~魔術師タンタロンの12の難題~ その13
いよいよ終盤に差し掛かりました。まだ難題が続くんかいっ!! 手元に答えはあって、それを見ながら話をしているのですが、それでもくたびれてきました。
ビジュアルだけでも楽しめますけれど、謎解きは頭が疲れますね。購入当時の好奇心旺盛で若々しい脳みそではなく、カラカラに乾いた役に立たないの脳みそだと、苦行にしかなりません。
前回の難題を終えた後は、南西に引き返して、再びフォリンの町へとやってきました。ここ、何だったっけ? 過去のページを見直してみたけれど、以前訪れた形跡を私は見つけられませんでした。
まあ、話の流れで単に通り過ぎていたのだろうと、ここは軽く流しておきましょう。
ここではホルンヘルムの財宝を探すことが、次の難題でした。地名じゃなくて人の名前で、勇猛な戦いの指揮官とのことで、フォリンの住民たちの間ではレジェンド級の存在になっていました。
ですが残念なことに、このかたは戦死。戦いの中で死ねれば本望という勇ましい言葉すら、墓の中から聞こえてきそうです。
そしてこのホルンヘルムは、自分の財産を隠していたのです。敵が侵略して、略奪者から奪われないようにと。その内容は財宝と伝説の黄金の十字架でした。
ですが先に書いたように彼は戦死。隠し場所は誰も知らないという事態になってしまいました。
そう言えば十字架って、キリスト教に関係するものですけれど、異世界ファンタジーでは意外と当たり前に登場しますね。異世界で、別の宗教だったら、十字架ではなく別のデザインであっても良いように思います。
打つ手なし・・・ではなく、彼の奥様セレンドラから、地図と巻物を託されました。唯一の手がかりですけれど、むしろこういうのを残しちゃったら、万が一奪われたとき、また厄介なことになるんじゃないかな? まあ、いいや。
ここは見開き2ページのうち、1ページ半が使われています。ひょっとしたら、難題中の難題になるのかも?
左側のページの上半分には、これまで通り説明文が書かれていますが、下半分が地図になっていました。
右側はイラストですけれど、小川に石橋がかかり、その上を亡霊騎士のような人物が馬に乗って渡っています。石橋の左側には、石碑のようなものも立っていました。
また右手奥には四角い尖塔のような建物があり、手前に一本の常緑樹。小川のほとりには、真っ白に燃え尽きたような老人が座っていて、傍らに『剣』がたてかけられていました。
あとは小川に何故が鷹のような描かれています。向こう側からこちら側を覗き込むような感じでした。
ここで十問目となる難題です。『ウィンドスウェプト荒野でもっとも高い木のまわりに生えている木の本数を数えよ』とのこと。
まずは地図に書かれた文言を元に、地図上のルートをたどり、宝の位置を探り当てます。
起点となるのは地図上に描かれた樹木の中で、最も高い木となります。けどこれって、似たような高さで描かれているし、定規で測って、『この木かな?』と推測するしかありません。
あとは全ての樹木を起点に、与えらえれたヒントをしらみつぶしに確認するとか。
ざっと書きますが、『もっとも高い木』→『一番近い道』→『右に向かって道なりに進むと橋』→『橋の下を流れる川の上流』→『川をへだてた二つの建物』→『そこから東を向いて道に出会うまで歩く』→『その地点からつぎの建物までの中間地点にあたる木の下』が、ルートとなっていました。
右側のイラストは、地図と見比べると意外と直ぐにわかりました。だってその建物の形、一つしかないし。
ただ宝のありかを示す文言に、『川の上流』と『東を向いて』という言葉が出てきます。『川の上流』がどの方角なのか、また『東』(要は東西南北)がどうなっているのか。
ここで風景画を元に推測するようですが、正直わかりにくいです。うっすら奥ににじんでいるのが陽光なのか、また川の流れについて、イラストの手前から奥に向かって流れているようにも見えますが、どうともわかりづらいです。
いずれにせよ、ヒントはこのイラストしかないようなので、そこから読み取るしかありません。
因みにこのイラストはこの難題以外にも重要な役割を持っていることが、後になってわかります。一見、場違いな存在が幾つか写り込んでいますが、そこがポイントでした。奥が深いですね。




