FFシリーズ ~地獄の館~ その2
著者はスティーブ・ジャクソン氏。もちろん英国の方です。
FFシリーズでの単独作品は『さまよえる宇宙船』以来の2冊目となります。
日本語訳は安田均氏です。いわばゲームブックやTRPGの創世記を支えたレジェンドです。
原題は『House Of Hell』。日本語タイトルはそのまんまでしたね。HJ社は原題をカタカナ表記にしただけとなりました。
お値段は480円。もちろん消費税はありません
初版発行は1986年(昭和61年)6月25日で、私が持っているのは第7刷。こちらは1987年(昭和62年)2月10日の発行でした。ゲームブックのブームが去りつつあった中、まだこれだけの増刷が行われていたことがわかります。
何故FFシリーズの中にこのホラーをテーマにしたのか。あくまでも推測になってしまいますが、1970年代後半から1980年代前半にかけて、ホラー映画が世界的に流行っていたので、その流れがあったんじゃないかと。
当然日本でも劇場公開されましたし、テレビの映画枠でもホラー映画の放送は結構あったのではと。CGなんて無い時代で、特殊メイクや演出で怖さを引き出していましたけど、それがリアルすぎてガチで怖い思いをしました。
この作品、システムはFFシリーズをそのまんま踏襲していますが、異なるのは『恐怖点』があるということ。何か恐ろしい出来事に遭遇すると呪いのように加算され、これが溜まりに溜まってしまうと、恐怖のあまりにショック死を起こします。つまり心不全です。
この恐怖点の考え方は、『クトゥルフの呼び声』のSAN値からと考えて良いかと思います。
もし実際にホラー的な展開が現実世界でも起こったなら、ショック死の他、発狂する人も出てくるでしょうね。幸いにして、ここは異世界ファンタジーの世界ではないので、ゾンビや悪魔に襲われる心配はなさそうですけど。




