~魔術師タンタロンの12の難題~ その7
四つ目の難題は、エーゲ河の『堰』です。良く『河をせき止める』と言いますが、この時の『せき』が『堰』です。ダムよりも規模は小さいものですが、水の流れを調整するためのものには変わりありません。
背景を読んでいきますと、エーゲ河はいわゆる激流であることがわかります。恐らく下流に水害をもたらしていることでしょう。
そのエーゲ河を堰き止めるための『防護壁』を建造しては、押し流されてばかりでした。
現実世界のような土木工事の技術があるなら別ですけれど、そうしたものを抜きにしてどのように工事するかを考えた場合、相当な難しい工事になるのではと思われます。
そして経緯は省略されていましたが、新たな堰が建造されたばかりで、その前では四人の老学者が激論を戦わせている最中でした。この人たちが設計者さんたちでしょうかね?
しかもイラストを見ると、堰の最上部には1番から8番までの給水栓があり、ひねることで下に続く配水管へと水が流れる仕組みになっていました。この辺りは水道の蛇口と同じですね。
ところがどっこい。この配管があみだくじのように入り組んでいて、色んな配管同士がつながれたり、途中から分岐したり、またそれが別の配管とつながったりと、そんな造りになっていました。
ひでえくらい、杜撰な工事!! これをどうするって言うんだよっ!?
もはやぶっ壊して、施工をやり直せってくらいのレベルです。
それでも一応機能しているようで、水量の増減は給水栓の開閉状態によって調整されるとのこと。
適当に見えて、ちゃんとしていました。
ですがここで別問題が発生中。大切な設計図を失くしてしまったと。それが激論の原因かっ!!
堰そのものを解体しない限り、給水栓の開閉状態もわからなくて、流量の調整が出来ないとのことでした。
・・・で、詳細がまた書かれていなくて、結論としては三つの給水栓を閉めるだけで、全体の流れが止まることがわかったとのこと。さて、どの給水栓を閉じればよいのでしょうかね。
ここで四問目の難題です。『閉じるべき給水栓につけられた番号の合計はいくらか?』。
ヒントは配管がたどり着いた一番下。『9』箇所ある出口配管のうち、7箇所から水が流れていて、2つからは出ていませんでした。入口よりも出口の配管の方が多いじゃん!
まあ、考え方としては、上から下に向けて辿るか、下から上に向けて辿るかしかありませんが、枝分かれしているところが多々あるので簡単にはいきませんね。
でもこの問題、最初から閉まっている給水栓があるのだろうと思います。だって、開閉状態がわからないとのことですからね。つまり全部が開いているわけではないはずです。
そこから考えると、取り敢えず全部開いていると考えて、どこにつながっているかを探って、その中から三つ選んで9つの出口全部が網羅されればよいのではないでしょうか? ホントにそうなのか知らないけど。
何だかこれ、複数の電源から電流が流れて、途中で合流したり、分岐したりっていう回路の考え方に似ているかも。
けど、閉めるだけだったら、取り敢えず全部閉めておけば良いんじゃないのか? その後で一つずつ開いて、どこが出てくるか確認する方が効率的のような気がしました。




