~魔術師タンタロンの12の難題~ その11
さてミノタウロスの迷路から宝珠を奪還して、次なる目的地カスパーへ。次の難題は、魔法の指輪を探すことでした。何だそれ?
冒頭、ようやくそれに関することが記されていました。古の一族ネザー人の魔術師たちが作り上げた最高傑作と言われる魔法の指輪は、妖術氏ツァールによってずっと前に盗まれていたとのこと。ただ、持ち主に授ける力が大きすぎるため、指輪はレンドル宮殿に安置されてこそガランタリアは安泰でした。
ですがこの盗み出したツァール。既に死んでいることがわかります。指輪も行方不明。
けどそれも不思議なことではありませんでした。何故なら指輪は周りの風景に同化して、探すものの目をくらませるカメレオン指輪だったからです。指輪だけど意思を持っているのか?
預言者ファゴルンの忠告に従い、ツァールの死後、遺産相続した錬金術師モルファスの研究室を探さねばなりません。
けど尋ね歩いても、誰も連れて行ってくれません。モルファスを恐れているようです。
ですが教えてくれたのはねずみ取りのチャグです。でもチャグって、種族のことなのか、名前なのかさっぱりわかりません。
銅貨2枚と引き換えに、ようやくのこと居場所を教えてもらいました。安いなっ! 教えたことで呪われるかも知れないってのに。意外と『君』がけち臭いことがわかりました。
そしてようやく探し当てこの錬金術師のモルファス。弟子なの? 何も明かされていないけど。
そこで「ツァールが盗んだ指輪をさっさと返さんか!」と問い詰めても、モルファスは「知らんわそんなもん!」とのこと。いや、こんな会話じゃないですけれど、意味合いはそんなやりとりでした。
ここで八問目の難題。変幻自在の魔法の指輪を探し、『指輪には何個の石がはまっているか?』を探り当てなければいけません。
イラストはどうやら錬金術師モルファスの研究室みたいで、何故か奥の方に亡霊のようなじいさんがひっそり立っているのが怖いのですけれど、ともかくこのイラストの中に隠されている指輪を探し出した上、石の数を調べなければなりません。
研究室を細かく見ていくと、梁の陰から覗き見ている謎の生命体がいました。どちらかと言えば、悪戯好きの精霊みたいな感じがしますね。
あと頭蓋骨、四つもありますね。こういう謎の研究をする人って、頭蓋骨を持っていることが多いのでしょうか? 市場に出回るような手に入りやすいアイテムなのか、それとも墓を暴いて盗み出してくるのか。
他はフラスコやビーカーなど、理科の実験道具みたいなものばかりで、特に特徴的なものはありません。ホントにこんな場所に指輪、隠されているのでしょうか?
これ、どこに指輪が隠されているか、買った当時見つけていました。けどそれが指輪じゃないと判断してしまい、更に探し続けていたのです。
問題文をもう一度見直しますが、「何個の石」かがそれこそ『問題』でした。むしろ『大問題』でした。
ずっと後になって、インターネットで答えを知ったとき、『ふざけんなっ!』と思わずつっこみを入れたくなってしまいました。だって、『何個』ってことだったし・・・。
まあ、これ以上は何も言いませんが。
それにしてもスティーブ・ジャクソン氏、難題を出して読者を迷わせるのが好きですね。




