読むことになるかも知れません。その時までとっておきます。
なお便宜上、これまでに登場したGMを『GM1号』、この話で登場するGMを『GM2号』と区別しておきます。
GM1号さんは全てが完全オリジナルで、独特な発想の持ち主でした。プレイヤーたちがどんな無理難題なリアクションを見せても、アドリブでうまく切り返すタイプでした。
コント演出家みたいな路線の人でした。
一方でGM2号さんは既存の資料をしっかりと理解し、それをもとにしてきちんと物語組み立てる学者タイプの人。
こちらは正統派路線の人でした。
最初の『ソードワールドRPG』の世界である『フォーセリア』。ここに『ロードス島戦記』も『クリスタニア』も含まれていますが、一つの世界の中に全部盛り込まれているというのは、ゲームブックの世界観である『タイタン』と一緒です。
そう言えばゲームブック関係にグループSNEの方々が多く絡んでいましたから、同じ発想になってもおかしくないと思います。
今も様々な媒体における和製の冒険ファンタジーが多数存在し、その数だけファンタジーの世界が存在しています。私が知っているのはごく一部ですけれど、そうした世界に少なからず触れると、礎にあるのはグループSNEのみなさんが創造した『フォーセリア』にたどり着くんじゃないかなって、そんなことを感じます。
三十年以上が経過し、もうじき四十年となろうとしていますが、きっとこれがファンタジーの世界観を構築するための教科書だったんじゃないかなって、今になってそう考えるようになりました。




