FFシリーズ ~地獄の館~ その11
今回でこの話はおしまいとなります。
訳者のあとがきを読みますと、ホラー映画の人気について触れています。やはりそうしたブームに書かれた作品であることがわかります。また『クトゥルフの呼び声』のようにホラー系TRPGの伝統にのっとっていることも明示されていました。
やはりこの時代は大きなブームになっていたのでしょうけれど、自分の印象としては1980年代半ば以降は下火になったと思います。
『13日の金曜日』シリーズや『エルム街の悪夢』シリーズは、その後も続いていましたけれど、別のジャンルに世の中の目が移っていったのでしょう。その後はSFでしょうか? 私は映画を見ないので、よく覚えていませんけれど、その辺りの宣伝がなされていたことは覚えています。
その流れなのか、その後のFFシリーズもSFが増えていきましたね。今に思えば、世の中のブームをきちんと取り入れ、新しい作品を生み出していったのだろうと推測します。
またあとがきには2階の間取りを描いた地図が掲載されています。訳者さんの話によれば、ちゃんとした地図が描けるように作りこまれていると。そこはさすが、ジャクソン氏ですね。
1階もだいたい作れるとのことですが、この表現だと完全な形のものは作れなさそうです。更に地下は正確に書かれていないとのことでした。
地下の部分においては作者のミスなのか、それともあえてそのような形にしたのか。
そもそもこの館そのものが異次元空間のような場所ですし、物理的にきちんとした建物よりも、どこか空間が歪んでいるような作りの方が、冒険の臨場感が味わえるのかも知れません。
さて今回はだいぶ短くまとめました。これまでと違って、殆どネタバレすることなくここまで来たと思いますが、そうなるとやっぱり短くなりますね。
まあ、今後もゲームブックやシナリオ集などを紹介する場合は、このスタイルにしたいと思います(今は時間的な都合で、以前ほど読み込んだり、話を広げることが出来なくなっています)。
最後の最後にオマケ。
巻末にゲームブックの既刊本及びこれからのリストが載っていました。更に帯にも同様のものがありましたが、一部異なっていました。
余談として紹介しますが、14巻の『恐怖の神殿』までは既に出ていたので、15巻以降とします。
巻末リストの方。全て仮題とされています。
第15巻『惑星ケセルのリング』、第16巻『血の海』、第17巻『宇宙都市を救え』、第18巻『反乱する惑星』、第19巻『珊瑚礁の洞窟』、第20巻『サムライの刃』、以上。
帯の方。
第15巻『麻薬惑星ケーサー』、第16巻『裏切りの海』、第17巻『サイボーグを倒せ』、以上。
こうしてみると、『サイボーグを倒せ』以外はタイトルが変りましたし、巻末リストと帯とでは、仮題と言えタイトルが異なっていますね。昭和の末期はこんなこともあったわけです。
それではまた次回。よろしければお付き合いください。




