TRPGグループ活動の時代 #14 【ついに完成したリプレイ本】
ついに印刷をするところまでコマが進みましたが、持ち込んだ原稿は全てA4で印刷されていました。お店の人と簡単な打ち合わせの結果、それを2枚1組にして、A3仕様での印刷に決まりました。それを二つ折りにするところまでお願いしました。
当然原本の中身をお店のお姉さんと一緒に確認するんですけれど、時折挟みこまれている恥ずかしい挿絵も一緒に確認することになりました。
その中には半分ふざけて描いた(本人はボツにするつもりだったらしい)挿絵も挟まれていたのです。挟んだのは私でしたけれど、あれ、ボツだったんだとその時知りました。
けれど今更後戻りはできなかったので、そのまま押しとおしました。
対応してくれたお姉さんが、反応に困ったような表情を見せていたのをよく覚えています。笑っていいものか、見ぬふりをするべきだったのか、そんな感じでした。
そんなこともありましたが、ようやく話はまとまりました。
とにかく、その頃にしては大量に印刷したと思います。更に全てA4の山折りにしてもらったので、一冊当たりのコストが800円くらいになった覚えがあります。
印刷後の製本は、自分たちで行いました。
原始的に穴開けパンチで穴を開け、麻ひもみたいなのを通して綴じるという何とも安っぽい造りになりました。
今であればちゃんと留めるための金具もありますし、大型のホッチキスも手に入ります。
何年かしてから自分の手元にあるものは、製本用のごついホッチキスでしっかりと綴じなおしました。現在もその状態で保存されています。
それぞれがどんな気分で出来上がったものを読んだのかはわかりません。けれど形はどうあれ、これが自分たちが作った初めての作品であることに間違いありませんでした。
出来上がった時は、それなりに達成感と喜びを感じました。売り物にはならないしょぼい造りであっても、青春時代の思い出の一ページとして、今もしっかり残っています。
こんなふうにして初めてのリプレイ本は完成したのですが、続きが製本されることもなく、結局このシリーズは自然消滅しておしまいになりました。
実際のプレイ中は、各キャラクターの名前で呼ぶことは無く、普段通りのあだ名で呼び合っていました。原稿に起こす際に全てキャラクターの名前に改めていました。
何て言いますか、そこまではなり切れていなかったわけです。
また女性キャラクターの口調も、同様に改めました。当時としては、男性が女性キャラクターを演じることに違和感を覚えていました。もちろん口には出しませんでしたし、自分は常に男性キャラでした。
今であれば特に気にすることもないでしょうね。自分の娘を冒険させるような感覚です(子どもはいませんが)。
あとこのリプレイ本作成の時期くらいから、GMとプレイヤーにハッキリとわかれました。殆ど同じメンバーがGMを買って出てくれて、他のメンバーはとても助かったのですけれど、きっとこのメンバーはストーリーを考えるのが好きだったのだと思います。