~トンネルズ&トロールズ ルールブック~ その1
(前書き)
実は今回から始まる話は結構前に書き上げていて、その後、『T&T』のソロ・アドベンチャー(社会思想社版)に突入しようと思っていました。
ですが今年(2025年)の夏。当時を思い返すだけに飽き足らず、TRPG熱(というよりもむしろAFF2e)が少しずつ再燃し始めたり(プレイはせずに読むだけですが)、関連本や関連雑誌を購入するようになったりと、掲載前に大きな変化があった関係で、延々と先延ばしになっていました。
現在はAFF2e関係(『タイタン』の世界に関すること全て)に触れる機会が増えたことで、そちらの話をしたいと思うのです。恐らく今後しばらくは、そちらがメインにしようかと考えています。
ですがせっかく書き上げたものをそのままお蔵入りするのは勿体ないことですので、取り敢えずこれだけは載せきろうと思いました。
全部で8回なので、今のペースだと2か月ほど続きますが、よろしくお願いいたします(場合によってはさっさと載せきるかも知れませんが)。
現在も新たな形で発売が続いている『トンネルズ&トロールズ』、通称『T&T』。同じ外国産の『D&D』に比べると、知名度が劣るのは否めません。
『ダンジョン』に対して『トンネル』、『ドラゴン』に対して『トロール』。中身を比べるものではありませんが、私としては『D&D』よりも手軽に楽しめるTRPGとしてお気に入りでした。
何より形式がゲームブックと同じで、ソロ・アドベンチャーが充実していましたからね。一人でプレイしても楽しめました。
ホントは一度くらいグループでやってみたかったですけれど、その機会が無かったのは残念です(私以外の誰も買わなかったし)。だからと言って、今更仲間探しをして、プレイするつもりもありませんが。
当時米国で販売していたのはフライング・バッファロー社。それを日本語版にして販売したのは社会思想社です。奥付を見ると初版は1987年12月30日。昭和62年の年末になりますが、この頃になると奥付に近い頃合いで発売していたんじゃないかなと思います。
著者はK・Sアンドレ氏で、監修者は安田均氏、翻訳されたのは清松みゆき氏でした。発売にはグループSNE助力があったわけです。
冒頭にある制作者の話を読んでいくと、どうやらこの『T&T』が誕生したのは1975年のことのようです。ということは、今年(2025年)で50周年! 偶然ですが、おめでとうございます!
更に発売以後、5回の改定が行われたことが書かれていましたので、日本語版は第6版に当たるものではないでしょうか? どこかで紹介された(やはり『ウォーロック』かな?)でも、第6版だったような気がします。
お値段は当時の物価で680円。消費税導入前です。350ページほどあったので、今であれば800円から900円くらいのお値段になるのではと思われます。
帯を見れば『本格的ロールプレイングゲーム 文庫で新登場』とうたわれていました。
帯の裏を見れば、今後リリース予定の『T&T』関連の書籍やFFシリーズ、更には『アドベンチャー&ファンタジー』と呼ばれた海外小説のシリーズなどが名を連ねていました。
そして表紙は宝の山の中に立ちふさがる大柄なトロールに向かって、盗賊のようなキャラが『これでもくらえ!』を指先から放っているシーンです。これだけでも、何だかワクワクしてしまいますね。因みに『これでもくらえ!』は魔法の名前で、いわゆる『エネルギー・ボルト』に当たるものと思われます。
魔法についてはまた改めて書きますので、先を急ぎましょう。
覚えているのはまず最初にルールブックだけが発売されたこと。これじゃ直ぐには遊べません。
でも確か同じ月に発売された『ウォーロック』には、短いソロアドベンチャーが掲載されていたので、試した覚えがあります。どんな内容かは覚えていませんが、恐らくダンジョンものであったはずです。ダンジョンは定番でしたからね。
時期的に冬休みをまたいでいましたから、その間に繰り返しプレイしたんじゃないかなと思います。
個人的に当時の『ウォーロック』に掲載されたソロアドベンチャーやゲームブックなど、まとめて単行本などになって欲しいのですけれど、もう無理でしょうね。
社会思想社は消滅しましたし、日本語版の版権もどうなっていることか。
いずれにせよ、永遠にお蔵入りなのが残念です。




