TRPG流浪の時代 #19 【エクストラ その3】
ゲームブックを始めたのが1985年(昭和60年)。そこから随分と時間が経過しました。
今になってその頃の世界観とかを読み返してみると、異世界ファンタジーの世界はどれも混とんとしていました。人間が最も弱い存在で、常に生命の危険に脅かされて、追い詰められているような感じでした。
もしも平均年齢とかがあったとしたら、きっと三十代くらいなんじゃないかと。殆どがモンスター(今で言うところの魔族と魔獣など)の餌食になっていると思います。
こうしたイメージが強かったのは、やっぱり指輪物語が根本にあったからでしょうね。冒険ファンタジーの教科書そのものでした。
そんな時代を基点にして、色んな異世界ファンタジーを発表年代別にひもといて、架空の歴史として時系列っぽく並べてみると、少しずつ人間と魔族がわかりあって、やがて平和な時代が訪れる・・・的な? そんなふうになるんじゃないかと感じています。
実際の時間は40年くらいになりますけれど、異世界ファンタジーの時間だったら400年くらいでしょうかね? 単純に1年で10年分の時間と考えて。
今は人間種も魔族種も、仲良しこよしの作品が多くなりました。この世界観も私は好きですし、現在水面下で用意している異世界ファンタジー系のお話も、こんな世界観になっています。
前回の話のように、自分の異世界ファンタジーのイメージは混沌の世界でしたけれど、だからと言って自分が採用したい世界観とは異なります。そこがまた簡単には説明できないところなのでしょうね。
平和的な日常がいいなと考えるようになったのは、それだけ年齢を重ねて、色んな辛いことや悲しいことを体験してきたからでしょうね。平凡でも平穏が一番なのですよ。
けれどやはり、異世界ファンタジーに目覚めたのはゲームブックが切っ掛けですし、ベースとなったものに変わりありません。自分にとっては一番重要な要素となっていると思います。
魔族の種類が増えたのは、21世紀になってからだろうと思います。20世紀の頃は、そんなにバラエティに富んでいるとも思えませんでした。
むしろ、この十年ぐらいの間に豊富になったと思います。これまでの魔族をアレンジして、色々と派生したんじゃないでしょうか? むしろノーマルな人間の方が珍しくなってしまったと感じます。
詳しくは知らないですけれど、それでもアニメなどを見ていると、CMではたくさん見かけます。スマホとかネットのゲームによって、独自のキャラクターが増えたのだろうと、私は推測しています。
現在、まだ載せていませんが、私が描いている異世界ファンタジー作品も、温和な世界観です。魔族の方が圧倒的に多い世界ですけれど、種族の種類は豊富ではありません。
それはやっぱり、当時培ったイメージが焼き付いていて、自分の描きたいものとはかけ離れているからなのです。
ただし、現在の豊富な所属が存在している世界観を否定しているわけではありません。むしろアニメとか、コミックとかはそういうのに触れています。




