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TRPG冒険狂時代   作者: @篩獅師(ふるいしし/shi_shi)
第5章 もっと広い冒険舞台へ!

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【閑話休題 ~キャラクター・シートについての回想~】

 次の話に行く前に、小話を挟んで一回分時間稼ぎをしたいと思います。興味が無いようでしたら、スルーしてください。


 昭和末期にブームとなったゲームブック。どの作品にも冒険者シートが必ず存在し、一冊につき一枚、添付されていました(一応同等のものがルール説明の辺りに印刷されてもいた)。

 小学生だった私は、何度もゲームブックをプレイしたので、そのたびに鉛筆で書いた数値を消しゴムで消しました。そのうち擦り切れて、そこだけへこんだように薄くなってくるのです。消しゴムの質も悪かったので、余計にそうなったのでしょう。

 きっとこんな経験をした人たち、多いんじゃないかなと思います。


 今であればコンビニに行って、コピー機を使えばプレイ用のシートは印刷できますし、スキャナーで読み込めば、自宅で印刷することも出来ます。便利な時代ですね。

 ですが昭和末期の四十年ほど昔は、一つの町にあまりコンビニは無かったのです。コンビニが出来たというだけで、大きな話題になる時代でした。

 他にはイトーヨーカドーなどの店舗や、大きな書店の一角に設置されていることもありましたが、駅前まで出かけなければいけなかったので、小学生にとっては結構な遠出となっていました。

 なのでまずはコピー機以前にコンビニを探すことが大変でした。

 

 その頃から1枚10円でコピーできましたけれど、その頃の小学生にとって10円を使うというのは、結構勇気がいるのです。何しろ失敗が許されませんから。

 それにコピー機の使い方もままならず、どの方向にシートを置いていいのかもわかりませんし、シートのサイズなどもチンプンカンプン状態。なので店員さんに頼んでコピーしてもらったこともあります。子どもだからそうしたお願いが許されたのでしょうね。

 その頃の文庫本に挟まっているシートは広げるとB5サイズでした。今では書類などA4サイズ(大き目の書類などはA3サイズ)が一般的になりましたけれど、その頃はB5サイズって、多く使われていたと思います。

 

 そう言えば『D&D』(新和版)はルールブックの背表紙面に印刷されていたので、それをコピーして使いました。

 『ソード・ワールドRPG』(一番最初の版)はとても小さなシートが本にくっついていたので、切り離さないとコピーすらできない状況でしたね。これ、今だったらありえないと思いますけど、不親切な仕様でした。

 メンバーの誰かが切り離したのか、それを拡大コピーしたのを一枚貰って、ゲームごとにコピーして使った覚えがあります。今でもどこかに余ったものがしまってあるはずです。

 

 最近のTRPGもゲームブックも手を出していないので、現在がどんな状況であるかはわかりませんが、当時に比べればずっと何とかなることでしょう。器用な人であれば、もっと使いやすいようにエクセルで作ってしまうかも?

 

 いずれにしても、シートを最初に埋める能力値や装備品の箇所に手をかけているとき、これから始まる冒険にいつもドキドキワクワクしました。ゲームブックであろうと、TRPGであろうと。

 どちらについてもすっかり遠ざかっちゃったし、TRPGなど新たに仲間を見つけてプレイしたいとも思いませんが、ソロ・アドベンチャーならまたプレイすることがあるかも。

 その時また、ドキドキワクワクする気持ちが湧いてくれればと思います。


 さて次回からはまた本編に戻ります。今度は『地獄の館』です。一回一回がこれまでよりもやや短くなりますが、よろしければお付き合いください。

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