~ファイティング・ファンタジー ~ その2
概要を述べた後は、ゲームを始めるにあたって、ゲームマスターについて、更に掘り下げていました。こうなってくると教科書ですね。何だか大学の授業でも聴いているかのようです。
『ゲームの進め方』や『創造的なゲームの組み立て』について、更に話は続いていきますが、初心者向けに簡単に説明されているものの、やはり不安です。
日本語にもありますけれど、こういう時は『習うより慣れろ』なのですよ。場数を踏んでいくことで、スキルが上がっていくわけです。
そう言う気持ち、仕事でも大切ですよね。残念ながら私にはその気力さえありませんが。
ゲームマスターって、良くその世界の神様になぞらえていますけれど、どちらかと言えば指揮者のようなイメージをずっと持っています。プレイヤーをいかにうまく操って、なるべく意図したものに近い物語の流れに載せていくか。だいたいそんな感じなのです。
30年以上前にはよく友人たちとTRPGをやっていましたけれど、その時主にゲームマスターをやってくれた当時の友人のことを思い返すと、プレイヤーを指揮するのが上手だったのだろうと思います。だから無茶ぶりでも対処してくれましたし、それなりに物語として成立していました。
私にはそうした能力がなかったので、ゲームマスターには全く向いていませんでしたね。
さて本書には簡易的なリプレイが掲載されています。実際にプレイしたものの一部を切り取ったのか、それとも本書用にある程度創作したものかはわかりませんけれど、こんな雰囲気でゲームを進めるんだよと、その一例ですね。
発売された当時の日本ではリプレイなど皆無でした。今では何らかのリプレイが商品化されていたり、恐らくWEB投稿サイトでも個人的なリプレイ作品を読むことが可能ではないでしょうか。
手始めにそれらに目を通して、TRPGとはどんなゲームであるのかを知るのも良いと思います。
リプレイ、私も若い頃に作りました。それはエッセイの方にも少し書いたかも知れませんが、とにかく大変な作業でしたね。
カセットテープに録音した後、少しずつ再生してノートに書きだして。当時はパソコンなど当たり前にない時代でしたから(単体のワープロがあった時代)。
たまたま我が家にあって、ワープロソフトもあって、更にプリンターもあったので、私が頑張って入力して、印刷もしました。今もその原稿が残っていますが、公開するような出来ではないものの、思い出の一つです。
もしTRPGをやっている若い方々がおられましたら、録音したり(今はデジタルですもんね)、作品として起こすのも面白いと思います。三十年後に読み返すことを楽しみにして。




