TRPGグループ活動の時代 #09 【大晦日に『タリスマン』をプレイ】
そして新たな動きを見せたのはその年(1990年)の大晦日。高校生になって迎える初めての年越しの際、どこから話が出たのか全く覚えていませんが、みんな(六人中五人が集まった)で近所の神社に初もうでに行くことになりました。
けれど張り切り過ぎたのか、多分19時くらいに駅に集まり、時間を持て余すこととなりました。今に思えば、せめて23時にすればよかったのにと。
あまりの寒さに耐えられず、最終的に私の家に移動しました。2階の六畳間にこたつがあったので、そこで暖を取りました。
その後、ボードゲームをやったのです。私が持っていた『タリスマン』という海外の冒険ファンタジー系のボードゲームで、日本語訳されたルールブックを見ながら、何とかやったのだと思います。
最後まで行ったかは覚えていませんが、このゲームを行ったのはこの時だけ。それから30年以上も経過してしまいましたが、現在もちゃんと残っています。
久しぶりに箱を開いてみましたが、シミが結構出ていました。シミというか、カビなのでしょうけど、埃っぽくて薄暗いところにしまい込んでいる紙製品は、だいたい経年でこうなりますね。当時の材質も今ほどよくないですから、余計にこうなったのでしょう。
でも一応は完全品で残っている様子でした。
さてそんなゲームをしたのち、年明けが近くなってからようやく地元の神社に移動しました。
その頃はまだ宅地化されてなく、空き地ばかりの地域だったので、この神社もまだまだガラガラでした(後に人気住宅地エリアになり、人口大爆発で、お参りするにも一苦労するようになった)。
そして当然のことながら、この時期の真夜中は極寒です。寒さに耐えながら順番待ちをし、多分、TRPGの話やファンタジー小説の話などをして、時間を潰したのだろうと思います。私にとっては、青春のひとこまですよ。
その後の大晦日は必ずTRPGを行うこととなり、それが大きな楽しみでした。大学受験の目前でも、この日だけはちゃんと集まってプレイしました。
この初詣企画はその後も15年ほど続きました。『三十歳になったね~』みたいな覚えがあるので、その頃までは続いていたのだと思います。
今回の話に登場した『タリスマン』。調べてみると、現在は第4版が出ているみたいですね。私が持っているのは第2版でした。
入手したいきさつは覚えていませんが、『ウォーロック』に取り上げられていたのか、『タクテクス』に取り上げられていたのか、どちらかだと思います。それで知ったのでしょう。
冒険ファンタジーですし、ゲームブックの表紙と似たような箱の絵に魅力を感じました。
それをたまたま、『D&D』を手に入れたホビーショップで見つけて、購入しました。確か高校一年生の夏休み頃だったと思いますけど、安くはなかったはずです。『D&D』と同じくらいの値段がしたんじゃないかなと。
これはいわゆるスターターセットのみで、確かここから拡張ボードみたいなのがあったと思います。シティ・アドベンチャーがあったような覚えもあります。
こうしたボードゲームは基本的に複数でやるものですから、一人じゃできません。この大みそかは別として、仲間内でやろうにもみんなTRPGへ傾倒してしまいましたから、宝の持ち腐れとなってしまいました。
現在はボードゲームも一定の人気があるようですし、もっと若くて時間があれば、そうしたサークルを探すことも出来たかも知れませんね。
そう言えば数年前に、ボードゲームを楽しむ女の子たちのアニメ(『放課後さいころ倶楽部』)を見ましたけれど、あれ、面白かったなと思います。
こういうふうに楽しみたかったなと、ちょっとだけ嫉妬してしまいました。




