~魔術師タンタロンの12の難題~ その8
五つ目の難題。クラグロック峰に棲みつくブリムストーン竜から、黄金の山を奪うことです。ここでついにドラゴンの登場です。冒険ファンタジーの王道です。
ですがこれ、読んでいくと日本語訳がおかしくて、『怪獣』、『恐竜』、『竜』と呼び名が変わるのです。今だったらありえないですね。
またブリムストーン竜というのがわからなくて、どうやら竜の種類を示しているみたいです。
それと今回初めて気づいたのですが、印刷されている『竜』のフォントが、明らかに他と違っていました。基本は丸ゴシック体ですが、『竜』の文字だけは明朝体になっています。
この頃って、どうやって印刷の文字を落としていたのか(当時の新聞だと金属製のハンコみたいなのを並べていた覚えがある)は知りませんが、この時代は『竜』の丸ゴシック体が存在していなかったのかも知れません。
まず『君』はクリスドンというダーク海岸まで開けている町にやってきました。港町でしょうかね。
その町にある『豚と盃』亭で陽気な小人、チョウンシーに出会いました。何だこの小人? それっぽいイラストがあって、見た目はノームみたいでした。
大のエール好きですが、大多数の住人は貧しかったので、飲み物は全て『君』のおごりになったそうで。これ、たかりじゃないか?
ただ色んな情報を与えてくれたので、情報料ということで、領収書を回しておきましょう。領収書、この世界には無いだろうけど。
そしてどうやらブリムストーン竜の隠れ家の場所も教えてもらったようです。言われた通りに道をたどり、隠れ家の洞窟に到着。
竜のいびきが聞こえてくる中、抜き足、差し足、忍び足。昭和だったら、『ピンクパンサーのテーマ』が背後に流れそうです(ドリフのコントなんだけど、昭和世代じゃないとわからないかな)。最後に『チンッ!』とやるやつです(この『チンッ!』がどういうポーズかは、予想できるんじゃないかな?)。
ともあれ、『君』が竜の寝どこまで到達すると、そこに見えた景色に『心臓が飛び出しそうに』なりました。金銀財宝がざっくざく状態です。
その財宝の上に、竜はどっかりと腰を下ろしていました。というか、腹ばいに寝そべっているだけだろうけど。洞窟に入るときは『いびき』って言っていたのに、目はぱっちりと開いて、しっかり起きているようでした。
イラストを見る限り、金銀財宝の他、武器や防具が転がっていたり、さっきの小人らしき人物が六人も顔を出していたり。彼ら、食われないのか?
さて、どうしよう。
ここで、すっかり忘れかけていた透明になる薬の登場です。フィックリングの薬剤師から貰ったやつです。なるほど、こうやって使われるわけですね。
そんなわけで、『君』は薬を飲んで透明になり、忍び込みます。こういう薬って、肉体は消すだろうけれど、何で一緒に衣服も消えるんだろう? いつも不思議に思います。
ここで五問目の難題です。『ブリムストーン竜の財宝から金貨の枚数を数え出せ』です。またしても地味な作業っ!! 確かにイラストにはたくさんの金貨が描かれていますが、地道に数えるしかありません。
よく交通量調査でカチカチやっているカウンターがありますが、あれがあると便利ですね。
あとはモノクロでコピーを取って、色鉛筆で塗っていく。10枚単位で色を変えていけば、わかりやすいのではないでしょうか?
これ、当時悩んだのは壺の中にそれっぽいシルエットがあるということ。でも、答えから考えるに、ノーカウントのようですね。そもそも金貨かどうかもわかりません。
こうした引っかけというか、考えすぎてしまうものは幾つか仕掛けられていますが、この『タンタロンの12難題』を解くに当たっては、難しく考えないことが、攻略のポイントなんじゃないかなって思います。