~魔術師タンタロンの12の難題~ その10
七つ目の難題の前、冒頭にカエル王子様たちを助けたのち、腕に抱えて出てくる描写が書かれています。太陽光を浴びると呪いが解けて、元の姿に戻りました。
普通は全裸だよねと思うのですけれど、そこは都合よく服を着ていたことにしましょう。
その後この四人の王子から次なるミッション、ミノタウロスについて教えられます。盗まれた王家の宝石はこやつが持っているので、奪い返さなければなりません。そういや、そんな設定でしたっけ。
けどこれじゃ休む間もありませんね。現代だったら過労死ラインを大きく超えていそうです。労働基準法違反です。
このミノタウロスはエーゲ河の最も広がった場所の地下迷路(←そう訳されていたので、そのまま使います)に棲んでいるとのことでした。これは三角州にあるってことでしょうかね。中学校の地理の授業で習った覚えがあります。
それにしてもミノタウロスって、迷路(迷宮)のイメージが付きまとっていますね。私が『小説家になろう』で書いている別の物語では、普通に表で暮らしていますけど。
ミノタウロス討伐のために、まずはエーゲ河の河口に住む盲目の預言者ファゴルンに会うことを、ハンナ王子から勧められました。しかも自分の名前を出してよいとのお許しまでいただきました。
ファゴルンの小屋を尋ね、大歓迎を受けました。そこでそのままお泊り会です。
彼の情報に寄れば、迷路の入口は四つで、安全な道は一本のみ。一本でも安全な道があるんかいっ!! 25%でビンゴなんて、結構高い確率です。
他の三つは恐ろしい罠が仕掛けられているとのことでしたが、侵入者を撃退するんだったら全部に仕掛けんかいっ! こんな迷路、設計ミスそのまんまじゃないか。
ファゴルンはシャントスの珠と呼ばれる青い宝珠について説明してくれます。この宝珠の案内に従えば、無事にミノタウロスのもとにたどり着けるだろうと。
更に出発前にくれたのは、羊皮紙の巻物。迷路の地図を表したものと言っていましたが、宝珠の意味は? 導いてくれるんだったら、地図、いらないだろ?
最後にこの後の展望として、カスパーという土地に向かうことだろうと。そして求めるものはモルファスという者によって盗み出されたものだと教えられました。つまりこの男がヒントになるわけですね。
ところで、何を盗まれたんだ? プロローグを読み返しましたけれど、書いていないみたいです。
ともあれ、まずはミノタウロスの迷路に挑みましょう。
ここで七問目の難題。ミノタウロスが持っている王家の宝珠を奪回することが目的ですが、『安全な道の入口には何個の星印がついているか?』です。イラストを見れば、いわゆる迷路が描かれているのがわかるのですが、これが多分貰った地図なのでしょう。
入口にはドラゴンボールみたいな珠、というかこれ、デザインがドラゴンボールそのものなんですけれど、星の数が2,3,5,7と四種類の珠が存在しています。これ、どれも素数ですね。
答えはこの宝珠のうちのどれかということです。
迷路の入口からたどって、宝物までたどり着きましたけれど、手元の解答と違うんですよね。でも何度やっても到達できました。
そこで調べてみると、二段階の謎が仕掛けられているとのこと。特にここでは「シャントスの珠」というのが大きなポイントでした。
シャントスの珠は、本書の中の何か所かにしれっと描かれていました。単なるデザインみたいなものじゃなかったんだ。こちらはどれも従来の数字が書かれています。
それらのヒントから考えると、つまり「導き」とはそういうことかと。なるほど!!
この問題は本当に知恵をしぼって考える難題だったと思いました。




